2015.9.21 【登山】水平歩道(4) 帰路:阿曽原温泉小屋→欅平
この世には帰路というものが存在する。
( ゚ε゚ ) おはようございました。帰路の日です。
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<帰路・コースタイム>
・4:00 起床~朝食(弁当)
・5:20 出発
・6:45 折尾谷の滝
・6:55 砂防提内トンネル
・7:38 大太鼓
・7:55 150mトンネル
・9:15 水平歩道終了
・9:45 欅平駅 →10:01乗車
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別に4時に起きる必要なかったでね。所要時間判らなかったで仕方なし。
mission「11時までに欅平駅着must、さもなくば観光混雑」
5時前はまっくらです。朝食は6時からで遅すぎるので弁当化す。サンマの頭の向きが右か左かで叩かれるご時世なので白米の向きには相当な注意を要する。思うにソーセージの向きが日本の伝統に反している恐れがある。首をつろう。バーナーはドリップコーヒーのためだけに持ち出したが、小屋でお湯・お茶を提供してくれる(夜)ため、水筒があればそれで対応できる。
5:20出発。
朝風呂も一瞬考えたが、便所行き来する人の扉と足の音により眠れていない。しかしディスカバリーチャンネルで「全裸・無装備の男女二人がアマゾンの原生林でサバイバルする」というキチガイ企画をやっていて、自信に満ちた参加者が毎晩猛烈な蚊に襲われて眠れず急激に疲弊してゆくのを見た。それよりは天国だ。
なまめかしい肢体もある。
で、昨日さんざん下ってきた山道はすべて登り道と化して襲いかかってくるのであった。ウヒー。「チクショウッッ クソッタレめ!!!やってやるぜッッ!!!」死相の浮かんだ映画の米兵はだいたい吹き替えでこう叫ぶ。そういう気分。
芥川龍之介を読みたくなる。
太陽もまだ出てないし暑くもないのに、体幹温度えらい上がって汗がドゥルドゥル
( ゚q ゚ ) あかん
登りを終えて水平復帰するのに1時間。お疲れ様す。
これで今日の登山の8割は終了。あとは自動操縦です。
奥鐘山の一部たぶん。
EOS 5D Mark3とEF24-70mm F2.8L Ⅱ USMという組み合わせは万能だが
こういうもやもやした遠景をやや暗い時に撮ると辛い。
山に三脚持ってくるようになると多分廃人。それは注射器でアレをナニする段階に似ている。
さあ今日も水平ですよー。
6:45 折尾谷の滝。夏は滝壺で泳ぐとよい あ飲み水だから怒られるか。
先行者の団体が大量に滝で休息していた。社交場である。
岩塩を町に売りにゆく商隊に似る。
そしてレンズをEF50mm F1.2L USMに換えたのだった。
うむ冴えたクエリでスパーンと切り出せた時のような手応え。
崖か道かその先の空かで迷う。スパーン
往路と写真があまりに違うことに困惑したが、
単純に太陽の角度が低いからであった。
忘れていたが黒部峡谷の木々の紹介をする。
これは折れた木。
これは立っている木。
編集中に発狂して全て除外したが
キノコ類もなかなか豊富。
岩場ばかりと思っていたが植物は豊富である。
そんな中で異彩を放つ崖ベース地帯きた。
崖と谷の心地よい疾走感 Gakebass
\(^O^)/
美しいと表現したら逆に失礼なのではないかと畏れるが実際美しい。
7:38 「大太鼓」
かつて掘削中にあまりの過酷さから作業員の安全祈願と発狂鎮静を兼ねて太鼓をがんがん打ち鳴らした箇所だというのが名の由来。中には既に発狂していた作業員もいてその音は黒部峡谷に哀しく響き渡ったとい
うそです
ウォー太郎の仕事のしかたは見事だと思う。
大太鼓のじゃまをしない、さりげなく添え。
電波が入ったのでトロッコ列車の予約を試みるが、当日予約は不可。
大太鼓通過。後ろから迫ってくる登山客の鈴の音がチリーンチリーンと迫っており立ち止まると追い上げてくる。黄泉の国の使者のようで全く落ち着かない。
\(^O^)/
谷を埋める雪渓。
\(^O^)/
多分渡れるぐらいの強度はあるが下までアプローチできない。
志合谷とその雪渓を巻く道。 人類は小さい。
7:55頃「150mトンネル」、再度完全真っ暗のトンネルを歩く。
頭上に注意していたはずが目測を誤って強打。ぐう落ち。倒れかける。
目の上をぬぐうと異常なぬるぬる。あっやべぬるぬるだが
\(^o^)/ 派手に流血
幸いに冷たくてきれいな水が流れていたので、タオルを濡らして頭を冷やす。
アドレナリンが多量に分泌されていると血は止まるって「バキ」に書いてた。戦意だねわかった。「おれ意識高い系の人きらいやねん」「ほんまあいつら嫌いや」実際止まった。やったね。意識高い系の人たちに感謝 (※このくだり実話)
二度目の強打を起こすと洒落にならないため慎重になる。ジョジョの話に熱を上げた私が悪いと思っている。ヴァレンタイン大統領がすきです。以後しずかに歩く。あの能力さいしょ全然違ったよな。鉄球を顔面で受けてたぞブツブツ。あれは違(略)
\(^O^)/
帰るのがおしいが。
\(^O^)/
後遺症で認知機能に水平線が常に入りそうです。
帰りたくないが。
8:50 トロッコ列車の音が聞こえてきた。
水平初期の感じ近いな欅平。
9:10 見覚えのある鉄塔とか枯れ木とか。
をー 戻ってきた
お疲れ様でした。
まだです。
下りが意外と悪質。
急角度の下りは、登りよりも負荷が凄いことを知っているか。
特に直射日光も浴びていないのに汗が一気に出る。たかが20分の下りが鬼。
「登山とは下山のことである」と先人の言葉にもあるではないか。
延々と続く不快なピッチの段差が人間性を削る。
そして地図のとおりぴったり20分かかって欅平駅に下山。ゴゲゲゲ。
というわけで水平歩道はとっても素敵な道だということがわかった。皆さんも試していただければ幸いである。 ※ヘルメット必携。