【宴】H30.3/16_裏天満・ちょうちん通り @万古、BANCO
大阪・天満駅の北側裏手には飲み屋街が、戦後のドヤ街のような雑多さで息づいており、その中でも「ちょうちん通り」と呼ばれる一角が面白そうなので行ってきた。
背後の高層マンションとの対比が不思議です。卵をはらに抱えたエビみたいに見えて少々気持ち悪い。
時は先週にさかのぼり、写真表現大学の修了展。
展示の中で、実は陰で話題になっていたものがありました。
安藤さんのこれ。二つの都市風景をつなげ合わせた作品だが、右側の写真が、提灯がうじゃうじゃしており、それに鳥取在住の桜井氏が食いついたのが話の発端。
さ「これ行かない?」
私「はい ( ´ -`) 」
そういうわけで話がまとまり、20時集合であれです。
「寒い」「寒すぎる」「寒い、」「だめだ」
寒い。気温が10度をいきなり切ります。こないだまで暑かったやん。20度あったやん。
桜井氏の旧知の仲間、宮さんも加わって、寒さを呪いながら飲み屋街に身を投じます。店の入れ替わりはかなりあるようで、レトロ物件というわけではないが、しかし全体的にゲリラめいた店の感じは屋台村を店舗ぽくしたような雑多さがあり好ましいです。
5分も歩けば、ビニル仕切りの店がやたら多くなり、そのへんが「ちょうちん通り」。スーパー「ぷらら天満」の隣です。
おー。提灯ですねー。
寒い。
風がまっすぐ吹き抜けてゆく。人ではなく風の通り道になっている。
寒い。
提灯が光っていない。
( ´ -`) なんでよ。
「花金なのに・・・」「いつ点けるんだ・・・」「花金ぐらいじゃ点けてくれないのか・・・」 この薄暗いうらぶれた通りの下を歩く男女が背徳の関係に見えてしまうのも、提灯が暗いせいです。
早々にやることが終わって、このままだとおっさん3人が凍えて死ぬので、店に入りましたよ。
「万古」(ばんこ)。高知系の魚介系と地酒。
なるほど、
へい。
物撮りの受注をうけたら追加発注で反射物まで入れられてたというくだりから、反射モノの物撮り対策の話が花を咲かせ、松岡氏の着信をスルーしてしまう。ごめんやす。ライティングは人をおかしくさせる。
「鳥取においでよ」「いつ来るんだ」フレンドリーな親戚のおじさんと化す桜井氏。スマホを二台ならべて「こっちのスマホの端が鳥取駅だとすると、ここの県境のあたりが米子、こっちのスマホが島根県・・・」横移動が鬼です。横に長すぎます。しかも途中から道路が過酷らしい。人間は中国山地と日本海のあいだに細々と住んでいます。
現地情報が続きます。
日本トップクラスの透明度を誇る海岸(浦富海岸)、鳴り砂ならぬ「鳴り石」の浜(琴浦町)、クリオネの出現(クリイロカメガイ? ヤサガタハダカカメガイ?)、ベス単フード外しが特徴的な大正~昭和の山陰風景写真家「塩谷定好写真記念館」、境港の魚の剥製水族館こと「海と暮らしの資料館」など、
( ´ -`) 多い。
( ´ -`) 鳥取なめてましたすんません。
これは1泊2日しないとだめだ。
だめよ。
店がテンパってるのか、注文したものが全然こない、すしが来ない、酒がこないなど、飲食店にいるのに腹が減るという本末転倒を体験しました。でます。一人4,000いかないぐらいでした。
既に22時45分なのでいつもならお開きです。しかしこの夜はまだ終わらん。
2軒目も「BANCO」です。なんと先ほどの高知系居酒屋と同じ系列。こちらはイタリアン。どうなってんだ。徐々にあちこちで店がたたみはじめてるのでさっさと入ります。地酒が姿を消し、メニューはワインです。何かを飲みました。
「現代アート、芸術全般は、一般社会の人々から乖離しているように感じられるが、果たしてそれは良いのか」「アカデミックな教育を受けていない普通の人にも伝わるよう努力しなくていいのか」きびしい問いが投げかけられました。
今は分かりやすい入門書がとても増えたし、アート自体が集客のためのエンターテイメント化して地域ぐるみのイベント(芸術祭)も各段に増えているので、そこは乖離ではなく距離が狭まってきていると個人的には考えています。
むしろアートは消費の対象になることに対するカウンターであろうとする一方で、投機の対象になり、自治体の集客イベに用いられたり、消費とどう折り合うかで頑張っているところなので、まあそこは消費社会をどう考えるか、消費者とは何なのかを考えてたら仮説がいろいろできます。結局はこの国は何だという話になります、いやだな。
しかし私はアート出身の人間ではなく、なんの権限もないので、ものすごい空論をかました感があり、なんかすいません。部外者やん。究極的にはそこがあれです。
昭和のいびつなエネルギーと建築の話になります。ポストモダン建築は狂気でしたね。楽しい時代だったと思いますが当時の実家には何の恩恵もなく、お年玉の額が上がったり車のグレードが上がるといったことは微塵もなかった。
昭和の代表的なテクノロジーの一つに、ベッドが回転する宿というものがあって、それを皆で必死に確認しました。私はまだ使用したことがないので、いつか回ってみたいと思います。
終了しました。0:24です。もう電車がありません。
わあい。
電車がない。
電車がない。
電車がない!
桜井氏がタクで帰ったのちにもう1件、なんとか水産に入ってハイボールの濃ゆめを飲んでいたら、尿で離席するたびに脳にダメージが入って、どこかの時点で終了しました。気付くと3時近くになっていて、なにがどうなってこうなったか分かりませんでしたが、ネットカフェで寝た。電車がない。
98%の科学と2%のファンタジー。
という感じの宴でした。家に帰って湯を浴びていたら9時前になり、NMAO「トラベラー」展の笹本晃氏のパフォーマンス整理券は諦め、埋め合わせの衝動にかられ、こうやってblogをしました。今からとりあえず展示観に行ってくる。ウェー。