nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

2010.5/4_淡路島(前編)明石海峡大橋、世界平和大観音、洲本教会 etc

2010.5/4_淡路島(前編)明石海峡大橋、世界平和大観音、洲本教会 etc


淡路島へ行ってきました。青春の巨大観音を心にもういちど宿すためです。

 

 

 

同行者は大学時代の後輩にして優れたトリッパーである小唄氏と、繊細な線を操って絵に換えるアーティスト;NOZOMI嬢の二人です。

 

主なポイントはこちら、
明石海峡大橋
国営明石海峡公園(花畑)
●世界平和大観音
●日本キリスト教団・洲本教会
●国道126とか477とか
南あわじ市阿那賀地区 風車群
播磨灘の日没


ディープスポットまでは到達しきれず、割と正当派路線です。

では、順を追って写真をどうぞ。
前半の(1)では主に●橋 ●花畑 ●巨大観音 のレビューです。

 

1.明石海峡大橋

とくに説明もありません。
「全長3,911m、中央支間1,991mで世界最長の吊り橋である。明石海峡大橋の主塔の高さは海面上298.3m」とのこと(@wiki)であり、海と空と車道の向こうからゆっくり淡路島の地形が眼前に迫ってくるのを楽しみましょう。なんせ渡るだけで普通乗用車なら2,600円します。走行距離で割り算したらすごい高値なので、美しいアーチを満喫して元をとるしかない。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504112738.jpg
「おいで」してるようで好きです。
並みのモデルやアイドルより絶対こいつの方が美人だと思う。
すごい端正。そして丁寧な作りをしている。
ううん。。。



橋の下に広がる瀬戸内海も気にはなりますが、ここは是非ともドライバーに中央分離帯のあたりを攻めてもらいましょう。
異様に気持ち良くなります。
センターハイ( ゚〜゚ )ノ  あうあう。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504112833.jpg
車に乗るとミラーに注目せざるを得ない。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504112915.jpg
美人だ。
橋梁形式は「3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋」というらしいです。
全然わかんねえ。
トラスはまだしもヒンジわかんねえ。


橋でした。

 


2.国営明石海峡公園

お次も淡路島へ行くならすぐ入れる。明石海峡大橋を淡路ICで下りて10分弱で。
かなり広い公園がゾーンごとに花で演出されています。
カップルで仲良く散歩がしたい、家族連れで仲良く散歩がしたい、
これといった目的もないままに歩くのが好き、
何処へ行っても大丈夫だ、特にやることがなくてもケンカしない、という関係なら良いのではないでしょうか。


しかし


あつい。

 

( ゚〜゚ )” ヒイー。

 

行ったのが5月5日、GWだというのに、すでに暑かった。


ここの敷地は広大で、舐めてかかるとラブラブだと信じて疑わなかったはずのカップルが同士討ちで全滅したり、体力に自信のあったはずの壮年男性を萎えさせたり、ちょっとしたアドベンチャーです。



お子様方はまんざらでもない。
なんでオランダ風味の風車が据え付けてあるんだという。
いたるところにこうした小奇麗な企てが盛り込まれていて、ゲートくぐってすぐにはガリバー族の巨大な靴が片方落ちてます。あえっ。


さすがに広い園内、人が歩いてたら嫌がらせのようになるので、



きかんしゃトーマスをグラビガで押しつぶしたようなやつが走ってます。
よく見たら虫ですね。殺虫せなあかん。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504122513.jpg
入口付近でしゃらっと撮った花です。
花畑が延々続いてるとかではなくて、要所要所に花畑が設置されているだけです。
てきとうに撮りました。



小噴水があるよ。小学生以下のお子さんには楽しかろう。
私は十分楽しいですが。



そこいらの動植物を「かわいいー」「なにこれー」とか言えてるうちはまだ楽しい。

 


