nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【登山】R4.8/26-27 白山④(室堂1泊2日):ご来光&登頂断念、朝飯、そして下山へ

白山レポ④、いよいよご来光めざして、早朝の山頂へ。

・・・ビュウウウウ(暗黒)(風)(雨)

 

 いけ、ま  せん  で st

 ( ´ ¬`) アー。

下山や下山!おりるんや!!!

 

 

おさらいやで。

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なんしか今回の山行レポ、テーマを一言でいうと「苦労すべきでないコースで苦労してる」ということです。今回もそうどす。おわり(^<^)

 

 

◆前夜19:00~3:00頃 

安眠である。

 

夜は何度か目が覚めたが、消灯後は本当に真っ暗闇になるので、目を閉じているのか、開いているのかさえ分からなかった。闇とは内と外の差異がなくなる状況のことなのだ。一瞬パニックに陥りそうだった。寝る。

 

スマホを開く。意味はない。すぐ閉じる。

スマホはずっと機内モードだし、電波入れても電波自体がないから、もはやただの時計と化している。人間その方が余計なことをしなくて、シンプルに生きられるようだ。普段のTwitter閲覧頻度あれはなんだ。無駄が多い。

 

あかん。起きた。攣る。

ふくらはぎが攣りかけた。やばい。ダメージきてるぞ。

枕元に置いた水を飲んで癒す。水分とミネラル不足だ。これは飲み会の後の就寝中に足が攣るのと同じ原理です。

もう手持ちはドデカミン500mlが1本のみ。これは下山のためにとっておきたい。おきます。

 

ぐう。

 

何時間でも眠れることに驚いた。うそでしょ。

 

 

◆4:00~4:30頃 起床、風雨、断念

超感覚によりアラーム鳴る1分前に目覚めた。だいたいいつもそう。酒を多く呑まない限りは、脳がアラームを先取りする。いらん能力だ。

 

ていうか4時前からガサゴソ動き出してる登山者がいるからです。みんな漲ってきてるね。山やってる人の朝は早い。漲るんだ。ウオオ。

 

はい準備します。はい。はい。

口の中が気持ち悪いので歯を磨きます。人類はなぜ寝起きの口腔内が気持ち悪いという現象を乗り越えられないのか。細菌が悪いのか。唾液。ブツブツ。

 

ほんと真っ暗。早朝と真夜中は区別がつかない。うまいこと言った気分になっているが暗いし寒いので困る。夏でしょ、太陽頑張ってよ。

 

4:26、玄関で仲間が支度を終えて出てくるのを待つ。

待つ、

 

だが変だ。既に何人も帰ってきている。は?? なんでや。いったい何時から登頂しに行ってたんだこの人達?? なんかおかしいな。

 

チラッと聞こえた。「雨が・・・」

え。

 

 

山頂のようす見に行ってこよ。

ガラガラ(扉をあける)

 

 

バーーーーー  ザアアアアア  ビュウウウウ

 

( ´ ¬`) 雨と風が強い。

 

軒先からちょっと出たらカバンけっこう濡れた。いやこれは。

ビューーーー。

 

これやだ。いやですよ。

 

登るのはいいけど、登って上で何すんの。待つんでしょご来光。いや寒いし。純粋にイヤなんですけど。寒いし。霧すごいからそもそも太陽見えないんじゃないの。しかも寒いし。暗いし。霧だし。

 

仲間を呼びに行きます。「見てきてみ」「見てみるわ」 ビュウー 「あかん」「あかんでしょ」「やめようか」「やめましょう」

 

 

( ´ - ` )ノ ∴ 登頂やめ。

 

 

即決でしたね。タバコや酒をやめるかのように決意。

 

「6時に起きて、6時20分頃に朝ごはん食べて、7時頃から下山開始しましょう」で作戦決定。3人の気持ちが、一瞬で一つになる。おお。結束した。3人のレベルとコンディションが似通っていたことが要因か。

ではあと1時間半、よき二度寝を。

 

おやすみなさい(´・_・`)

 

ベッド脇の窓を見る。暗い。

真っ暗で何も見えない。こんなもん登ってどないすんねんて思いますね。登らんけど。

 

