相撲取りではない。
ウィキ様の力を借りると、こういうことである。
「三重県松阪市(旧飯南郡飯高町)と奈良県吉野郡東吉野村との境界にある山である。標高は1,248.4m。台高山脈の北端に位置」
なぜこんな所へ行ったか?
時間と体力等々を考え、「日帰りで簡単に往復できる、トレーニング的な登山場所で、しかもできれば大峰・台高山脈あたりでなんかいいのない?」という考えからであった。
大峰山脈、台高山脈にこだわったのは、ハマってしまったからである。
巨大極まりない山脈で、人里離れた異世界であるから、これはもう異界の住人として
一つでも多くの山をアレしておきたい心境だったので
ある。
天王寺でいつもの師匠に合流。
レンタカーを飛ばし、
飛ばし、
八尾を下り、羽曳野を下り、
桜井、宇陀と東へ進み、うねうね道を駆って、2時間ほどで着いた。
9:14
道がややこしいことになっていたが、大した支障もなく。
アーメン。
ここは国道166号からアクセスする「高見峠」といい、実は「高見登山口」よりはるか1時間半ほど登ってきたところになる。
・・・そのため今回はなんと<span class="deco" style="font-weight:bold;">頂上まで片道1時間足らず</span>という、
超ショートカット登山となった。
<span class="deco" style="font-weight:bold;">ハイキングやないか</span>( >з<)”
いやなに、すさんだだけです。
10:02
どの方向を撮ったのか失念したが、国道166号線のじぐざぐを見下ろしたのだっけか。
高見山の冬期は樹氷、霧氷がブナ林にかかって美しいとされる。
その下見にもなるだろう。
オヤ、つつじぢゃないか。
つつじはね、躑躅と書くんだよ。蠟燭みたいぢゃないか。アハゞ。
私によくある「カメラ本体の撮像素子にゴミが付着している」という図ではない。
虫である。
虫であることよ。
6月初旬の高見山には、すごい数の虫が飛んでいた。
小ハエ、ブユめいたやつ、蚊のようなやつ
そしてハチ、アブ、ハチ、・・・。
通常のハエが多かったのは驚いた。
なんで?もっと人家の多いところ行けよ。
センチコガネが頻繁に飛びまわっていたところからすると、シカの糞などが豊富な山なのだろう。
・・・くそ山( ・_ ;)
( ・ _ メ)まてや。
なんのおてがるロケやねん(怒)
9時半には登山道に踏み込んだから、とりつきから40分弱か。
芸能人向けコースですやな。
前座としてすら完全な消化不良となり、空を見て心を肥やすの図。
台高山脈の一角を眺めて
どの峰がどの山なのかわかりません。
師匠がなんか「あの峰は●●山や」「あれはその下の●●や」と言うのだが、のうのCPUがたりません。
さて。
帰るのは車代のむだ。
もっと何かできないか。もっと。
地図を見ると、ここ(展望台)から北東に40分で「請取峠分岐」、そこで真北に20分で「天狗山」山頂993m。
すべてほぼ稜線上で、アップダウン少なく歩ける。
これだ!
いざ。
たぶん南側を振り返って撮ったと思うので、最寄りのかなり目立って高い山・国見岳(1418.9m)あたりではと思う。
たぶんね・・・。
しらんよ・・・。
将来的には花粉をまき散らし、私の生涯の敵となり、一方的に憎むであろうけれども、
若芽、綺麗だ。
きれいだよ。
現れたな、破壊。
地図上で「危」マークで「大ガレ」と記載されたポイント。
自然は同族、自己の一部であるはずの自然自身をも、容赦なく破壊する。
その破壊力たるや、全く容赦なし。
こりゃすごい切れ落ち方だ。
地表の緑が薄いペラペラのカーペットのよう。
次の嵐でごっそり持って行かれるかもしれないな。
「大ガレ」の姿は、パッと見は人が手を入れて山を削ったように見えた。
しかしこの非生産的な破壊、理屈も目的もない。なのに徹底的で、なんだかもう、ずっと気になってしまった。
高見山山頂から天狗山までの道はこんな感じで
緑と木漏れ日に満ちていて、とても幸せでした。
( >з<)" ブアアアーーーー。
ずんぐりしたハエいっぱいおるァアアーーーー。
こういうことか、高見山にハエがやたら飛んでるのは。
腐敗臭のするキノコ類も豊富だということか。
( ・_ ;)はぁはぁ。
近づくとハエが乱舞してすっごくきもちわるかった。
ブナ?
奇特なダンサーのような身のよじり方が気に入った。
あんたいい体幹だね。へい。
マクロレンズがほしくなるのは、足元のスモールワールドを顧みるとき。
この多彩で、手に負えないほどの形状と色、なんとかしてみたいなと
思いながら、がしがし踏みしめて先へ急いでしまう。
とてつもなく浅い登山だったが、その中に抱いているものは
実に豊富で多彩だ。すごいぞ高見山。
自然の持つバラエティとポテンシャルを、満載できるのは1200mぐらいなのかもしれない。
森林って何だか音楽の中に包まれているような気持ちよさがある。
小道と、赤いテープと、はっきりとしたトレースがあったので、その後を追い続けていたのだが。
この後、道がどんどん細くなり、どうにもこうにも進退窮まる急斜面や木々に阻まれ、天狗山への道を失ってしまった。
分岐の峠の存在すらあやしかったのだが、我々は狐の魔術にハマったのだろうか???
