2010.4.29(水)
渚音楽祭(大阪会場)に行ってきました。
usk7氏の誘いにのってホイホイと。
何も知らず(※基本的に人に誘われて行くときは事前情報ほぼ皆無のことが多い)行ったんですが、まあ簡潔に言うと野外音楽フェス。大阪は舞洲という大阪市北港(此花区)にある人工島。
オリンピック誘致活動が行われた例の広大な場所です。関西人にとってはスポーツ系サークルの合宿で設備を借りたり、バーベキューをしたり、フンデルトヴァッサー建築のゴミ焼却場を観に行くとき(あるのか?)に目にする大地です。
サマソニ09年もここで行われたので感慨深い。
もう半年以上が経ったのか。
写真部後輩のusk7氏と、更にそのまた後輩のアイポカホンタスさん(凄いニックネームだ、)とJR大阪駅ホームで合流。JR福島駅からゆめ咲線に乗り換えてJR桜島駅へ。
そこから会場までは片道200円でシャトルバスが出ていた。
たいがい、JRの車内だけでも「それっぽい」人しか乗ってなかったけどね。
リュック背負って帽子かぶったりゆるい格好の、今から音に乗りに行くよっていう人たち。
車窓からゴミ焼却場を見ながら橋を渡り、本日のみどころアーティストについて聞く。何も分からない上、ステージが10もある。
10って!!
チルアウトと小規模スペースはカットするとしても全く会場の様子が想像できない。これはまた「六本木アートナイト」のときみたいに、右往左往している間に見落としするかもな・・・と少々懸念。
(※注;結果的に全然そんなことありませんでした)
ロジステックス関連企業のビルと広場と道路だけが配置された、ヒト気配のない舞洲へ降り立つ。
なんか遠くからどん、どん、どん、とドラム音が微かに聞こえてくる。
早くも血がざわざわ、ざわざわとしてきた。
音の振動を感じるとたまりませんなあ。アドレナリンがキュッとくる。
私は入場に際して一つだけ懸念があった。
それは、
■演奏の録音及び撮影機材の持込みは禁止です。
という公式HPの注意文だった。
カメラは会場持ち込みできず、入口で没収されてしまうのでは? 以前行った「Live EARTH 2008」では確かそうだった。かなり厳重なチェックで預かられてしまい、なんか管理と規制が満ちていてイヤだった。ゴミの分別に異様に神経質だったし・・・。
だが今回はバスに乗る時点で首から一眼レフを下げた連中がゴロゴロとおり、なんていうかフリーダム感が半端ではない。
要は出演アーティストを動画撮影したり録音するなということで、写真については何の咎めもないということだ。
なんだよ!
まあ踊りに来たんだから一眼レフでなくていいです。
ということで今回の撮影はすべて「リコー GR D2」で行いました。
久々に軽装備で撮ります。最近構ってなくてごめんよ。
ゲートを通る前からフェンスの向こうにこういう珍奇&ファンキーなおっちゃんがいるのだから、俄然やる気になる。
早く入りたい早く入りたい。。。
すごい男ですよ!この自転車!
入口のチェックでは
●ペットボトル系の没収
●写真入り身分証明証チェック → 提示あれば、会場内の酒購入時に見せるよう手にスタンプ。
だけだったので、問題なくクリア。
12時前にイン。
爽やかな青空、そして草原。最高じゃないか。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・・・とは言うものの、実はこの日、深夜〜早朝にかけて非常に強い風雨が吹き荒れていた。
当然のようにこちら舞洲会場もむちゃくちゃに爪痕が残され、巨大な水たまりや吹き飛ばされてヘシ折れたテントやらで物凄い惨状となっていたというのだ。
「渚音楽祭 大阪 暴風雨」で検索してヒットしたこちらのブログから、写真にリンク飛べます。
★リンク「Living Room 23」
http://www.livingroom23.net/2010/05/2010.html
私たちが会場入りした時にはほとんどその被害を感じさせない仕上がりとなっていて、普通に音が鳴っていたし、各ブースは通常営業していた。どれほどの必死さでスタッフの方々が立ち向かったかがよく分かる。
感謝( ー_ー)ノ。。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・・・当然のことながら、会場入りした時点ではそんな惨劇など知る由もなく(ほぼ完璧に復旧したスタッフの尽力の賜物)、酒はどこだ!さあ今回の酒は!!と阿呆の乱痴気っぷり増量中だった。こんな体に生んでくれた親に感謝。うはあー。
「ロックとかね、ああいうやかましい音楽は、人の心をダメにします」と全校集会でのたもうた中学時代の校長先生に送りつけたい。
いまだに覚えてるわチクショウ。
さて、音楽がらみのイベントと言えば、タイアップして絡んでくる酒がつきもの。
サマソニ09ではジャック・ダニエルだった。
今回の酒ですが。
タイのSINGHA BEER(ビア・シン/シンハビール)!