他のベッドもカーテン引いてるところを見ると、中の人は登るのをやめて、二度寝を決め込んでいるようです。あっちもこっちも寝てる。ふて寝のグルーヴ感が満ちている。 検討の余地がないぐらい風が強かった。雨の量は知れてるんだが、

 

が・・・

 

 

( ´ ¬`) スヤッ

 

 

何時間でも眠れる◎

 

 

◆6:20~6:45 2度目の起床、朝食

何時間寝たんや。でもまだ眠い。寝てばかりいたら下山できなくなるんで起きます、

あ 明るい。電気もついとる。外が明るい。

 

雨風がずいぶん弱まりました。なんやったんや4時のあれは。。。

外は明るいけど基本的にガスで真っ白。あぶないからやだなあ。頂上の方とか何も見えません。

 

はいおはようございます。他の登山者らも、どうするでもなく、とりあえず留まってる感じ。

 

でっかいテル坊がいました。がんばってください。下山の階段地獄を思うと、雨天はまずい。滑って転ぶのは一番やばいし、レインウェアは蒸れて暑いんですよ。あんなもん上下着て下山なんてどれだけ汗かくか分かったもんじゃない。おおこわ。ブツブツ言う人。

 

「あっご来光の写真だ」「ほんまや」「これでご来光見たことにしましょう」仲間のとんちにより、我々はご来光を見たことになった。「きれいでしたね」「見れましたね」ヴァーチャルへの親和性はZ世代なんてメじゃないぜ? くはあ。

 

 

白山の生き物(哺乳類・鳥類)模型がありました。往路の階段でひしゃげていた死体は「ヒメヒミズ」であることが判明。色んな生き物がいますね。

実際、帰路に「黒ボコ岩」からの下り道で何か小動物が道を横切ったのを見た。早すぎて分からなかったが、こぶし大ぐらいの、ネズミ程度の大きさだった。高速ハムスター? いや・・・

 

 

朝めしです。幸せになるぞ。

 

(  ╹◡╹) 梅干し!

超ありがたいです。山の上ではすごく力になる。塩気が欲しいんやで。

 

朝ごはんが豪勢ですよ。ごはんとみそ汁はおかわり自由。のりたまふりかけと納豆、更にはクロワッサンが付いてくる。わああ。感謝の念(><) のりたまのポイントが非常に高い。のりたまは味が濃くて、ふりかけ界の中でも勇者クラスの存在です(自論)。

 

さすがに食べきれないので、クロワッサンは行動食に回します。

 

飯を終えたら各自装備を整えて、再集合。

もうこの時点で考えていたことはたった一つ。「さっさと下山して、温泉入って、帰る。」 超シンプルです。パーティーの気持ちが一致しました。帰りましょう。登頂してないけどな。ええねん。

 

 

◆7:30、下山開始、五葉坂 ~ 8:05 弥陀ヶ原

全く未練がないのでサッと下ります。雨装備するか迷いましたが、どうも雨がやんできて、霧雨に近いので、上だけレインウェアを羽織って下は普通のズボンのままに。ザックもカバーなしで。

往路で私達をくるしめた急坂も、下るとなればただの追い風、早送りボタンです。こんな岩の坂を登ってきたのかと思うと、昨日の自分が別人に思えてならない。真似できるかこんなもん。むり、

 

・・・あれ、おかしいな、

 

( ´ -`) 登るところを想像しただけで疲れてるような・・・

 

そう。要は、だいぶ疲れている。体というより脳の芯が疲れている。寝たりごはん食べたりしただけでは、ベース体力が戻っていない。

そもそもおかしかったのだ。

登頂せず、お鉢巡りもせず、登山口とビジターセンターとを往復するだけの山行で満足していること自体が、それなりに登山をやっていた人間とは思えないぐらい、不自然なことだった。

下山中は気付いていなかったが、以前の私なら絶対に、単独行動をキメてでも頂上に向かったはずだ。それが、「全然構わない、むしろ早く下山したい」というのは、端的にもう余力が無いということに尽きる。

 

( ´ ¬`) フー。

 