花です。
正直そこまで花をちゃんと観覧・観察した記憶がない。
生殖器だと思えば撮る気も増す。これは性だ。サガだ。さあがんばろう。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504122926.jpg
手前の花だけ撮って終了。おなかいっぱいです。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504124117.jpg
花畑ゾーン。暑い中、とりあえず撮影する面々が見られて面白かった。
他にすることがない人はたいへん。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504125200.jpg
一眼レフの描写に飽きたらGR D2に切り替えるということを繰り返してパターン化を脱します。
さすがEOS 5D Mark II、装備がでかくて重い=正当派の撮影に縛られるところがある。
斬! 鮮! ズバァ! と切り裂くにはGR D2の方がずっと効果的かも知れない…


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504125226.jpg
花=可愛くて綺麗なものという構図がそろそろイヤになってきたので、やらかします。
しかし花ばかり撮っていても淡路島企画がぽしゃるのでそろそろ行きます。
さようならー。



脱出。
車を走らせると「淡路の地ビール」看板を発見。
私とNOZOMIさんがワアワア言い、ドライバーたる小唄さんをさておいて飲むことに。


「あわじビール工房」にて「あわぢビール」を販売している。
(公式ホームページは写真が全て表示されず、運休みたいになってたので、代わりに下記リンクを)
http://www.mapple.net/spots/G02801357804.htm


ピルスナー、ウルケル、ヴァイツェンの3種類を工場の入り口で直接購入することができ、
・・・なぜかビールの写真がない。
撮り忘れたようだ、

 

http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504133344.jpg
( ・_ ;) 工場手前の謎の敷地の写真でがまんしてください。
どうやらもともとテニスコートらしい。すごい荒れ方である。何がどうなったのか。世紀末テニスしたのか。

 



3.世界平和大観音

 

さて、淡路島を車で走ったことのあるほとんどの方が「あれ、なに?」と目にするものがある。
白き巨大観音である。
半端なくでかい。
「四国街道」国道28号線を走っていれば自動的に出現する。
吹田・茨城のジャンクションにおける太陽の塔と同じぐらい幼少期には衝撃であろう。
かくいう私も、小学5年生の時に淡路島へ旅行に来て、その白い巨大観音をチラリと見てから、ずっと脳裏に奴が聳え立っているのである。恐ろしい存在感だ。


今日の主眼は、奴;巨大観音とEOS 5D Mark IIで対峙することにある。
勝負・・・


その名は「世界平和大観音」。
下部の寺「豊清山平和観音寺」と一体となっている。
なんと地元出身の事業家;奥内氏なる者が個人で建造せしめた御目出度きシロモノだ。


今は、どこからも入ることはできず、ただ遠くより風景の一部として眺めるほかはない。
しかしかつては下部の寺、土産物売場が稼働していた上に、観音自体にも入って展望台のように淡路島東浦一帯を見渡すことができたらしいのだ。


参考リンク1;「珍寺大道場」
http://www41.tok2.com/home/kanihei5/heiwadaikannon.html

 

参考リンク2;「TOWER FANTASIA」
http://www7.plala.or.jp/tower/awaji/sekaiheiwadaikannon.html


どちらも当時の内部の様子がよくわかる、非常に価値のある資料です。
価値って(爆)

 

これは入りたかった…これこそ入りたかった。
B級スポットのKINGである。2006年2月に閉館。惜しいことをした…。

 


見えてきた見えてきた。
なんかわからんが、とりあえずすごそうという感触がある。

「オクウチグループ」故・奥内豊吉氏が事業に成功し、昭和57年に建てたのだというが、
宗教法人格は取得していないので、単なる「趣味の観音」「趣味のテーマパーク」とも言える。



平成18〜19年にかけて神戸地裁で競売にかけられたが、誰も入札しなかったらしい。
解体費に数億円が必要ということで新聞記事にもなった。
台座からてっぺんまで丁度100m。
凄いのは認める。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504134424.jpg
言うてる間に足元まできてしまいました。

…なんか、
・・・なんか角ばってるな。
予想していた以上にカクカクしている。
削りだした直後の大理石のようだ。観音っていうか岩石?

 

手前のレストランの名前「アメリカ」からしてB級の香りが濃厚である。
こーゆーのを待っていたのだッッ!!



