nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【登山】弥山(双門コース)(1)夜間移動~熊渡登山道~釜滝

H25.6.29(土)【登山】弥山(双門コース)(1)夜間移動~熊渡登山道~釜滝


登山道がない登山道。自然ってやつは無慈悲だ。


レトロゲーのごときポップな概略図
のくせに実は凶悪だよ( o^−´)b



…えぐいコースだった。


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6/28(金)
23:20 天王寺駅集合
     →文の里→阪神高速14号松原線
     →松原JCT→三原JCT→葛城IC

→0:40 丹生川上神社下社
→1:20 幕営ポイント(天川村・弥山川沿い)

6/29(土)
→5:30 起床
→6:10 熊渡登山口 →→双門コース(鬼)
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「わたしをヤマへ連れてって。」

師匠にねだると、大峰山脈を提案された。

「良いコースがある。
眼下には美しい渓流のブルーが冴える。
深い渓谷を辿って、最後は弥山(みせん)にアプローチする。
上りはきついが、
下山は一般ルートを辿るので問題なし。
早朝発なら日帰りで行けるが」


そんな甘い囁きに唆されて、奈良の奥深き大峰山脈
金曜の晩から車を走らせた。
23:20、天王寺発。

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ほぼ和歌山県です。


天王寺から高速に乗っても、車移動だけで約2時間かかってしまう。
朝できるだけ早くから登山口にアプローチするために

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漆黒の闇、国道309号のぐねぐね道を抜けて、
黒滝村中心部への分岐:県道136号線、手前に現れる
丹生川上神社下社。

「名水 いのちの水」と銘打たれた大きな看板があり、
水補給のために立ち寄り。
2年前の冬もお世話になりました。

黒滝村の道の駅付近で、あわよくば野営できればと思ったが
どうもそんな場所は無いので、一気に登山口付近まで
行くことにします。

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長いトンネル2連発。
新笠木トンネル(1693m)&新川合トンネル(2751m)

トンネル好きにはたまりません。


4キロ以上もトンネルを走り、やっと
天川村に入る。
恐ろしい村だ。太く強靭なトンネルがあるから
不自由を感じないが、開通される1997年以前は延々と
つづら折りの面倒な山道を越えなければならなかった。

以前、冬に来たときは、
トンネルを出ると景色が一変し、
雪国に変わったことが非常に驚きだった。
秘境の如き天川村
なんか奈良ってポテンシャル凄い。


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若い鹿の密会現場に出くわすとか。
お互いに気まずい。
('o' )


まあ若いから仕方ないよね・・・。
民家の近くでも、おかまいなしだもんね…。


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双門コースのスタートは「熊渡」登山口。
弥山の奥から流れ出てくる弥山川を辿り続ける。
国道309号は川に沿って走っており、
釣り客が車を停めるスペースがあるため、そこに車を置いてアプローチする。


天川村に入ったところで、野営できる場所はやっぱり無い
仕方ない。突っ込むぞ。
ほぼ登山口のあたりまで来た。

運よく良い場所を得たので、


もくもくと野営。


5:30 起床

( ゚q ゚ )雨。

「小雨だから問題ない。涼しくてむしろ良い」

半分は正解で半分は間違いでした。ぬう。


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6:10 熊渡登山口

一台が通れるぐらいの幅しかない道だが、
この登山口にかかる橋の前は、6台ぐらい停められる広さがあり
釣り客や登山客のポイントとなる。

目印は、この荒れた橋。

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物騒な注意書きが。

道中の「河原小屋」が消滅しているらしいです。

( ゚q ゚ )早くも「自然」の無慈悲さが垣間見える。


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山の一部はバリカンされているし


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何か とんだよ。


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ヒキガエルでした。

手乗り文鳥の気分だ!!!
(※毒もってます。強く握らないように)


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( ー_ー) ヒキガエルに目がハートに
なってしまった師匠。

爬虫類と両生類に弱いパーテイです。



大峰山脈「余裕こいてられるの、今のうちだけだからね」


この時はまだ、僕らは
よゆうでした。


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約40分歩くと、分岐が現れる。


この分岐は謎に3方へ分かれているが、
向かって左の、川へと降りる道を選ばなくてはならない。
まっすぐ森へと突っ込む道は「金引橋」〜「カナビキ谷」〜「ナメリ谷」に繋がるルート。
つまり今回の帰路にあたります。


間違えないよう、慎重に地図を見ます。
初手で間違うとロスが凄いので、やたら神経質になります。


ヤマレコ等では、広い河原を横断している写真があったが

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これのことか。


うむ確かに河原だ。

登山道が途切れてしまったので、対岸のどこに
次のルートがあるのか探します。
ない。
ないぞ。地図ではすぐ向かいに道があるはずなのに
どこだ。赤いリボンはどこだ。

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反対側にも行ってみるが、道はない。
水もない。これ本当に道、合ってる?


あってたようです。
しかし、それまで気配を消していた水が現れ、
明確な障害となり、
夜間降り続いた雨によって、水量が増しており…


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渡れません。

単独行の先行者も、水量の多さに立ち尽くす。

「マリオみたく岩をジャンプでぴょんぴょんしたらどう?」

結果的にそうするんですけどね。荷物の重みがあるのと
岩そのものが濡れてて、着地の瞬間に足を滑らせる可能性大。


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またなんか とんだよ。

ひき乙( ゚〜゚ )ノ
赤いリボンの目印を追うのに、だんだん余裕がなくなってきた。


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河原に下りてから、水が現れ、右岸と左岸を行ったり来たりするだけで
すごい時間をロスし始める。この時点でコースタイムが崩壊。
この調子で行くのか・・・。


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ただでさえよく滑る、足元不安定な私は
靴を脱いで裸足で渡ることに。
万が一、滑って転倒したら、リタイアしてしまう。
おいオタマジャクシ( ・_ ;)ふむぞ。
はよ逃げてくれ。


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秘境めいた感じになってきました。
奇岩とまではいかないが、それなりに周囲の岩も
テンションが上がってきています。

ここでもまた向こう岸に渡らされます。
基本的に道がなく、通れるところを通るという
バリエーションくさいルートです。水が少なければ楽なのに…。


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8:00頃、「釜滝」(がまたき)到着。

標準コースタイムでは、熊渡の登山口から釜滝までで1時間程度。
水の少ない時期に来た人だと50分の例もあるが、
我々はがっつり1時間50分( ゚q ゚ )
石を川に放り投げて、渡れるように
丁寧な仕事をしたりしていたせいです。土木職乙。


( ゚q ゚ )予定崩壊中
この崩れが後にめちゃくちゃに響くことに。


弥山「フフフ・・・そろそろ本気を出すとするか」


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次回:双門コースと私と疲労( ゚q ゚ ) 
 http://mareosiev.hatenablog.com/entry/20130629/1377386413