6年間のハード・ドーピング・ブロガー生活が、私という人間を完全に書き換えてしまったのか・・・。しってる。自覚がある。はい。

 

7:49、エコーラインと「黒ボコ岩」ルートの分岐。

下るだけでしっかり20分使ってるのがなんか嫌だな。全然短縮できていない。これは下りもコースタイム超過気味になりそうだ。足が動かんのです旦那ぁ。

 

案の定、動くと暑いため、仲間がレインウェア装備を解きます。あついあつい。止まって風が吹いてると寒いのだが、夏場のレインウェアどうにかならんものか。

 

雨は完全に霧状。ほぼ無視できる状態に。早朝にこのコンディションだったらば、山頂アタックしていただろうに。しかし結果的には、登頂しなくてよかったと思う。なぜなら、この先私達は急速に体力が窮していったためだ。下るだけでいっぱいいっぱいなのが実情。

 

極楽界もとい弥陀ヶ原もガスでモヤモヤ。高山植物の数々も昨日と全く見え方が変わり、一様にガスで抽象化されて、その個性やフォルムに眼が留まることがなくなってしまった。これは面白かった。オブジェではなく、ガスの一部、つまり背景レイヤーとなったのである。背景しかないレイヤーなので矛盾しているのだが。

だから写真があまり残っていない。

 

このあたりで頻繁に登りの登山者とすれ違うので、なんだか愕然としてしまった。朝4時、5時に登り始めた人たちが既にここまで来ているのだ。

当然、そんなペースでいけば、+30分で室堂、さらに+40分で登頂、さらに+1時間でお鉢巡り・あるいは引き返して下山となり、完璧な日帰り登山が実現されるだろう。くそっ。いいな、

なんか「家の最寄り駅から京都・大阪に出るのを切り詰めるべく金券ショップで回数券を買っていたら、通りがかった人たちがハワイ旅行に行く話をして盛り上がっていた」かのような、圧倒的格差を感じた。格差。ぐげぐ。

 

6年ブランク明けのドーピング呪い奴が、2泊3日テント泊縦走みたいなズンドコ装備してる時点でそんなスピード戦捨ててるやろってことなんですけどね。白山は軽装備でスパスパ上り下りしている人が多い。

 

花もしっとり。azamiですかね。

 

 

◆8:05、黒ボコ岩 ~下り道~ 9:00 南竜道・砂防新道の分岐

8:05、「黒ボコ岩」分岐。スムーズに来ましたね。

 

岩だ。

おい皆さん、い、岩があるぞ。

これまで階段、日本庭園じみた回廊、階段、階段、そして階段ばかりだったが、やっと岩場が現れたのか。そう。そうだ・・・ そうでなくてはつまらん。

 

ここ「黒ボコ岩」からは40分かけての下り道となるが、往路で使った「エコーライン」なら1時間かかる。つまり往路よりも傾斜がぐっと急になるはず。よ、ようやく、や、山が始まるのだ。さあ急勾配!滑落の危険!デス・アドレナリンが出てきました。穂高を、北岳を思い出せ。

 

山とは、岩だ。うおお。

 

(  ╹◡╹) ????

 

 

(  ╹◡╹) 階段んんんんんnンンンンンン(怒)

 

お、おのれ・・・ 私をとことん・・・ 接待するつもりかァアアアアアー^------ッッッ!!!!

 

接待階段でした。岩場が始まるかと思い、装備を整えて気合いを入れ直したら、このざまです。ちくしょう。岩をやりたきゃアルプスに行けと。はいわかった。濡れてるし慎重に下ります。

 

「エコーライン」とはまた違った系統の高山植物が豊富で、こっちも見どころがあります。意外といいぞ。花撮影するなら悪くない。トリカブトが多くて美しかった。毒は綺麗なんです。

 

下っているとせせらぎの音がすごい。昨夜からの雨水が集まってじゃあじゃあ言ってます。じゃあじゃああああじょろじょろ。パワーがある。平地が多いから雨水を山の上部に溜め込めるのか、それとも火山岩だから保水できず流れ落ちるばかりなのか。

 

8:17、水場「延命水」。

ここから水が、

 

・・・でていない、(  ╹◡╹) ???

