nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【宴】2011.5/28_鶴橋商店街

【宴】2011.5/28_鶴橋商店街

友人と鶴橋で飲んできたが、久々に行ったということもあって、ただならぬ妖気が満ちているのがようく伝わってきた。

まるで韓国か、アジア圏の異国のようであり、時間自体も昭和でしっかり止まっている。環状線内の中で、新今宮と並んで最もコアな力が渦巻いている。

 


大阪というとアクの強さが第一印象として思い浮かぶかもしれないが、山手線と違い、大阪環状線が通る町の多くは地味な住宅地で、駅名・町名ごとに個性が確立されているわけではない。ボス格である大阪、天王寺も、最近は必死にお洒落化しようとしていて、はっきり言わせてもらえばパワーの濃ゆさは物足りない面もある。(もちろんそれはそれで大阪らしさがあるので良いのだが)


そんなわりと地味な大阪環状線の町において、鶴橋は珍奇かつコアである。駅を降りた瞬間から、駅周囲に密集する焼肉店、韓国料理店などから立ち上る匂いが感じられる。改札口を出れば尚更で、昭和の商店街×韓国人街という何とも言えぬ光景現れる。ちょっとした特殊ダンジョンのようだ。


一件目「きらく」(「七」を三つ積んだ漢字+楽、と書く)で焼き肉、ホルモンなどを美味しくいただいてマッコリ&チャミスルを重ね、ハイーな状態に。おいしゅうございました。


酒を飲むと何もかもが美しい。
元から美しいものはもっと美しくなります。
鶴橋は美しいです。頽廃かつパワフルですね。

 

なにわ感が全力になっていてたまらないです。
酒が欲しくなる。


「モータープール」!!!
これですよね、大阪テイスト。


直訳して英語の意味に直すと
「motor pool
〔米〕 (軍隊の)自動車団; 待機乗用車群」 になります。


関西以外ではあまり「月極め駐車場」の意味で使われていないのですが、逆に、なぜ関西だけモータープールが日常的な単語として通用しているか、まだ不明です。ううむ。
FFバカとしては「モータードライブ」に見えてしまうのもまた一興。
ジークフリード様ぁ。


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近鉄鶴橋駅を見上げて。
設備ひとつひとつがじわじわときます。



JR鶴橋駅の真下。
大阪圏外のうら若き娘さんが夜中一人で歩くとなると少々抵抗を感じるかも、といった、何ともうらぶれた通りである。日光がささぬ。
しかし白黒写真の前では、おばちゃん傘&チャリも格好の獲物である。
ムギャー。


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鶴橋駅近く「タウンスポットビル」
パチンコ屋「七福神」。


震災関連の写真特集をしていたのでつい反応(´−` )
関西は平和やあ。



JR鶴橋駅の真下。とにかく店が出せるスペースであれば道の脇で店をやっているといった感覚で、戦後のドサクサ感が漂う。メニューも興味深い品ばかりで、何度か「食べログ」等の上位店舗を潰した後は、勘で歩いて適当に入るのが吉であろう。


カオリフェーって人名みたいだな。



JR&近鉄鶴橋駅のガード下でウロウロ。
昭和4〜50年代だろ、これは。

東京で神田から伸びるJRのガード下を追って歩いたこともあったが、
猥雑なこってり感はさすがに鶴橋に軍配を上げねばなるまい。



もう22時だったので商店街は軒並み閉店。
店名や看板にはセンスの暴力的な直球性が息づいており、突っ込みどころは百も千もある。
ついでにこの女性と犬のセンスもけっこうえらいことになっている。



ファミリーマート鶴橋駅前店(と思う)

 

ハングル!!!
海外旅行しとんのとちゃうぞ(゛o ゜)
さすが戦後から続くコリアンタウン。基準が違ってておもろい。



鶴橋商店街「10班通り」エリア。
モードショップ「マルトク」(平たく言えばナニワのマダム御用達のブチック)や、
韓国食材店「土井商店」等が並ぶ。
店名が「チェリー」だの「トレンド」だの、おそろしく簡単な名称だから
攻撃力が高いです。


商店街の天井が凄い。
耐震構造とか皆無なんだろうなあ。


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県道702号;千日前通の脇にて。
TDLから独立を試みて単身出稼ぎに来たものの、
ナニワしかも鶴橋くんだりでは仕事もなく、すっかり落ち目に。
けれどDNAに刻まれた接客スマイルは絶えることはないという。

 

歩き回ってて、2件目でゆっくり酒を飲もうという試みなのだが、
酒だけを出すような店がなかなかない。
がっつり食う店がほとんどだ。

 

千日前通を渡って商店街密集地帯と反対側を探してみる。

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掲示板が香ばしい。


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フェンスに麗しくもうらぶれた花が、と思ったら、
すべて造花だった。
なぜそこを造花にしたのだ・・・! 手間を惜しんだかっ!


