2015.2.1 滋賀の廃村を越えて白い地獄へ~霊仙山
(´-`) 白い地獄のことを書こう。滋賀県の霊仙山です。
恐ろしい山だった。山というより丘が重なり合うような地形で、視界がきかず道迷いに陥り、遭難寸前に追い込まれた。
そんな恐ろしい山は、彦根市のすぐ隣に棲んでいるのだ。
ごらん。彦根市の東に霊仙山は居る。周囲は廃村だらけの、ちょっとした魔窟です。そもそも河内風穴を越えてその奥まで車を走らせることは、一般的な性生活を送っている方々には珍なること。
多賀SAを下りて多賀醒ヶ井線(たがさめがいせん)を走る。既に山々に囲まれて緊張感がはしる。道の雪がこわいね。スリップやだな。
道中は野生のサルがうろうろしているよ。
登山口は「今畑」という廃村部であるが、そのまま進むとこれまた「落合」という廃村が現れる。その更に奥も「男鬼」(おおり)というこれまた気合の入った廃村。すさまじい廃村密集地帯です。車道も真っ白な地獄。誰も来てない。
この日は低気圧の影響もあって見事に雪が盛んとなってしまった。日本海からの風雪がもろに吹き付ける山であるから恐れは消えない。手ごろな駐車スペースがないので落合廃村のあたりまで車を寄せる。見えている家屋は言うまでもなく無人である。
\(^o^)/ 気合だけが資本
8:12 登山口から入ってすぐにもう道があやしい。トレースもないし誰もいないことが明白である。失敗の許されないヤマになりますなあ。ありのままの自分になるの。
今畑集落の廃屋。
滅んだあとの世は美しい。もうここで廃村撮影会してお開きにしたいwww これはこれで完成された世界があるんですけどだめすか だめ、あ はい
秘境色が強まってきた。
9:04 雪の神殿。
わーこれはいいですねー。花粉症は憎いが木の配列はよい。
登山らしくなくなってきた。道あるようでないようである。
このへんは私も元気の最高潮。霧氷ぽい光景に胸熱。
岩肌の苔も凍結していてこの世ならざる気配。
樹の幹を見ると氷は鋭い歯のように尖り立っている。
9:45 急にやや小高くだだっ広いところに出る。なんだこれ。
地図上の「笹峠」らしい。峠じゃないなこの広さは。
やはり冬山のせいか、コースタイムが全然縮まっていない。
師匠がスノーシューを試すようです。
氷、氷、氷。
10:30 このクッソ白い中を、丁寧に登山道へエスコートしてくれます。
\(^o^)/ 感激
※下山時には見失います
凍った木々に囲まれた道\(^o^)/比較的快適。
※下山時わけがわからなくなります
10:35 スノーソルジャー\(^o^)/
1時間半でようやく稜線(西南尾根)。まあでも道が明白でよかった。
※下山時、方角を見失います
\(^o^)/どこをどう登ったら良いかよく判りませんね。
しかし尾根の良いところは「登りさえすればとりあえず正解」なのでシンプルな思考でいける。
チャラーン\(^o^)/♪ なんと赤テープが要所にあるのだ。
次の一手の解があるとは幸せ。
/(^o^)\ 師匠がスノーシューで詰み気味
/(^o^)\ えらいこっちゃな。
傾斜×積雪にスノーシューは相性最悪。
来た道がとても素敵\(^o^)/
※帰り道ですべての丘が全部同じに見えて迷います
\(^o^)/ スノーシュー先輩は埋もれ気味
なんかもう狂気に満ち溢れとるな。
この時はそれでもまだ視界がきいていて余裕だったのだ。
中継地点「近江展望台」はまだか? 早くも11時。時が経つのが早い。
これのどこが滋賀県だwww 笑ってる場合ではないが笑った。
『春から秋にかけて、地元はもとより、近隣府県からたくさんの登山客が訪れ、片道2時間30分ほどで登頂できるため、ファミリーでも楽しめる山となっています。』
(米原市 ホームページ)
\(^o^)/ファミリーwww 一生揉めるぞこれ
霊仙山の最大の特徴は、「あんた丘だろ」と言いたくなるぐらい山としての形に乏しいことである。あたかも周囲すべての地形と一体となった、巨大な丘の一部である。どこが霊仙山の山頂なのかは登っていても正直判らない。
その判別方法は至って基本的で、ルート上の目印を丁寧に押さえつつ、今自分が何処に立っているかをこまめに地図確認することである。
視界が効いているうちは。
つづく。