 

水汲みポイントなのだが1滴も出てない。ちゃんと飾り付けがなされているので、「出る」で間違いないだろうが、回りでジャージャー川のせせらぎ音が響いている中、ここは出ていない。雨水が多くて、水の流れが変わったのだろうか。

 

「黒ボコ岩」ルートは地図を見ると計3ヵ所の水場があるのだが、「延命水」以外の2カ所はよく分からなかった。代わりに普通に水がだばだば流れている。ジャーー。接待が過ぎる。どれ飲んだらいいんすか。ジャーー。

これなら暑さ渇きでぶっ倒れることはなさそうですが、、

 

下り道の疲労から足元がだんだん雑になってきますが、できるだけ目を周りにやるようにします。あっ岩がなんかかっこいい。なに岩か分からんけど鉄っぽくていい。アイアン獄。

 

写真少ないけど下り階段がけっこう続いてけっこうあれです、これ登るのきついなと思いました。きつ。疲れてるせいかな。擦れ違う登り客の皆さんの足取りがかなり一歩一歩慎重で、じわっじわっと小幅で詰めていってて、きつさを実感しました。接待接待とバカにしてたけど実態としてはかなりしんどい様子。

 

8:24。石を固めた階段と歩道。雨水の集まる川。脇を彩る高山植物。完璧なシチュエーションです。楽しいな。下りは数倍余裕がある。

登り客がみんなそこそこシリアスでゆっくりなのがリアルだなと思いました。

 

わざわざ「これより100m区間落石に注意してください」て言ってくれるゾーンを通過。崩れやすい山ですこと。確かに道が多少崩れてた。

 

そんな急勾配 × 階段も落ち着いて、やや平らな道になる。余裕が出てきたので植物を愛でます。ひゃっひゃっ。

 

ところどころ道が崩れてるが、支障ないレベル。だが登りでこれをやられるときつそう。周りは高山植物の楽園です。

 

石の階段に戻りました。階段主義が徹底しておる。皆さん、白山は階段だと覚えておきましょうね。

 

仲間1名がかなり苦しそうになっている。なんせ長期ステータス異常:8月上旬にコロナ陽性、そこからの自宅療養+隔離明け後も自宅ゆっくり生活で、がっつり体力筋力を落としてしまわれた。これまで写真作家として、撮影のために山に出入りしていたのに、ステータスが初期化されてしまった模様。きつ。足に力が入らず苦しんでおられる。

療養中は住まいが集合住宅だから周りに気を遣い、ほぼ引き篭もっていたと。それは健常者でもきついですね。。。治っても治りきらないのがコロナのにくたらしいところです。。

 

これ、地図に載ってた水場? なのかな???

水めっちゃ流れてるけど、岩の下を通って濾過されてきた水なのか、ただ山の表面を流れてきた雨水なのか全然分からないんす。両者には大きな違いがあって、後者は動物の糞尿で汚染されている恐れがあります。登山者も場合によっては・・・。まあこれだけ勢いよく流れてたら関係ないか。

 

配管が気になる。山の清浄な水を麓へ汚さず運んでいるのかも知れない。往路の地面にしばしば黒いパイプが通されていた。

 

ハンカチを洗い、額や首、頭を洗う。

 

( ´ ¬`)

脂でぬるヌルする。やだああ。あぶらやああ。

ガス・霧雨で全身がほどよく浄化され、冷やされているにも関わらず、きたねえ汗が滲んでいる。

 

池が複数あり。おたまじゃくしだ、

 

いやこれもおたまの形してへん。サンショウウオの幼生ではないのか。幼生ですよこれ。なんという数だ。

 

 

◆9:00 南竜道・砂防新道の分岐 ~ 9:26 甚之助避難小屋

9:00、南竜道・砂防新道との分岐点。

標準コースタイム40分のところ、55分。

あれっ。かかってんなあー。

 

このあたりから私達、どんどん標準タイムを超えていくのであった。タイム計算に寄与した人たちが健脚すぎるか、今の私達がズタボロすぎるのか。両方ある説。でもそんなに大休止とかしてませんよ。誠実に歩いております。

 

甚之助避難小屋まであと20分。これはちょろい。

 

階段。やばい。

 

見た目は草花の楽園。実体は階段。やばい。

 

階段。やばい。

 

階段くずれ。やばい。

 

別に難所でも何でもないけど、ただただダメージを蓄積するだけのやつ。ドラクエ3のロマリアあたりでザコにボコスカ殴られる感じを想起しました。全然やれるし全く難所でもないけどボコスカ。

あと霧雨がガスなのか雨なのかハッキリしない。いややな、、、気温上がってくるわ、雨っぽくなってきてるわ、いいことがない。

 

こんな道あったか??? 