レストランの駐車場に車を置いて撮影。
首輪を巻かれた囚人に見えた。不吉な・・・


神戸新聞の引用をば。

観音像は一九八三年に完成。約八千五百平方メートルの敷地に五重塔のような建物とともに設置されている。コンクリート製で高さ約百メートル。展望台もあり、大鳴門橋が開通した八五年に有料化された。多いときで一日約四千人の観光客が訪れた。


 淡路島出身で大阪府在住の男性が所有していたが八八年に死亡し、家族が相続した。その家族も二〇〇六年に死亡して施設は閉鎖。その後は相続されていないため所有者は存在せず、建築物は宙に浮いたままだ。


 撤去などの指導については県に権限があるが、県は「所有者がいないので勧告できない」。淡路市も「税金で民間施設を処置できない」と説明。債権者は数社あるとみられ、〇六-〇七年に計三回、土地や観音像が神戸地裁で二千三百万円で競売にかけられたが、入札参加者はいなかった。


 三年ほど前からは塔の屋根の銅板が風ではがれて国道付近に落下するなど、老朽化に伴う被害が発生。これまでに二回、地元の町内会から改善策を求める要望書が出されたのを受け、同市は長浜泰之総務部長を本部長とする検討委を結成した。


 この日、第一回会合を開いた同委員会の長浜本部長は「競売で買い手がつき、再利用されることが一番の解決策」と指摘。「撤去には数億円の費用が必要。税金は投入できない。元所有者の遺族や県などが法に基づいて修復することが望ましい」としている。


 検討委は月一回開く予定。門康彦市長は「撤去するか、残すか。民間施設なので行政の管轄外だが、住民に危害が及ぶ可能性があるため、何とか解決方法を見つけたい」と話している。

 (2009年5月29日 神戸新聞

 


( ー_ー)” 老朽化が厄介ですね。

部分的に修繕してもどんどんモグラ叩きと化して、ものすごい時間と費用をかけて手直ししないといけない。海風に曝されるし、ダメージが地味に大きいのかも。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504134545.jpg
アメリカ」の噴水小池へ寂しそうに反射してはったので。
噴水は完全に止まってました。
時の流れの中で置き去りになった空間。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504134609.jpg
五重塔ならぬ、十重塔が隣に聳えています。
ハリボテに近い構造で、中はてっぺんまで吹き抜けらしい。
高さは約40mと、非常に大きな建造物です。



<span style="font-size:large;">巨大観音のバカーーーー!</span>

 


( ゚〜゚ )
   と女子に叫ばせて楽しむ会。



<span style="font-size:large;">巨大観音のバカ!</span>

 

( ゚〜゚ )ノ
   と女子に言わせて楽しむ会。
 


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504134748.jpg
レストラン「アメリカ」と道路またいで正面に立つ廃ビルも謎すぎて気になる。
詳細不明。


中に入れないのであれば、
巨大観音の周囲を車でぐるぐる回って拝み倒そうということになりました。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504135049.jpg
微妙に背後に回り込む。
ううむ…
妙にありがたみの薄い観音様である。ざんぐりとラフカットしてるだけのせいか、観音なのに観音度が低い。
どうした観音!さっさと撃たんか!

 

http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504135248.jpg
バックをとってみました。
・・・観音っていうか、エジプトあたりに建っている古代遺跡の巨大物といった趣である。
周囲が何の変哲もない農村であることに驚かされる。
地元住民の方々は「まったく・・・」「いみのわからんことを・・・」「まあ言うてもしゃあないし・・」「日よけにはなるじゃろ・・・」と諦念で満ちていたのではなかろうか。夏場はこの影が若干効果ありそうです。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504135335.jpg
赤い車が我々の車両である。
見よ、観音様の偉大さ。
背中が平べったくてあんまり威厳ないけど。。。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504135559.jpg
横から。
手がちょろっと出てて「ハーイ」(小声) みたいな感じでかわいい。
ちっちゃくあいさつしてる。
今後、このあたりも宅地造成が進んで、あたりがマンションだらけになったとしたらそれは面白そうだなあと思うわけです。

 


