nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【登山】台高山脈:高見山

2011.6.4 台高山脈高見山


 

相撲取りではない。

 

ウィキ様の力を借りると、こういうことである。
三重県松阪市(旧飯南郡飯高町)と奈良県吉野郡東吉野村との境界にある山である。標高は1,248.4m。台高山脈の北端に位置」

 

 

なぜこんな所へ行ったか?
時間と体力等々を考え、「日帰りで簡単に往復できる、トレーニング的な登山場所で、しかもできれば大峰・台高山脈あたりでなんかいいのない?」という考えからであった。

 

大峰山脈台高山脈にこだわったのは、ハマってしまったからである。
巨大極まりない山脈で、人里離れた異世界であるから、これはもう異界の住人として
一つでも多くの山をアレしておきたい心境だったので
ある。


天王寺でいつもの師匠に合流。
レンタカーを飛ばし、
飛ばし、
八尾を下り、羽曳野を下り、
桜井、宇陀と東へ進み、うねうね道を駆って、2時間ほどで着いた。

 

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9:14
道がややこしいことになっていたが、大した支障もなく。
アーメン。


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ここは国道166号からアクセスする「高見峠」といい、実は「高見登山口」よりはるか1時間半ほど登ってきたところになる。
・・・そのため今回はなんと<span class="deco" style="font-weight:bold;">頂上まで片道1時間足らず</span>という、
超ショートカット登山となった。
<span class="deco" style="font-weight:bold;">ハイキングやないか</span>( >з<)” 

 

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こんもりしやがって。
ひいひい言わせちゃるぞ。

 

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緑でイオン浴びて
おいしいなあ( ・_ ;)ノ
くそっ


いやなに、すさんだだけです。

 

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10:02
どの方向を撮ったのか失念したが、国道166号線のじぐざぐを見下ろしたのだっけか。

 

高見山の冬期は樹氷、霧氷がブナ林にかかって美しいとされる。
その下見にもなるだろう。

 

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うむ森林だ。

 


オヤ、つつじぢゃないか。
つつじはね、躑躅と書くんだよ。&#34847;燭みたいぢゃないか。アハゞ。

 


見てくださいこれ。


私によくある「カメラ本体の撮像素子にゴミが付着している」という図ではない。
虫である。
虫であることよ。
6月初旬の高見山には、すごい数の虫が飛んでいた。


小ハエ、ブユめいたやつ、蚊のようなやつ
そしてハチ、アブ、ハチ、・・・。

 

通常のハエが多かったのは驚いた。
なんで?もっと人家の多いところ行けよ。
センチコガネが頻繁に飛びまわっていたところからすると、シカの糞などが豊富な山なのだろう。
・・・くそ山( ・_ ;)

 

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10:09
はい山頂ー
おつかれさまでしたー。

 


( ・ _ メ)まてや。

 


なんのおてがるロケやねん(怒)

 

9時半には登山道に踏み込んだから、とりつきから40分弱か。
芸能人向けコースですやな。


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前座としてすら完全な消化不良となり、空を見て心を肥やすの図。

 

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台高山脈の一角を眺めて

 

どの峰がどの山なのかわかりません。
師匠がなんか「あの峰は●●山や」「あれはその下の●●や」と言うのだが、のうのCPUがたりません。

 


さて。

 

帰るのは車代のむだ。
もっと何かできないか。もっと。


地図を見ると、ここ(展望台)から北東に40分で「請取峠分岐」、そこで真北に20分で「天狗山」山頂993m。
すべてほぼ稜線上で、アップダウン少なく歩ける。
これだ!

 

いざ。


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木々と苔でほどよいトリップ感を味わう。
うふ。

 


あれ何。


たぶん南側を振り返って撮ったと思うので、最寄りのかなり目立って高い山・国見岳(1418.9m)あたりではと思う。
たぶんね・・・。
しらんよ・・・。


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若々しい木々が美しい。


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将来的には花粉をまき散らし、私の生涯の敵となり、一方的に憎むであろうけれども、
若芽、綺麗だ。
きれいだよ。

 

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現れたな、破壊。
地図上で「危」マークで「大ガレ」と記載されたポイント。

 

自然は同族、自己の一部であるはずの自然自身をも、容赦なく破壊する。
その破壊力たるや、全く容赦なし。


こりゃすごい切れ落ち方だ。
地表の緑が薄いペラペラのカーペットのよう。



絶壁に立つものは美しいなあ。
樹木でもなんでも。

 

次の嵐でごっそり持って行かれるかもしれないな。

 

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「大ガレ」の姿は、パッと見は人が手を入れて山を削ったように見えた。
しかしこの非生産的な破壊、理屈も目的もない。なのに徹底的で、なんだかもう、ずっと気になってしまった。

 

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高見山山頂から天狗山までの道はこんな感じで
緑と木漏れ日に満ちていて、とても幸せでした。

 

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( >з<)" ブアアアーーーー。
      ずんぐりしたハエいっぱいおるァアアーーーー。

 

こういうことか、高見山にハエがやたら飛んでるのは。
腐敗臭のするキノコ類も豊富だということか。

 

( ・_ ;)はぁはぁ。
近づくとハエが乱舞してすっごくきもちわるかった。



ブナ?
奇特なダンサーのような身のよじり方が気に入った。
あんたいい体幹だね。へい。


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マクロレンズがほしくなるのは、足元のスモールワールドを顧みるとき。
この多彩で、手に負えないほどの形状と色、なんとかしてみたいなと
思いながら、がしがし踏みしめて先へ急いでしまう。

 

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とてつもなく浅い登山だったが、その中に抱いているものは
実に豊富で多彩だ。すごいぞ高見山