 

稜線でなくなり、植生が変わり、高山植物から笹になりました。けっこう下りてきてるのは間違いない。しかし記憶がない。登りと下りで印象が変わっちゃうのは毎度のことです。登山に向いてないかもしれない私。

 

9:26、甚之助避難小屋。

20分では着かなかったが、まあタイム25分なら良い感じです。

 

小休止。

 

・・・してたら雨がだんだん強まってきた。あかん。

 

急遽、ザックカバーを装着。仲間らも一度解除したザックカバーを再装着。なおかつ、暑いけどレインウェア上を装備。いやな感じですよ。なんせ下山するにつれて気温が上がってきてるのが辛い。上は10月並みでも下界は8月です。

 

次の休憩地点は「中飯場」、コースタイムで50分後。楽勝じゃないすか。楽勝 ・・・本当にそれで着くの?(着きません)

 

 

◆9:38 砂防新道 ~ 11:17 中飯場

暑い暑い暑い。階段階段階段階段。

仲間もヨタヨタです。ヨタヨタの歌。やばい。「あたしこんなんじゃなかったんやけどな」試練でしかない。私も冷静に振舞っているが、あまりいらんことを考える余裕がなく、脳内で麻雀をするとか無理で、濡れる額や髪をバサバサするので必死。

※蒸し暑いのでレインウェアのフードをかぶっていません

※フードをかぶると人の声がかなり聞こえにくくなるので邪魔でしかない

※つまりぬれる

 

( ´ - ` ) 厳しい。

 

生足っぽい樹で心を惹かれました。思考がシンプル化し、エロスに偏ります。

 

10:05。次々に登山者にすれ違う。早朝に見かけた登り者はテクい熟達者、トレイルランに近いスピードアタッカーという感じだったが、時間が回ってくるとカップル、夫婦、若い学生ぽいグループなどと、バリエーションが増えてきた。土曜日ですからね。

 

若い男性グループは部活かサークルかな。元気がある。

女性らも普通にいる。ぶっちゃけトイレや生理の問題さえクリアできれば、通常の登山に男女の能力差は出ない。ペース配分と装備、荷造りさえできれば。

私が登山をやり始めた頃、2010年代初頭はまさに「山ガール」という呼称が特に使われていたが、今や山で若い女性らを見ることは普通になった。比率もかなり高い。

 

特筆すべきは、小さな子供連れ・お子様パーティーの頻度が高かったことです。お子パ率が高い! なんなんだ。中部地方の家族レジャーのひとつに「白山登山」は組み込まれてるんですかね(驚愕)。

 

10:20、「別当覗」。

標高1,750m。高度で700mぐらい下ってきました。

往路ではガスで見えなかった向こうの山が見えます。まあ。山肌が崩れてるのがわかる。どこもかしこも崩れてるんだな白山は・・・。

 

休憩 ( ´ ¬`)

 

毒色してうrなあ。rはう。毒はうっはうtぅ、

 

 つかれていて散漫です。

 

はうはう(^u^) ※たぶん毒ないです

 

階段が一部なくなって平らな道になったりするの癒し。もう森の中という感じになり、序盤の感じになりました。このへんひたすら長かった記憶しかない、つらい。終わらんのですよ。はやく湯に入りたい。パリピになる。そして徳をつむ。

 

仲間の回復を待っているようす。木ぃいー。※つかれています。

小雨が降ったり止んだりを繰り返す。蒸し暑くてしょうがないが、唯一の利点というか良かった点は、往路の汗でドロドロになった一眼レフが雨水で洗われること。おかげでずいぶん綺麗になった気がする。