かつてタイに寄ったとき、その黄金に輝く獅子のデザインが強烈に好きになった。印字のカラー部分ほぼすべてが金色。かっこよすぎる。
しかし。
シンハビールか・・・しかし、あのもわっとした味に対して、実は気温がそこまで高くない。シンハビールはねっとりと絡み付く灼熱温風にこそ似合うのだ。
今日は微妙。風が吹くと意外と寒かったりして、じっとしていると上着を脱ぐまでは暑くないのだった。
Umm. 見送らざるをえなかった。
音を求めてさすらい、3人で全くまとまりなくフラフラと。あー音があっちこっちでドンツクドンツクいってるよーあーいいねー。音だけで酔えます。しかしあかん。それだけではあかん。あかんの。酒。要るんです。酒。
城下町をうろつく素浪人のように様子を探りつつ、焦点の合わない目をしていたら、えらく活きのいい姉さんに声をかけられる。へえ、はあ、UMMMMとか言ってる間にスルスルと店先に誘導される。酒らしい。だが全く見たことのない酒だった。
「CATUMA」(カトゥマ)。
勝間ではありません。断じて勝間ではない。ええ。もう。
ブラジル、アマゾン原産のハーブを配合。原材料に合成添加物、着色料、保存料を一切使用しないスパークリングワインらしい。
初めて見た。黄色が綺麗だった。
中にはイチゴ。
味は甘みがあって軽やかなのに割としっかりしていて、飲み切ってしまうとまた欲しくなる。なんだこの依存性の高さは。
舌が淋しくなるので結局6、7回このブースに足を運ぶことに。割とちゃんと酔えるのもポイント高い。
予想外の刺客・CATUMA。恐るべし。
色とりどりのテント装飾が散りばめられて目が楽しい。
民族系やサイケな模様は普段身につけたりまずしないので異空間の味わい多々。
入口から最も離れた一角、「太陽」「風」ステージ。
前述のように会場が壊滅的な打撃を受けたため、スケジュールとステージに様々な変更が加わっていた。
大きい「太陽」ステージで出演する予定だったアーティストを「風」に移していたり。
→このDJが誰なのか判りません。
まだ入場者が少なかったので、がらっとしているが、それはそれで楽しい。
おとこまえなファッションをしてはりました。
水玉マントで可愛い。
プレイしながらマントを翻してヒラリヒラリ。
人数とかお構いなしに踊る我々。
体をまず温める必要があります。そこそこノリが良くてステップ踏めそうなら何でも食うぜ。
しかし他も気になるので移動。
異国風のテント可愛い。
巨大な虫の抜け殻のようだ。てなことを言ってたらどっかの姫さまみたいになるからやめる。
早くもシート広げてまったりしている方々が多々。
これだけ見たら地味なピクニックみたいな。
後ろに立つ変な塔の先っぽは、フンデルトヴァッサー建築の大阪市環境事業局舞洲工場。
本日唯一撮った「FM802」ブース。
「Toshihiro Sakai」氏プレイ中(恐らく)。
ずっとここが一番ドンツクドンツク言ってて、気になっていました。
早く海に入りたくてしょうがない子供みたいにザブー。
※なんで唐突にモノクロ写真かと言うと、こういうライブ中の撮影は初めてだったので、作戦は「いろいろやろうぜ!」だったんです。若干「ガンガンいこうぜ!」も入ってる。
実際には割とビートのしっかりしたブレイクコア? サイケ?的な音が流れています。
( /・o ・)ノアアアアアアアアーーーーーーーーッッ
あそんでます。
usk7氏が「月」ステージで観たいアーティストがあるらしいので移動。
スカイミラーボール。
まるでクモの巣。六角形が空に映える。
影がたまりません。
私は影が大好物でしてね。パーティーや人々の歓喜の足元に広がるシャドーやシェイドがたまらんのです。
て言いながらもっと向こうで更に凶悪な音を感じたのですぐ移動。
浮気性。
こちら、かなり広い「空」ステージ。
様々なジャンルのアーティストが「風」で登場する一方、「空」ではレイブ要素が強く、DJが活きの良いサイケトランス等を流し続ける。
はっきり言って私の好みに非常に合致していたので、終盤までここで踊っていた。
見ての通り、アッパーなノリが特徴。
しばらく踊り中う。
撮ってる余裕あらしまへん。
えいえい。
そしたら、
超長身、レイブマシーン登場!
