2012.6.24(日)【登山】鈴鹿山脈:御在所岳(後編)
ロープウェイ駅から山上公園を見下ろし、ひるめしも終えて、さて下山。
今度はルートを変えて、藤内壁を見ながら「裏登山道」で。
。。。
( ´ - ` ) 道がわからん。
地図では「富士見岩」のあたりで一斉に分岐ルートが派生していたのだが、そんな道はない。
アレ??
なんとなく怪しい脇道を発見…するも、そこは通行止めで、
乗り越えて様子を見に行ってみると
12:46
およそ一般登山客がどうのとするべきではないような断崖が、谷の底へ続いていた。
遭難するとき、滑落事故に遭うときなどは、こういうNGルートを、わけもわからぬままに選んでしまう時なのだろうなと思う。
確かに切り立った美しさはあるが。
正解ルートは思いのほかあっけないところにあり、
さっき昼飯食ったあたりのはずれ???
地図とは全く違う場所から「裏登山道」へのアクセスルートが。。
こういうことがあるから登山は奥が深い。
ひとまず国見峠を目指します。下りは20分。
おしゃ、
谷を挟んで向こう側に見える、こんもりした山は国見岳。1,171m。
谷まで降りて下山ルートに出ればOKなので気が楽です。
道中の藪、砂地の坂道などは、山賊のようなメッタメタ走りでスタコラサッサ。
オラーーーーー。
ザクザクー。
下る分には楽しいが、登るのはめんどくさそうな道。
飛んで跳ねて、駆けて転がって、
ちゃっちゃとやっちまうぜー。あらよーっと。
13:08
およそ10分程度ですんなりと国見峠。
まあ相当、山賊走りをしたから( /・o ・)
この分岐点で右に行くと「裏登山道」。
13:12
ついさっき見下ろしていた断崖を下から見上げると、こうなっていた。
まるで山の内臓がぶちまけられたような、強烈な岩石の露出だ。
この自然のパワーはまるで優しくなんてない。凶暴そのものだ。
ある程度下ると、川の向こうには巨大な岸壁が続く。
これが見事。
「藤内壁」がどこからどこまでを指すのかよく分からないが、並みでなく岩だらけ。
( >_<)一般登山客にとってはただの岸壁…。
かなしす。
挑むとあっさり返り討ちで死にますからね…。
川がすさまじいことになっていた。
むき出しの暴力・・・なにこれ。。
このような破壊の姿は、後に下流までずっと続いていた。
2008年9月に、集中豪雨によって大規模な土石流が起きたという。
自然が自然を破壊するとは、容赦ない( >_<)
こんなもんどうしようもない。
13:25
自然の暴威にいたく感銘を受けつつ、ひょいひょい進む。
ひょーい。
ここも崩落してる。
一体どうなってんの御在所岳( >_<)
ゆるゆるやないか。
13:21
このあたり、裏登山道から一望できる岸壁一帯を「藤内壁」と呼ぶようだ。
巨大。
実際にザイルで登攀するルートはごく限られていると思うが、
本人の力量によっては無限に挑めるのかも知れない。
しかし足元の川に視線を落とすと、凄まじい破壊の跡。
岩の一つ一つが容易に人間を叩き潰すサイズだ。
ザイル技術がゼロなので、絶対に手に負えないのです。
今のところ位置から鍛えて何とかしようという気にはなってません。
うへっ。
憧れはすれど――
( ・_ ;)なにしてるん。
地中からがつがつの岩肌に出てくるから・・・。
無理しやがって・・・。
前世はクライマーなのか?
岩は登らないので、これのどこがどうルートになっているのか全くわからん。
すごい。
美しい。
ということだけは何となくわかる。
延々と続く土石流の姿は、数年前に起きた、過去のものとは思えないほど活き活きしていた。
自然は人間のことなど全く顧みたりはしないが、同族の自然相手にすら等しくそのように振る舞う。
だからこそ自然は美しい。
えも言われぬ、手に負えなさ、根本的なところで絶対に互いに歩み寄れない絶壁を感じる。
崖でかっ。
でかいわ。なんじゃこりゃ。
<span class="deco" style="font-weight:bold;">人間の本能=積む。</span>
それもまた美しいのだ神よ・・・。
13:43
頂上から下山したため登場が逆になりましたが
藤内壁へのアプローチ岐路の看板。
規模としては
「高さ約250m、東西巾約1.5kmにもなり、御在所岳の標高800mから1100mの間にまで及んでいる。」とのこと。
(御在所ロープウェイ公式HP)
あと、看板下に記された「北川みはる」氏という人物は、
「ヒマラヤのガッシャーブルム二峰(8,035m級)や北米最高峰のマッキンリー(6,191m)などの登頂経歴を持つ、東海地方でもトップクラスの女性登山家。」ということです。
(1995年1月3日当時の読売新聞記事より)
合掌。
登山道はほぼ終わり、藤内小屋を経て温泉街へ下るだけのルートだが、河川の下流ということで、完全に壊滅していた。
岩石フェチにはきっとたまらない光景。
泣きだすんじゃないだろうか。
おや、湯の山温泉街へのルート案内が。
( ー_ー)力技やなあ・・・。
おっちゃん二人がなんかガラガラやってはる。
これまた気の長い作業になりそうだ。
登山ルートだけとにかく確保してあるのはすごい。
自然の無茶な暴力に対する、つつましい復旧の努力。
「藤内小屋」で検索を掛けると、トップに2008年当時の被害、そしてその後の復旧の様子についてレポートされたブログを読むことができます。参考までにぜひ。
14:02
おやっさん&おかみさんのイラストがなごむ。
小休止して、ラストに向かって。
途中で5,60人はゆうに超える、ビッグパーティ−に出くわした。
全員、関西電力の作業員みたいなザイルやカラビナ装備じゃらじゃらだったので、もう目的はたった一つという。
14:10
実に分かりにくいが、この分岐点で写真奥に進むと、「裏道」に入り、なんと往路で通った「中登山道」へ合流することができる。
逆にそうしないと、「裏登山道」の終点は、我々が駐車した入山地点から大きく外れてしまう。
ここからがまたそれなりに長かった・・・。
登りあったし。。
14:38
そしてハァハァハアハア言いながら、休憩とったりしつつ、我々は見事に中登山道へ戻ってきた。
もうええ加減にせえええ。
トレーニング不足で、バテました。
こてん。
そんなこんなで
14:50頃にはクリア。
まずまずのトレーニングとなりましてございます。
( /・o ・)らい!
ひとまずは、自然の破壊力がよく分かるツアーとなりました。