 

登山者らの装備と表情もまちまちで、お通夜的や修行僧のように神妙な人、ハアハアハアハアと余裕なさげな人、満足げに力強く踏破していく人、ヘラヘラ気味に楽しんでる人。いろいろである。

 

「柳谷導流落差工」。改めて見るとマジ要塞ですw くぁw。誰がこんな秘密基地つくったんや。昭和にはこんなのが日本中にボコボコ出現したのかと思うと、仮面ライダーだの防衛軍の秘密基地だのという発想は自然なものと理解できる。見事だ。白山は大きなサイボーグ。

 

設定酔いしていても山は終わりません。雨もやみません。困った。レインウェアのフードを被らないと頭がびちゃびちゃですわ。雑談も冴えません。してたけど。仲間の足ガクガク。

「生まれたばかりの小鹿状態、あたしバンビやわ」「脱力・痙攣・ふるえ軽減! 小林製薬バンビノン!」「せやなwww」

 

「コロナの後遺症がこんな」「アマビエのタトゥシール貼ったら症状退散!」「せやなwww」

 

( ´ - ` ) なぞの笑いが起こります。脳内麻薬は出てて苦痛を抑えてくれてるけど筋肉のチャンネルには直接寄与してない感じがする。そのアンバランスが生み出すひずみの反応が、笑いなのだ。笑いほど攻撃的な感情行為はない。それは

 

11:17、「中飯場」。

標準コースタイム50分のところ、1時間45分。うそでしょ。そんな極端な差ぁ出ます??? 出てるなあ。どうしたらいいのか。小休止はこまめにとったり、ウェア調整はしてたけど、ベッタリ休んだりしてませんで。

 

意味がわからないので朝食で入手したクロワッサンを食べるなどしてエネルギー補給。ここまで来たらあとは、登山口までラスト30分。絶対うそ。そんな短くなるかい。40分~1時間かかるやろうと判断。どこまでも「騙されてたまるか」思考が先行する。ひとえにこれまでの登山経験のおかげです。「もう着く、と思ってまだ着かない時、疲労は数倍に増大する」、逆はその限りではない。ぎゃはは。笑いが込み上げる。ぎゃはは。

 

 

◆11:25 下り ~ 下山迂回ルート ~ 12:17 吊り橋、登山口

ハイキング道って感じで、自然豊かな良い道。ただし私達、艱難辛苦の真っ最中。久々にこてんぱんにやられてるわ。バンビノンをくれ。小林製薬でオーバードーズだ。

 

そうそうこういう森林を「Final Fantasyだ」「植物園だ」と褒めちぎって歩いてましてんや昨日。楽しかったなあ。

 

わー飴のようにきれいなキノコ。渾身の力をあれしてしゃがんで接写しています。山で凝った撮影したけりゃ毎日スクワットしとけ説。

 

仲間も夜の星空を長時間露光で撮るつもりでミニ三脚持ってきたけど、色々あって萎えて日和って止めたという。そら、付き合いもせんとさっさと寝てまいましたからね(´・_・`) 撮影という無価値な付加行為を、いかにして他の行為中に成立させるか?? やる気と装備だけでは答えが出ません。えーじゃあ友情が答え? 「撮影地に車で乗り付けて車のすぐ傍で撮影したらいいのでは」説が浮上。はい。

 

11:45、下りルートのみを分離させる分岐道。

どうも細くて急な階段道が混雑して危ないから、下りだけ大回りの別ルートが用意されているようだ。いらん距離を歩かされるという悲しみ。いいだろうこいや。こいやああ。

 

(  ╹◡╹) ええやん✨ 

 

悪くないですね。良いですね。

高山植物が復活。ちょうど腰から上の高さで様々な草花が狙えます。ここはよかった。うん。仲間らも元気になって撮影タイム。脳内麻薬です。撮影時、特に草花へのピント合焦時に出る脳内麻薬は全身の痛みを40%軽減する効果があると巷では噂されています。きいたことがない。

 

11:51、最初に渡った吊り橋が見える。げー、めっちゃ長かったんだなあれ。あともうちょいのはず。

 

対岸の崩れた山肌。

 

