nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

2010年 神戸ルミナリエ(前編)

2010年12/9(木) 神戸ルミナリエ(前編)

ルミナリエに行ってきまぃた。

場所は、神戸の中心地である三宮からまっすぐ南下し、旧居留地内を貫く仲町通の電飾を一方通行で歩き、東遊園地(広い公園)で震災の慰霊・復興のモニュメントを取り囲む環形の電飾をクライマックスとする。

 

 


ただし、混雑緩和のために厳重な通行ルート規制が敷かれており、三宮駅からは直接行くことが出来ない。
西隣のJR元町駅からの方が近い。


ついでに中華街で有名な南京町に立ち寄ったりして、
そうしたらば南京町広場もライトアップされていた。



中華兄妹がニーハオでございます。
代わる代わる隣に立って記念撮影を行うギャラリーが多く、単体でフィギュアを撮るのが面倒。


訪れたのは木曜の夜。平日だというのに中華街がかなり混雑していて、家族連れとカップルが多い。
一眼レフと仕事カバンを提げていたら人に当たる当たる。


神経をすり減らすのは、混雑のせいだけではない。
警備員がうるさい。

「とまらないでくださーい」「ゆっくり前へ進んでくださーーい」
「たちどまらないでくださーーーーーい」


うるさいわ!
ここは小学校か!!

 

( ・_ ;)ノ ガシャーン。


規定の通行ルート、最終コーナー、大丸の横から仲道道を曲がってルミナリエ入り口に至る道は、これまで何百mもダラダラ歩かされてきた観客が、やっと「獲物」になりそうな照明を得てカメラを取り出し、初戦をめいめい開始するポイントとなっている。かくいう私がそうだ。


そこで、警備員からの指示が飛ぶ。
2008年に来たときよりも個別狙い撃ちにしている感があった。正直かなり神経に障る。

 

(/ _ \) ああイライラする。


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ここまで来ればあとはルミナリエが近い。
同時に警備員の監視が強まる。
夜間撮影なので数秒前後立ち止まるわけだが、止まるな止まるなとうるさい。
もう囚人の気分。


更には、「止まらずにゆっくり歩いてくださ〜い♪」という歌詞の、わけのわからん歌(女性Vo.)がそこいらのスピーカーから流されている。
ちょっとした電波ソングの気配を感じ、そこは嬉しかった。


電波ソングの勢いも借りて、


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大丸横〜旧居留地38番街(右手)。
大丸が所有していて昔から倉庫に使われてきた。



ルミナリエ本体。

 

確かに微妙にデザイン毎年変わっているが、大枠の型と設置場所は同じだからあまり気にならない…。


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なんだかんだ言いながら美しい。

「一度二度来たから、もう撮影はいいや」と思っていたが、やはり来たら来たで、心が動く。


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だがルミナリエについては、暗いニュースも多い。


まず、来場者数が年々減少を続けていること。これは単純にルミナリエの価値・魅力が下がったというよりは、開催時期をクリスマス商戦期から遠ざけたことや、開催期間を短縮したこと、土日にかぶさる日数が減った等、
来場者の足を遠のかせるような内容で見直しを行ってきた効果と考えられる。

公式HPからは2004年からの、毎日の入場者数データを閲覧できるが、
休日、特に土曜日の集客は50〜60万人を超えている。土日が鍵だ。平日ではだめだ。


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次に、企業からの協賛金の減少である。
ルミナリエ運営費は約6億円と言われている。


「2005年に震災復興関連の補助金拠出が終了した」とのことで、入場無料のルミナリエは企業協賛金と個人募金で賄わなければ成り立たなくなった。
会場には企業のロゴや看板が立つわけでもないので、完全に善意での協賛を募っている状態だ。景気に大きく左右されるのだが、皆さんもご存じのように景気がよろしくない。各市町村も財政が芳しくない。

 


企業協賛金はピーク時の半額近くにまで減少してしまっていることが報道され、我々庶民の間でも「ルミナリエは今年が最後になるらしい」と、まことしやかな噂まで流れたりする。「今年の風邪はタチが悪い」「今年のスギ花粉量は例年の数倍」と並んで「今年の〜」バッドシリーズに数えられるだろう。


(以下、記事引用)

ルミナリエは震災のあった平成7年から毎年この時期に開かれる光の祭典。今年は13日までの12日間で400万人の来場者を見込む。

 神戸の年末の風物詩として定着しているが、財政事情は火の車。過去15回のうち8回が赤字となり、黒字だった過去の“遺産”を食いつぶしているのが実情だ。

 収入の柱となる企業協賛金は平成7年の4億5千万円でスタート。翌8年は5億1千万円に増えたが、その後は減少。リーマン・ショック以降は景気低迷の影響で企業数、協賛金額ともに落ち込み、21年は約2億5千万円に。現在も募集中の今年も21年と同水準で推移しており、組織委は「今でもお世話になっており、これ以上は無理をいえない」と打ち明ける。

 震災10年を機に18年から神戸市の震災関係の補助金が打ち切られ、財政事情の悪化に拍車がかかった。19年からは、14日間だった開催期間を12日間に短縮するなどコスト削減に取り組んでいるが、21年は2200万円の赤字。繰越金はすでに1800万円しか残っておらず、今年の収支次第では底をついてしまう計算だ。

 (引用;産経新聞
  ★Link http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101202-00000135-san-soci

 

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もういっちょ
(以下、記事引用)

神戸商工会議所の水越浩士会頭は10日、神戸市の2011年度施策に、世界不況からの業績回復が遅れている中小企業の支援強化や、神戸ルミナリエ46件の企業負担の見直しなどを求める要望書を、矢田立郎市長に提出した。

