2015.11.15 西宮北部・蓬莱峡に眠るブルートレイン20系
クライミング教室の屋外編ということで
西宮市は山口町船坂に聳える「関西のデスバレー」こと蓬莱峡へ赴く。
バス停「座頭谷」で下車、
少々下る。
すると
石像が道の両端に立っている。かつてテーマパークでも作ろうと発起したのか?
更に。
あれ なんか青いのがいるん
ですけど??
ブルートレイン /(^o^)\
何してんすか山の中ですよ。
唐突すぎて焦ったがここは関西のデスバレー蓬莱峡へのアプローチ道だ。夜行寝台列車が来るようなところではない。あなたは日本全国主要路線の夜の女王ではなかったのか。・・・そうか引退か。近所の特養でかつて時代に寵愛された元芸能人を見るような気分だ。
15時くらいにクライミング講習が終わり、帰路に抜けて
いそいそと野良ブルトレに駆け寄る。
うむ 高貴な顔つきだ。
深海魚ぽくもあるか。
2両ありますな。奥の方の簡易な建物は何だろう。
これは国鉄20系客車という。1958年(昭和33年)に登場。
初めて青一色の固定編成が成され、「ブルートレイン」の語源となった。
70年代頃から老朽化など時代の流れに適応しなくなり、徐々に前線から外され、急行や臨時列車での運行にシフトされる。
塗装は傷んでいるものの、まだまだブルーがしっかりと乗っていて美しい。
調べてみた
・バブル期に個人購入された(このあたりの敷地も私有地)
・キャンプ施設として今も 使われている
・20系車輌だけでなく他にも貨物車輌などが安置されている
ナハネフ22-25
現役時代は青森やらなんやら国内駆け巡っていた。
ブルートレインに限らず様々な客車があるが、20系は別格の美しさがあると思う。曲線のフォルムが華麗だ。好きだったので94~96年頃(中学~高校時代)は四季の臨時運行便を狙いに大阪駅に出向いたりした。 ぞろぞろ連なって走っている姿はきれいでしたよ。
ついでに蓬莱峡の紹介もしておく。
なかなかに異国情緒漂う、殺伐としたソリッド地帯で気に入った。
「屏風岩」という巨大な岸壁を目指す。
10分ぐらい歩く。目印がないため慣れてないと迷うかも。
素敵な殺伐御殿。明らかに人間と触れ合う気は微塵もなさそうだが、当の人間側は必至でアプローチを繰り返す。
もっと尖ったデスな光景があるはずだが、今回は通過のみ。
黒澤明「隠し砦の三悪人」の舞台にもなった地であるから、その巡礼を兼ねてデス探索してみたい。
屏風岩での講習拠点。言葉にすると「岩を登る」というだけのことだが、万全を期さねばならないため、大量の人間が集結する。
(ほとんどが講師役。1人の初心者に対し2名の経験者が付くため)
屏風岩には二種類あります。
「小屏風」。こちらは10mもない。8~9m?
大屏風に比べるとホールドが少ない。
ここは取りつきがコケめいたヌルヌルで安定しない。かつ、上部のオーバーハングがすごくイヤですね。まずスタートから取りつけなかったので登ってない。
「大屏風」。40m位ある。
スケール感がおかしいというか、くるっている。
こんなところを真正面から登る人種はあたまがくるっているのだと思うが、人間はみんな大なり小なりくるっているし、正しい手法で手続きを踏むとちゃんと登れる。ホールドは多い。
見ての通りどこをどう登っても良いのだが、ルートによってはホールドが少なく、場合によっては落ちる。(※実際に落ちた人がいた。上部のテラスにうまいこと収まったたので打撲で済んだ。)
蓬莱峡はいいところです。
完。