体に地球を取り戻せキャンペーン(※個人の見解です)、9月は滋賀県の北東・長浜市にある「横山岳」に日帰り登山。くしくも台風15号が地味に中部地方へ詰め寄ってくる中、ずっと雨天で登りました。ヒー。
なお単独行はあぶないので師匠付きです。ヒー。
- ◆6:30_車合流・出発 ~ 8:50_木之本町 ~ 9:15_白谷登山口・小屋
- ◆9:35_登山開始 ~ 10:07_林道横断
- ◆10:09_林道の先 ~ 10:09_小さい滝 ~ 10:50_五銚子の滝
- ◆11:40_あと300m ~ 11:54_あと100m ~ 12:07_登頂
- ◆12:07~12:20_避難小屋で昼食
- ◆12:22_下山開始
- ◆13:33_林道 ~ 13:52_往路の道へ合流 ~ 14:12_下山完了
- ◆下山後:木之本駅を通って銭湯「北近江リゾート」へ
- ★今回の反省・課題と、次回の改善ポイント★
「横山岳」など聞いたこともなかったし、山なのに岳とか同語反復やばない?て思ったが、それは置いておいて、滋賀県の中でも北東、つまり琵琶湖を挟んで大津と対角線の端に位置している。伊吹山の左斜め上(直線距離で北北西に24㎞)、福井県敦賀のすぐ下で、東にいけば岐阜県である。とおい。
しかも、愛用しているヤマケイの紙の山地図では「横山岳」は範囲外で載っていない。くああ。珍しい。今までいろいろ登ってきて、ヤマケイに載っていない山はなかった。
そのためYAMAPで地図をDLしておいたが、登山中にスマホを触る習慣がない(むしろ緊急時のためにバッテリー温存政策をとっており、使用を忌避してきた)ため、使う機会がなかった。結果、位置確認は師匠が全部やった。
そろそろスマホ登山(DL地図+GPSで位置確認)というニューノーマルにも慣れないとだめかもしれない。
現地の登山口で、紙の地図が配られていて有難かった。内容はH26年時点。
黄色が往路、ピンクが復路。水平に走る二重線は車の通れる林道。
登りは直登コースで標準3時間、下りは左の「鳥越峠」経由の2時間~2時間半。
昼飯や休憩を挟めば6時間の山行である。さあどうなるか。
◆6:30_車合流・出発 ~ 8:50_木之本町 ~ 9:15_白谷登山口・小屋
台風15号が太平洋を中部地方めがけて真っ直ぐカチコミ中で、朝起きたら雨。うわあ。これは萎える。思わず師匠にLINE送ってもうた。雨ですよ。雨。
ただ、前日の予報から、長浜エリアの降水量は1~3㎜/時と、いうほど大したことがないと予測、やる。やります。これはやります。なぜなら、登山2日目に雨天の中の下山を強いられるとか普通にあるので、根性焼き。いや、雨天も平常と捉えてやっておく必要があるからです。「あるからです」ってあんた何様やのって怒られそうですがまあそういうことです。
移動中も登山中もずっと雨。ここまで雨にまみれた山行は珍しい。
大阪から中央自動車道西宮線、北陸自動車道を走ること、約1.5時間。長い。滋賀県長浜市の「木之本町」で下道をゆく。滋賀県 ≒ 大津ぐらいの感覚で生きていると「高速なげえ」「移動がおわらねえ」と痛い目をみます。腰が痛い。はい。
師匠「コロナ禍で家にずっといたから(個人でプログラム業を営んでおられます)自律神経がおかしくなり、眠れなくなったので、月1ぐらいで定期的に登山に行ってる」とのこと。なるほど人体に掛かった都市呪縛を強力にリセットする効果があるわけか。
「登山は自由度が高い。それはボルダリングやクライミングとの大きな違い」
「山岳会は”昭和”が温存されている」「山に入ってまで人間界や組織の悪い部分を煮詰めている意味不明さ」「会社組織から定年退職で切り捨てられた人が、町内会などで会社で偉かった頃のやり方を再現しようとするのに似ている」(※会によると思います。あくまで師匠の体験から)
「増えすぎた鹿による食害を食い止めるには、ジビエでは無理。ニホンオオカミの復活しかない」「シベリアオオカミを持ってきて犬と交配させて」「オオカミって本当に人を襲ったのか?」「だめならオオヤマネコで妥協を」
( ´ - ` ) がんちくのある言葉の数々でした。ネオ・ニホンオオカミには鹿だけ食うよう教育を施しましょう。
さてレンタカーのナビがクソ真面目というか、なんか最短にこだわりすぎて変な道ばっかり案内しよるので、対面通行の困難な道を行かされます。あっ いく。
このすぐ脇に、大きくて新しい道が並走してることをナビは隠蔽しています。帰路も同じく。メジャーが嫌いなんやな。
もう若くないので、ばえるトンネルに出くわしても、車を出て撮影するとかしません。
写真・撮影についても語ります。「10年20年前に比べて初期衝動や執着が無くなってしまった」「何かをどうしたらどうなるかが、経験則で見えてしまう」「その写真なり動画なりで、評判・名声を得られないとか、特に得たいと思わなくなったのが大きい」 SNS老人会の会話です。
分かりづらいけど右手に「横山神社」があります。後に登山口で霊山の由来を説明される際に登場します。馬頭観音が奉ってあるらしい。見とけばよかった。
荒れた道、伸び放題の雑草、ガスで姿の見えない山。エモさを駆逐するのは圧倒的な、ざらざらとした現実の手触りである。こちら側の物語というエモーショナルを寄せ付けない、こういうものが好きだ。ぎゃはは。この道あってるよね?? 大丈夫か?