ルミナリエ46件の09年度の企業協賛金は166社、2億5400万円(前年度比1社減、2100万円減)。今冬もほぼ同額を目指すが、景気低迷で確保は難しくなっているという。要望では、阪神・淡路大震災を語り継ぐという本来の目的のため、11度年以降も継続するには、市費の拡大や規模縮小など抜本的な見直しが必要とした。

 (引用元;神戸新聞
  ★Link http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003675782.shtml )

これを打開する案として注力しているのが、個人募金である。
4種類の募金が挙げられる。
(1)会場募金
(2)ホテル等の市内、協力施設での募金
(3)グッズ販売
(4)ルミナリエくじ販売


今年は募金の掛け声、募金スタッフの配置ともに気合いが入っていた。募金だらけだった。
しかし一般の個人が、募金のために財布を開く回数には限界がある。

 

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入り口付近の観客。
ぱっと見でも、人と人との間隔に余裕がある。
事実、余裕だった。
ゆっくりと撮影できた。


2000年前後ぐらいには、ルミナリエと言えば「超キレイだが、超混雑する」イメージしかなかった。
人混み、規制が大嫌いな私はかたくなに行かなかった。
01年の冬、コンパで知り合った女の子とひみつデートにルミナリエへ行っていたK君は「むちゃくちゃ混んでた」「仲良くなれたかどうかっていうより、めっさ混んでた」と後に語った。
余談だがその後、K君とその子の交際はあまりうまくいかなかったので、おれは留飲を下げたものだった。ざまあ。

 

(記事引用)
神戸ルミナリエ組織委員会は14日、「第16回神戸ルミナリエ」(2〜13日)の会場で協力を呼び掛けた「1人100円募金」で約6389万円が集まった、と発表した。昨年より約760万円少なく、同募金を始めた2007年以降で最も少なかった。

(引用;毎日新聞
 ★Link http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20101216ddlk28040504000c.html

今年は最終日の12/13(月)が見事に雨天だった。
痛すぎる。かなり降っていたし。


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電灯×louisvuitton

 

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ルミナリエ×Vuitton


反射至上主義者としては、ブランド店と光源で遊びたい。
電飾手前のPRADA直営店でも出来そうだが、ちょっと電飾が遠い。
ヴィトン直営店側壁がちょうど電飾開始位置にあるので工夫が利きます。


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ルミナリエ×Vuitton.2


目の前でヴィトン直営店側壁ガラスに向けて、何やら電飾のリフレクションを活用してああでもないこうでもないと工夫している夫人らがいた。それを見て「リフレクなら俺だ」と思い、撮った。リフレクは一日にして成らず。鏡の国のアリスが好きです。


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ルミナリエ×Vuitton.3

この眼はヴィトン。


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逆側から両脇リフレクでルミナリエ×Vuitton
アーチだけではなく、平面デザインも密集していてくれると変化に富んで楽しい。
アーチは美しいが、接近すると間隔の空き具合がスカスカで、一枚一枚は小さく細いため、撮りようがない。

 

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アーチ。
訪れた誰もが撮っているであろう。
やはり正攻法が一番映えるかもしれない。


警備員も、アーチ入り口を過ぎてからは、混雑のピークを過ぎるので、あまりやかましく言わなくなる。
むしろアーチ以降はルミナリエ募金の掛け声が盛んになる。
必死だ。
合掌( ・_ ;)。


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色調が毒の色みたいになる( ゚〜゚ )”
だが普通に撮ると白っぽくふやけて間抜けになってしまう。
難しいところだ。


さすがは億の金がかかっている電飾だけあって、はっきり言って三脚もフラッシュも不要だ。
通常の一眼レフなら手持ち撮影で十分なシャッター速度が叩き出せる。
レンズが明るければISO250あたりできっちり仕事が出来る。プラス補正まで試みる余裕あり。

 


タテ位置で撮るのが美しいなあ。


ちなみに基本は一方通行なので、両脇の歩道に上がっても逆行すると警備員に注意されます。
(*`д´)b カッ


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わーい


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アイレベルを下げて客を入れたところ。



これは王道でしょう。
多くの人が写メでやっているであろうパターン。


さすがにだんだん「しごとやりおえた」感が強くなってきて、なんか工夫とかどうとか言うより中だるみ。
あ〜〜。
って、気付いたが、

 

( >з<)” トイレあらへんがな!!!

 

警備員を捕まえる。
「逆走しないでくださぁあい」
「便所どこすか」
「んーーないです」
「\(^o^)/ない???」
「コンビニありますからそこで借りてください」
「\(^o^)/ぅぇ」


\(^o^)/便所がない。


コンビニしか便所がないのです。
大公園にまで行けば公衆便所が使えるのだが。お陰でコンビニ店内は行列。
しかも男女の区別なく洋式便器ひとつで対応するため、遅々として進まず・・・。

 

尿を出し終えて後、何かが決定的に足らんと思ったら、酒が注入されていないではないか。
これはいかん。
スミノフアイスウイスキーを連打しました。
カァッ。


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リフレクションを探し出せ。
偏在するが隠されているリフレクの光を探し当てるんだ。


金曜日以外の平日は、夜21:30で電飾が一斉に落ちる。
既に20時半。あと一時間で公園側の巨大な環形電飾を攻め落とさねばならん。
へいへい。


車道を横断して、公園へ上がるスロープから振り返ると、今まで歩いてきた電飾ストリートが美しい。
ここで功を焦って撮影しても無駄だ。高度がいささか足りない。警備員もうるさい。
登りきってから柵ぎりぎりで粘って撮るべき。

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確かズームを70mmに伸ばしてます。
人がギチギチ。
ルミナリエという美しい巨大芋虫に呑まれた人間どもといったところか。


さて公園に到着。

 

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