思い出したが高校生の頃から造花はあった。
もう10年以上も前のことだが、定期的に花の交換とか行っているのだろうか。



鶴橋に咲く薔薇。


美しい? 



ナニワの薔薇。
年中無休でございます。


「パブ 田(でん)」
グッと来ましたね。後でWEBで調べてみるも、情報皆無。
「飲む・打つ・買う」みたいな三拍子が良いですね。
店は広めでしたが、中を窺い知ること出来ず。



次元のはざまに送り込まれて昭和でバトル中です。
「マーチン印」ってなんだよ。


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この日一番の破壊力はこちら。
かたかな!!!
そして鳥居!!!


こういう混じりっ気なしのストレートな暴力こそナニワの原動力。
バカ若者の描いた壁絵を苦心の末に消しているのもポイント高し。


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最近はこうしたclubイベント告知的なステッカー無断貼りが格段に減った。
90年代末期〜ゼロ年代初頭、clubが一斉に芽吹いて大量の花を咲かせた時期には
凄い種類と数のステッカーが見られたものだ。
新陳代謝も激しかった。
迷惑行為かもしれないが、それが好きだったなあ。



被害者が加害者を食う。それがナニワクオリティ。
奥様が大魔王です。
こりゃ原付負けたな・・・。
奥様が巨大に見えるのはオーラと怒気のせいです。暮らしに根付いた大豪院邪鬼です。


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あまり「今度の西日本エリア営業会議は鶴橋で行いますので」「君、明日から出張で上本町に行ってくれたまえ」などという会社決定が想像できないのだが、ちゃんと東横インが設置されているのは予想外でした。

これで何かあっても(※泥酔、終電ノガシ等)安全だね!
鶴橋らしからぬ、しゅっとした画になってしまった。


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千日前通を裏手から。
「with 週刊現代」というのも90年代から変わらない気がする。
高校時代に上本町の河合塾に行く都合で、このあたりを通ったが、
もうこうして夜の鶴橋で酒をかっ食らう年齢になっていたのだなあ。
あの頃は遠い遠い異世界に思えたのに。
堪能してやるぜえ。


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グンゼをごりごり推してくる一角。気合の入り方が違う。
グンゼマンセーすぎるwww


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東横インに敬意を」というわけのわからんコンセプトが芽生えたので
バックにもやもやと入れてみた。


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謎の扉。
しかし耳を近付けるとおっさんの高らかな歌声が・・・。
スナックェエエ。

 

とびらのむこうに さけがある
さけのむこうに よるがある
おっさん おっさん よるのていおう 
おっさん おっさん よるはえいえん

 


千日前通

 

店が無さ過ぎてもう一度千日前通を渡り、商店街の方へ舞い戻ります。
下味原町あたりの、焼肉屋ストリートとなっているエリアです。


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肉色ストリート。
キムチですけども。



各部位の名称。
うれしそうに上タン食ってやがる。
ペロペロ。


名前は忘れたけれども、ここで一店入ります。
地酒を置いているカウンター作りの、ごくごく当たり前でスタンダードな飲み屋。
しかし韓国&焼肉全盛の鶴橋においては逆に異質な店のように感じてしまう。


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あゆ様。
養殖だろうが天然だろうが実際どうでもいいです。
(↑※料理漫画では料理人の生死を分かつほど大変深刻な問題)


あゆ様がいてはるというだけで謎の安心感が。。


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地酒の名前が掲示されている・・・ということで思いついたのだが、
「書道バー」「墨汁居酒屋」というのはどうだろうか。
客と店主がカウンター越しにめいめい、興にあかせて書き散らす。
中には前衛的に文字を変形させにかかる業師が居たりする。
日本酒と肴そして書。


ううむ、

などということを考えながら山形県の地酒を啜っていた。
鶴橋で山形県の、というだけでも何だかすごく変なのだが(´ε` )


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これが山形県の地酒。
甘い。
香りがふわーっと漂ってくる。



今宵誘ってくれた娘さんに感謝。


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ガラスのひいやりしたケースの上に茄子とは、これまた風流な。
夏にはさぞ映える光景となろうぞ。
うむーっ。

 


そんな夜でした。
こいつ散眼してるから目が合ったり合ってなかったりして地味に気持ち悪い。

 

また鶴橋〜上本町にかけては散策の甲斐があるので、レポの必要がありそうです。
うふふ。
最近、東日本大震災に関連した記事ばかり上げていたので
すっかり滅入っていましたが、こういう無責任なレポが一番楽しいですね。
宴じゃ酒じゃ( / ^−^)/