9:13、「白谷登山口」。2時間半ぐらいの車移動で腰がいたい。
ちゃんと駐車場と立派な「横山岳白谷小屋」がある。予想をはるかに上回るしっかりした設備。トイレは無かったが「水場」は書いてあった。
こんな台風の雨の日にマイナーな山なんて無人だろう・・・と思っていたら、先に1台の車がいた。後に中腹で追い抜いた。
小屋の中は簡易資料館みたいになっていて、いわゆる一般的な山小屋とはまたちょっと違った。
地元の「杉野山の会」が精力的に活動しているようで、講演会に田中陽希という「プロアドベンチャーレーサー」を呼んだり、山道を整備したり、この小屋も2010年9月に設置・完成させている。精力的だ。後に登りながら多大な感謝をすることになる。
初代の小屋は1978年、頂上近くに建てられたが、1981年の豪雪で倒壊。地元の観光協会などの補助金と、会員の手弁当・努力でこの2代目が再建されたという。下山後に雨をしのぎながら片づけ・着替えができたのでたいへん有難かった。ありがとうございました。
( ´ - ` ) 字が多い。
・昔から山岳信仰の霊場
・道中で通過した「横山神社」と関連(推古二年・594年に社殿造営)
・祭神は「オオヤマツミ」
・中腹の「五銚子の滝」「経の滝」は水が絶えず、雨乞いの神事が行われた
「オオヤマツミ」はパズドラにいなかった(パズドラZには登場)ので知りませんでしたが、イザナギ・イザナミが生んだ山の神様であると。メガテン5にはゴーレムみたいな姿で登場。なるほどゴーレムね・・・。(これがゲーム脳というやつです。ご査収ください。)
◆9:35_登山開始 ~ 10:07_林道横断
往路の行程の半分は川と共にゆきます。見た目は良いのだが苦労させられた。
横山岳は3ルートあり、頂上までまっすぐ直登の「白谷本流コース」、別の登山口からブナ原生林を通る「東尾根コース」、西側の「三高尾根コース」。今回はガチンコで直登します。等高線が詰まってて、ほぼ千mを一気に登らされる。たのし。
直登ルートは途中に「経の滝」「五銚子の滝」が現れるとおり、川に沿った道で、序盤は何度も川を渡らされる。雨天や増水時は地味に厄介。
近畿の山でよくありがちな、スギ林をぐねぐね歩かされるということがないのは特徴的。ほぼ自然剥き出しの緑を歩き、川沿いを通り、斜面に取り付いていくことになる。緑が多く、動植物が豊富で、カエル、トカゲが頻繁に登場。わあい多様性だ。踏みそうあぶない。こいつら人間慣れしてねえ踏みそう。
人工的スギ林がなく自然自然した道なのは気分がいいです。小雨が降り続いているが、まだカメラ等かばう必要もなく無視できる。レインウェアのパンツを脱ぐか結構悩んだ。この時点では元気なので師匠のペースに付いていってる。
写真では伝わらないが歩ける部分が狭く、雨で濡れると地面が泥滑りして危ない箇所。ただ山の会の方々がばっちりロープ整備してくれていて、ことごとく助かる。ロープがなかったら本当にきつい。
いったん林道(車道)に出て、真の登り道に再接続されます。ハシゴ登ってガードレールを跨がされるため、この時点でガードを跨げないほど疲弊している場合、足切り点ということで家に帰った方が賢明です。
◆10:09_林道の先 ~ 10:09_小さい滝 ~ 10:50_五銚子の滝
山の斜面に取り付くまでは同じような緑、緑、緑が続きますが、川の渡渉が増えます。
岩。登り道はないけど岩を登ったり下りたりの繰り返し。最初はいい雰囲気で近付いてきた川が、露骨に絡んできて重労働を強いてくるようになる。ヤクザや。
この時点から自分の足元がやたらフラつき、違和感を覚える。岩を足でちゃんと掴めず、足を運ぶ度に全身がゆらゆらする。えーうそー。ハードなカフェイン+αの脂肪燃焼系サプリは数日前から抜いてきたのに。何この足の力の入らなさとフラつき、何なの何??