崩れて立入禁止になった道。この程度どうってことないのだが、踏み入るとまた崩れますからね。地面すらショートケーキのように儚い。

 

下山迂回ルートはただただまったり迂回させられているだけっぽくて、ほとんど高度が下がってないですが、環境が良いのでまあ良いです。

 

ガスがかなり晴れてきて、景色がはっきりと見えます。ガスってようが晴れようが、登るべき「白山」本体は位置的に全く見えないんだな。そのへんは槍ヶ岳と同じだ。あれもたいがい前座が長くてゲー出ますよ。

 

12:04、本線に合流。

階段接待も終盤です。ゲーでますよ。

 

12:12、最後の吊り橋に差し掛かる。チーム・バンビーズよく頑張りました。今夜はふるえて眠る(筋)。

 

 

12:17、別当出合登山口の鳥居。

 

( ´ ¬`) 無事にケガも何もなく下山できた。よかった。洒落になってない。

 

この鳥居です。登山道入口から室堂ビジターセンター、そして頂上までが一貫した参詣道、神社みたいなものです。すごない? 

いやむしろ山本体がご神体だとすれば、神社で言うところの境内~本殿へと奥深く入り込んでいたわけか。いやいやむしろ、雨風で登頂をハネられたのだから、まだ本殿には入るなと追い返されたとも言える。キーーッ。ちくしょう。

 

なんと鳥居は雪崩直撃でぶっ壊されてどっか行ったけど、何とか見つけ出され、ヘリで運ぶなどして今年6月末に復活したところなんですって。すごない?

www.hokkoku.co.jp

 

白山、面白すぎるっていうか、自然の暴力が激しすぎて、自傷気味に荒ぶる神にしがみつきながらなだめすかして伴走してる人類(地元民、神社・山小屋関係者など)がほんとえらいと思う。頭があがりません。

 

道中で「室堂はもう営業やってるんですか?」「売店って使えるんですか?」と聞かれたが、登山センターの張り紙がまだアップデートされてなかったのか。営業休止のままになってる。

 

自販機小屋に寄ってみると、YOSHIKIのエナドリは全部売り切れ。そら、下りてきたら、これ欲しくなるわ。誰がクーだの桃だの飲むもんか。エナドリ一択ですよ。しかも集中力系の青いクラシックバージョンがなく、6本全部ハードなロックバージョンという徹底ぶり。飲みたかったな。労働後のエナドリは格別だろうなあ。疲れてないのにエナドリなど飲んではいかん。

 

売店でいらん新聞チラ見。北朝鮮の大会議場かと思ったら石川県立図書館だった。まじかよ北朝鮮にしか見(自粛

 

などと平和に歓談し、

 

あ。まだ終わってなかった。

 

12:40、駐車場までの道。

 

終わらん (T-T) ダメ押しの階段です。いいかげん足が重い。

もう仲間が蹂躙されていくのを指くわえて見てるしかない。ふらついてはる。

ああ倒れそう。あああ足首が 足が 腿が いろいろあぶない。

あああよろよろしてはる。あああああ。揺れてはる。ああっ。

 

12:44、駐車場着。

 

今度こそ本当の終わりです。お疲れ様でした。

 

7:30頃に下山開始、12:45着として、5時間15分。

登山センターで水くんだり油売ったと考えて、まあ下山に5時間かかったすね。

 

でも地図上のコースタイムは2時間なんですよ。2.5倍。私らか他の登山者か、どっちかの気が狂ってるとしか思えない。

 

( ´ - ` ) この後、「白峰温泉総湯」に車を飛ばして身を清め、さっぱりし、向かいの白峰特産品販売施設「菜さい」で昼ご飯を食べました。「堅豆腐」が白峰地域の特産物だということで。回復しました。ふうう。

 

なお、翌日は死にました。全く何も出来ず家で沈没。没。

 

 

でも重要なことを忘れてはいけません。私達、頂上に上らずビジターセンター往復して帰ってきたんですからね。「ディズニーランドで売店だけ入って帰ってきた人」と同義なんですよ。くああああ。屈辱。また数年後やりましょう(もう当分いらん)。

 

完。