こればかりは実に謎であった。
岩。
森だけじゃなくてね、岩もいい。
才能豊か。
華やかにしていても、黙って静かにしていても、なんともいえず良い。。
高見山ほんと持ち味豊富すぎるだろ(´ `)
食通の喜ぶところを絶妙に突いてくる。
しかし、
何かが谷の底から鳴っているのがどうにも気になった。
コッコッ。・・・・・カッカッッコッコッコッ・・・
カッカッコッ・・・・
なんだ!?
好奇心には勝てず、山の斜面を下って谷の沢へと下りることにした。
なんだ、この、打楽器をくぐもらせて打ちつけてるような音の群れは。
コァッカッコッ
コッコッコッコッ
カッカッカッカッ
いっぱい鳴いてる( ・_ ;)ノ
カエルだ。
これはカエルだ。
しかし!
その姿が全く見えない!!
美しきスモールワールドを堪能しながらも、
見えない敵との探り合いは延々と続いていた。
どこだ? おまえたちはどこにいるんだ!?
(ノ >_<)ノ キーーーーッ。
全然姿がわからん!
岩と岩の隙間、草むらの中、川の中の水のよどみ、影、陰、蔭・・・
必死で目を凝らすが、まさにその音の源としか言いようのない場所で、姿だけがない。
な ぜ だ。
あんまりハラが立ったので石をひっくり返してやった。
('o' ) <span class="deco" style="font-weight:bold;">いた。</span>
まさか岩の下に隠れているとは思わなかった。
アカガエルか? ヤマアカガエル?
他の岩も試しにめくってみるが、同じ種類のカエルだった。
めくってすまん( ー_ー)ノ
探究心というやつだ。すまん。
この産卵数の少なさは、ヤマアカガエルではないようだ。
やつらは千個近い卵を一度に産む。
これはどう見ても50〜100個。
じゃあこのカエルは何?
調べを進めていたら、どうも、アカガエル科アカガエル属の「タゴガエル」ではないかという結論に至ってきた。
もしくは「ナガレタゴガエル」。
産卵時期5月末頃、
卵数100前後、
標高1200m程度の山間部の渓流に生息、
アカガエル的な背中のラインと色彩、
タゴガエルっぽいなあ。。。
残念ながら両生類には生半可な知識しかないので、これ以上は分からず。
しかし、生まれて初めての種族だった。
珍なるエンカウントに興奮した。うへえ。
謎の解明の後は、渓流の光景を堪能した。
丸太とかね。
緑は体に良い。
きちがいが治りそうに思う。
なおりませんけど。
咲き乱れる苔やシダに我を忘れる。
なんと多様なことであろうか。
もうなんだか人の作った品という品が
どうしようもなく退屈に思えてしまった。
・・・普段はねっこもコケもシダも退屈がってるくせにね。
すまん。
たまに我に返ると君らは多様で凄いよ。
存在の剥き出し感が。
そろそろ帰ろう。
コッヘルやボンベ忘れてきて昼飯食えてないねん。
さらば高見山。
またこんど樹氷の時期にでも、
来た!なんか来たぞ!!!
大の大人が二人がかりでくそのように
興奮しながら取り押さえて捕獲しました。
夏のビーチでいい女を必死で口説くようにして
追っかけまわしてアレしてコレして
つかまえました。
撮影してたら、疲れたのかぐったりしてしもうたので、
速やかに逃がしました。さいなら。
らん。
らん。
・・・中高年が山にハマる心境を理解してしまった。
くぐくぐぐ
胸がいてえ。。。ちくしょう、
美しいぞちくしょう。
というような登山でした。
これ登山って言うのか? ハイキングじゃね?
ともかく、面白かった。
爬虫類・両生類との出会いはたまらない。もっとくれ。
下山してきて、車を停めてるあたりに出たら、
ひどく偏った情熱と愛を見た。
ニホンオオカミ生存説( ー_ー)
ドラえもんの域である。のび太が言いだしそう。
15:22
下山後は速やかに昼飯。
帰り道はまた運転なので、酒はがまん。
キジ肉だか何だかのセットにした。
まあまあおいしかったが、印象にまるで残らない味だった。
花粉で憎いはずのスギ林が、神のようであった。
かんぷくした。
山はやめられませんな。麻薬ですわ。
アップのハイと、ダウンのつぶれとの、光と影が
あたかもショートトリップで脳と心臓をかっさらう。
高見山とその周辺のポテンシャルが聖地である、
ということを確認する
旅となりました。
( /・o ・)また来るでよー。
かん。