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自然の持つバラエティとポテンシャルを、満載できるのは1200mぐらいなのかもしれない。
森林って何だか音楽の中に包まれているような気持ちよさがある。

 


しかし事態は妙な方向に向かっていたのであった。

 

小道と、赤いテープと、はっきりとしたトレースがあったので、その後を追い続けていたのだが。
この後、道がどんどん細くなり、どうにもこうにも進退窮まる急斜面や木々に阻まれ、天狗山への道を失ってしまった。
分岐の峠の存在すらあやしかったのだが、我々は狐の魔術にハマったのだろうか???
こればかりは実に謎であった。

 


岩。
森だけじゃなくてね、岩もいい。
才能豊か。
華やかにしていても、黙って静かにしていても、なんともいえず良い。。

 



11:35
かっこいい。


高見山ほんと持ち味豊富すぎるだろ(´ `)
食通の喜ぶところを絶妙に突いてくる。

 

 

しかし、
何かが谷の底から鳴っているのがどうにも気になった。


コッコッ。・・・・・カッカッッコッコッコッ・・・
カッカッコッ・・・・

 

なんだ!?

 

好奇心には勝てず、山の斜面を下って谷の沢へと下りることにした。
なんだ、この、打楽器をくぐもらせて打ちつけてるような音の群れは。



12:05
沢。


コァッカッコッ
コッコッコッコッ
カッカッカッカッ

 

いっぱい鳴いてる( ・_ ;)ノ
カエルだ。
これはカエルだ。

 

しかし!
その姿が全く見えない!!


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美しきスモールワールドを堪能しながらも、
見えない敵との探り合いは延々と続いていた。
どこだ? おまえたちはどこにいるんだ!?

 

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どこかには、いる。
しかしどこか、わからない。
みえない。

 


(ノ >_<)ノ キーーーーッ。

 

全然姿がわからん!
岩と岩の隙間、草むらの中、川の中の水のよどみ、影、陰、蔭・・・
必死で目を凝らすが、まさにその音の源としか言いようのない場所で、姿だけがない。

 

な  ぜ   だ。

 


あんまりハラが立ったので石をひっくり返してやった。

 

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('o' )  <span class="deco" style="font-weight:bold;">いた。</span>

 

まさか岩の下に隠れているとは思わなかった。

 


アカガエルか? ヤマアカガエル

 

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他の岩も試しにめくってみるが、同じ種類のカエルだった。
めくってすまん( ー_ー)ノ
探究心というやつだ。すまん。

 

この産卵数の少なさは、ヤマアカガエルではないようだ。
やつらは千個近い卵を一度に産む。
これはどう見ても50〜100個。

 

じゃあこのカエルは何?
調べを進めていたら、どうも、アカガエル科アカガエル属の「タゴガエル」ではないかという結論に至ってきた。
もしくは「ナガレタゴガエル」。

 

産卵時期5月末頃、
卵数100前後、
標高1200m程度の山間部の渓流に生息、
アカガエル的な背中のラインと色彩、


タゴガエルっぽいなあ。。。
残念ながら両生類には生半可な知識しかないので、これ以上は分からず。
しかし、生まれて初めての種族だった。
珍なるエンカウントに興奮した。うへえ。

 

謎の解明の後は、渓流の光景を堪能した。


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丸太とかね。
緑は体に良い。
きちがいが治りそうに思う。
なおりませんけど。


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咲き乱れる苔やシダに我を忘れる。
なんと多様なことであろうか。
もうなんだか人の作った品という品が
どうしようもなく退屈に思えてしまった。

 


・・・普段はねっこもコケもシダも退屈がってるくせにね。
すまん。
たまに我に返ると君らは多様で凄いよ。
存在の剥き出し感が。

 

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そろそろ帰ろう。
コッヘルやボンベ忘れてきて昼飯食えてないねん。
さらば高見山
またこんど樹氷の時期にでも、

 

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12:54
( >з<)” ブハー

 

来た!なんか来たぞ!!!

 


シャーーーッ。
(・Э・)

 


大の大人が二人がかりでくそのように
興奮しながら取り押さえて捕獲しました。
夏のビーチでいい女を必死で口説くようにして
追っかけまわしてアレしてコレして
つかまえました。


撮影してたら、疲れたのかぐったりしてしもうたので、
速やかに逃がしました。さいなら。

 

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13:58
緑の楽園(´ `)ノ

 

らん。



赤の回廊m(´∇`)ノ

 

らん。

 


・・・中高年が山にハマる心境を理解してしまった。
くぐくぐぐ
胸がいてえ。。。ちくしょう、
美しいぞちくしょう。

 

というような登山でした。
これ登山って言うのか? ハイキングじゃね?
ともかく、面白かった。
爬虫類・両生類との出会いはたまらない。もっとくれ。

 


下山してきて、車を停めてるあたりに出たら、



14:09 うへっ。

 

ひどく偏った情熱と愛を見た。
ニホンオオカミ生存説( ー_ー)
ドラえもんの域である。のび太が言いだしそう。


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15:22
下山後は速やかに昼飯。
帰り道はまた運転なので、酒はがまん。



キジ肉だか何だかのセットにした。
まあまあおいしかったが、印象にまるで残らない味だった。

 


16:16
なぜか帰り道まで完璧に美しかった。
傾く太陽よ。


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聖地。。。

 

花粉で憎いはずのスギ林が、神のようであった。
かんぷくした。

 


山はやめられませんな。麻薬ですわ。
アップのハイと、ダウンのつぶれとの、光と影が
あたかもショートトリップで脳と心臓をかっさらう。

 

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高見山とその周辺のポテンシャルが聖地である、
ということを確認する
旅となりました。


( /・o ・)また来るでよー。

 


かん。