誰が何考えて作ったんだ・・・。動力はもちろん人力だから冷静に考えると相当珍妙なことになっているが、電子音で脳が飛んでいるから現場ではキャアキャアいうてました。キャア。
これはいかつい( /・o ・)
って、常人の倍ぐらい身長あるぞ!
操縦してる人、すごいな。
サイケトランスに非常によく合う。好ましい。メタルフェティストの私には堪らない。
(※汗か指紋でもレンズに付いたのか、左端に謎のフレア的な変色が度々入ります。くそっ。)
マシンと共に熱狂。これはたまらんぜええええええ!
いやもう至福です。ありがとうございました。。。
本当に好きなので何枚も撮ってます。さすがに踊るのを一時中断せざるを得ない。
キャア(*゜ー゜)ノ!!!
サイバー的なものにミーハーになるなんてオホホ。
悠然と去っていかはりました。
人の波を掻き分けて実にシュールな去り方。
流す音の系統(サイケ、ロック、民族系等)によって集まる人間の種類(風貌、ファッション、行動等)がけっこう綺麗に揃ってくるのが面白いです。なんでこうも同じような人種が集まるかな。
理性はまだ残っているようで、「CATUMA」を補充しながらusk7氏&あいぽか嬢を探します。
対極とも言える「風」ステージに移動。
いつもなら絶対アーティスト名を明記するのだが、今回ばかりは会場変更等で、一体誰なのか・・・。
ノリ良く仕上がっていました。
ていうか演奏終了目前で来たから全然わからんまま。。。
会場のノリは凄い。
「空」のサイケ連中に負けない、地熱発電みたいな底力のある熱が沸騰中だった。
すぐ隣、本来メインステージになるはずだった「太陽」ステージでは、これまたスピードのあるビートを刻んでいた。
ただのサイケやドラムンベースではなかったが、音楽のジャンル分けに異常なまでに鈍感なので筆が至らず。
ハードコアな不敵な音が四肢を掠めていきます。
叩き付けてゆく音の隣で、龍のような鳥のような絵を描き込んでいく職人さん。
シュールな画面となってしまったが、つまりはこういう状態だった。
イェー。
酒のアルコール度が弱いのか?一時的に体が酒に強くなったのか? とにかく酔いのいいところがかなり短時間で過ぎ去ってしまう。これはいかん!いつも飲み会ではすぐにべろんべろんになるではないか。どうした肝臓。本気出さなくていいから。
→頻繁な補充。
ハァハァ。
テキーラがあると聞いて。
撮らせてもらいました。
いかついぜマダムよぉ・・・あんたいかつくて好きだぜ・・・テキーラだぜ・・・。。。
3人で来て、その上、連れの知人やそのまた知人と出会い、なんか「人と人とが、つながる」っていう、キャーなにこれ?携帯電話?mixi?のキャッチコピーになりそうな状況だった。キャーさぶいぼが出るわ。なにそれ。
ほとんど一人で徘徊して踊ってました。
「集団行動が苦手」と小学生低学年から通信簿に評価されていた人間です。三つ子の魂ナギサまで。
へへへ。
酒とGR D2を二刀流にして、気の赴くがまま、体の感じるがままに単身で動く。ふらりふらり。はは。おもろいわ。なんちゅうか、たまりまへんな。毎日こうしていたい。へへへ。正体不明の時間が好き。
( ー_ー)ノ拝。
ありがたやありがたや・・・。
家でダラダラしてたら夕暮れ時に罪悪感とも残念感ともつかぬものが胸にちくりと来るが、
( ・_ ・)屋外で人と共にダラダラしたらそれはなぜ悦びに繋がるのだろうか。
ええもんですわ。 はぁ。
「星」ステージを突っ切った奥。
ダラダラしてはる。
誰が付けたのか、謎の球体が一味醸してる。
布。
こういうのがいいね。宇宙とか精神界ね。音楽の一環として目で楽しむ。
また「CATUMA」補充しつつ(ほんとに頻回に飲んでた)、どこをどう回ったか、またしても「風」ステージへ舞い戻り。
渚音楽祭というより普通にロックのライブじゃないか、という、ひと際雰囲気の異なる容姿の男が立っていた。
なんせ黒づくめでギターつま弾いている長髪の男。
アレ?