以上、非常に浅いアプローチでしたが、世界平和大観音を終了します。
今度は内部潜入とかできないものか。

 

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「四国街道」国道28号線をさらに南下してゆくと、道沿いに野菜や乾物を売る昔ながらの八百屋チックな店がある。
これがなかなか鄙びた良い雰囲気を醸し出しており、淡路島と言えば甘くて美味しい玉ねぎが特産物であるから、ちょっと買い物しておきたくなって車を停めてもらう。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504140531.jpg
好きな人ならこれは素通りしないでしょう。
玉葱がいっぱいあるよーいっぱいあるよー。
ぬるいタコの絵が好きだ。



よさげです。



実はさっきのコーンが超巨大。
成人女性より大きい。


むぎゅー( / ^−^)/
頼れる男の背って感じでハイでした。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504140911.jpg
淡路島の玉葱。
家でオニオンスライスにしたが、変に辛かったりはせず、甘みがあって、生でも美味しくいただけました。

 


店のおやっさん
撮らせていただきました。笑顔最高です。
おやっさんが500円なのではなく、みかんが500円です。


「あなたは巨大観音をどう思いますか?」とインタビューすれば良かった!
「ザレムを落とせ!」(※『銃夢』)と同じぐらいの勢いで「観音を撃て!」と色めき立つようなお人だったらなあと思います。初めての恐怖に身をよじれい!

 


4.日本キリスト教団・洲本教会

洲本市の商店街へ足を延ばしました。
車道が極端に狭く、入り組んだ迷路のようなところに車を乗り入れてちびちび進みます。
目当ては「日本キリスト教団・洲本教会」。
同行者であるNOZOMI嬢の弟さんが建築に携わったというので、ぜひ見に行こうと。

 


洲本市本町5-2-10。
家屋や個人商店が集まった若干、ごちゃごちゃした昭和な通りの中で、すっきりとした爽やかな教会が。
これはよかったです。
ほっこりする、温かい色合い。
思わず撮りたくなる。



手前の駐車場で咲いていた花と。
うむ、


( ゚〜゚ )ノ 良い。


ウェブで調べても、地図と、牧師のブログ(画像なし)はあれど、教会の写真は全然出てこなかったのが惜しい。
勿体ない。。。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504163757.jpg
側面。ガラスにささやかな御洒落が。



すっきり感が好ましい。
余白を見せてくれるデザインは好きです。


扉が閉まっていたので中には入りませんでした。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504163909.jpg
周囲は小さな商店が林立しています。
時間がなくて散策していません。残念。


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504163951.jpg
NOZOMI嬢と老朽化自転車。
小さくて可愛い二人で似合ってます。

 


この時点で16時とか回っていて、太陽がもうかなり傾きかけてきていて、計画者でありドライバーである小唄氏は気が気でなかったはず。今日の主眼は、淡路島南西の端で風車と夕日を見ること。ここからが時間との戦いになります。



彼女も表現活動をされているので、色々と、線を描くこととか、思いを紡ぐこと、誰かに伝えることなどを車中でつぶつぶと話しました。ただ、自分の本当にしたいことと職業とを安易に重ねてしまうと、忙殺されたり、ビジネスライクに徹さなければ仕事にならないといった思わぬ弊害に見舞われるので、程よい距離を保って付き合うことが実は大事なのではないかというあたりを話しました。

 

「好きなことは仕事にすべき」「好きなことで飯を食うのが一番だ」という思いだけに囚われていると、自分の「好きなこと」と世の中のビジネスの構造とのマッチングが本当に成し得るのかをちゃんと分析できないまま忙殺されて首が回らなくなったりします。よく考えましょう。


淡路島効果で少しは人生とか自己の性分とかを考える機会もできたので嬉しいです。
海が綺麗・・・と思いきや、


http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/M/MAREOSIEV/20100504/20100504144220.jpg
海は・・・ブラッディでした。
なんだこの不吉な色は。
思いっきり赤潮が打ち寄せています。全然さわやかじゃないですありがとうございました。

 

( ・_ ;) つづく。

 

 

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