露出が狂って明るすぎなのは、飛んだり跳ねたり揺れたり、ポケットからカメラ取り出したり入れたりしてるうちに、モードダイアルが勝手に無茶苦茶な位置に回ってたからです。ひどい。
SUGIZOでした。
スギさまーーー!
懐かしい・・・。ソロアルバム出したの97年ぐらいでしょう。高校生だわ。
この場でお姿を見ることになるとは思ってなくて驚いた。うへえー。
前列へとぬるぬる割り込みます。
だってコンパクトデジカメのズームなんて使い物にならんのやで。
さっきまでの「空」ステージにおけるレイブ感と本当に真逆で、「ライブ」感だ。
写真だけで見るとガチのロックライブに見えるが、音は打ち込み、それもドラムンベースに通じるほど早くてしっかりしたビートを使う。
それはまあ『Lucifer』聴けば当然としか言いようのない結論だが、Vo.無しの演奏だけでこんなにダンサブル、スピードのある曲を放つとは、見た目からは想像しにくくてびびった。
08年にはJUNO REACTORのツアーにギタリストとして参加していたぐらいだから、ルナシーのイメージで捉えることが非常に不適であると判っているのだが、いやもう、固定観念っすわ。すんませんって感じ。
あと、スタイル良かった。
くう。。。ええのう。。。
スケルトンバイオリン。
さすがにこれを弾いてる姿は美しかった。
わけわからん結論だが、「SUGIZOはすごい」と思いました。
なんやそら。
演奏終了後、またusk7氏と合流。くっついたり離れたりが激しい。落ち着きなし。
どこも酒が600〜800円ぐらいするので辟易だ。私が大学生だったら苦悶していたところだ。
usk7氏から「400円で泡盛を出す店がある」という情報を得てフラフラついていく。もう完全にただの酒飲みwww
アーティストと対峙することは、すなわち、個人的に一対一でその人の存在感とか世界観との対峙を迫られ、非常に緊張感の高密度な時間を体験することになる。そこからふわあああ〜〜〜〜って緩み切った世界に還ってくるとなんかこう。おもろいね。一気に弛緩すると愉快だ。ははは。ああおもろ。
弛緩しすぎ( ゚〜゚ )”
がんばってください。けど嫌いじゃない。むしろ好き。
学生食堂にあるような薄軽い湯呑みで泡盛をぐいと流し込んでいると、いぬが現れ、うろうろしていた。はは、こやつめ。うぬはどんな音が好きだ? わしはサイケとブレイクコアじゃ。
何も食うておらんかったので、巻き寿司を買って補給。
後にも先にも食べたのはこれだけ。あとのエネルギーは全て酒と太陽と音から得ました。うはあ。
ええねえ。
けど私らは特に装備もないんで、ずっと立ちっぱで基本的にはノマド的な動きをしていました。定住という概念はない。
この子の親はどなたですか。
父の顔を覚えていないようなので、お父さんのほうから迎えにきてあげてください。。。
続く。。。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(後編)
http://mareosiev.hatenablog.com/entry/20100430/1273676254
――――――――――――――――――――――――――――――――――――