( ´ - ` )? 足の裏が硬い。
∴ 登山靴のインソールを入れ忘れてきた。
まだ本格的な支障が出ていないため、「筋力が弱った」「体調がわるい」「日常的にラリっている」などの仮説を巡らせるも、いかんともし難し。この数十分後、えらいことになります。
体力面でも相当に問題があり、写真の枚数が少ないのは雨のせいだけではない。だんだん撮るのが面倒になってきたという状態。「EOS 5D Mark Ⅳ」を首から下げている=いつでも撮れるのにシャッター意欲が減ってきているのは、体力が地味に減ってきてる証拠です。いや開始1時間も経ってへんねんけど。
それでもサブ機の「OLYMPUS TG-4 Tough」でアカガエルやトノサマガエルを追いかける程度のやる気を見せます。だめだマクロモードにすると遅すぎてあいつら逃走しやがる。トノサマは速い。
「健康な肝臓のようだ」と褒め称え、高評価する意味で撮った石であるが、露出補正でアンダーに寄せ過ぎた。本物はもっと健康的である。A判定をやろう。
川の渡渉は、自ら頭を出した岩をぴょんぴょん伝っていくだけですが、けっこう浸かっているし、滑りそうで怖い。登山靴の高スペックさに甘えて浸かりながら進みます。
しかし露骨にしんどくなってきた。いやまだあんまり登り道じゃないんやけど。岩から岩へ移る、岩を登るのがきつい。すごく地に足が付いていない感じで、もがいているような。なんやねんこの発熱時の夢の中みたいな掴めない嫌な感じは。
10:40、奥に大きな滝が見えます。あれが1つ目の「経の滝」か。
もうこの道しんどい( >_<)
( >_<) うそやん。
1カ月前に白山でそれなりに登ったやん。なんでこの序盤も序盤で、足を運ぶだけでぜえぜえしてるの。意味がわからん。うそやん。ゆうべいつも通り寝たし、朝めし食べたし、車の運転もへらへらしながらマトモにできたやん。疲れてる要素一切ないぞ。要因がわかりません。こわい。うそやろ。
10:19「経の滝」。なんと滝の写真がこれしかない。うそでしょ。全然スケール感も周りの状況も分からない。
これが疲労時理性バグで、その時点では「自分は理性的に判断・行動している」と本気で思っているが、実は行動も思考も完全に省エネモードに入っているためかなり縮減・偏向されており、「全体の風景を俯瞰したカットの撮影が必要」とか「首に巻いたハンカチが汗ドボドボで気持ち悪いから滝の水で洗おう」といった、ベター発想が出ない・あるいは発想はあってもしんどくて動けないのである。
ここから疲労は一気に極限に達する。
滝の前に座り込んだ状態で、これから歩む道を眺めているようす。羽を広げたような樹のフォルムがかっこいいですねという思いでシャッターを切っていることがわかる。小休止+塩熱飴+リアルゴールドで少し気力が持ち直したか。
飴をひたすら舐めて、汗で流れ出たであろうミネラル分を補充します。昔、脂肪燃焼サプリ使用による発汗時のミネラル類大量垂れ流しで動けなくなったことがあり、その二の舞かと憶測するも、どうもそういう単純なものでもない。うごけねえ、うご
変わり映えのしない道。カエルが気になる。でも逃げるしなー。あきらめ。
細かく川の渡渉、足場の不安定な濡れた岩のジャンプ、倒れた木や枝の乗り越えが続く。
勾配は地味だが、腹に大きなカメラバッグを巻き、更に首から一眼レフを下げているので、体重移動がうまくいかない。重心グラグラ。何かを大股で乗り越えるのがしんどい。これ8月で晴れてたら暑すぎて死んでたと思う。雨で汗が流れてくれてよかった。
明らかに足取りがおぼつかず、一人でふらついて転びかけること多数。あかん。出発前に飲んだ活力底上げサプリ(カカオだのノコギリソウだのの成分を配合)が、全身筋肉フル稼働時に悪影響をもたらしているのか? 意識はあるのにボーッとしているのは相関がありそうだ。結局のんどるやん貴様。いやそれはだな、私は平穏で平凡な日々を円滑にするためにテストフェンを略。
そこに登山靴インソール忘れ問題が相乗効果を発揮します。やめてや。
「靴」というごっつい異物が足の先に括りつけられていて、一体感がない。これはきつい。こんな感触は初めてだ。自分の身体を拡張・強化してくれるはずの装備が、他人の義足のように感じる。足の先に、靴底と地面という二つの異物があって、意思と力を正しく伝えることができない。体が思っている重心を足の裏に実現できない。
10:50「五銚子の滝」。
悲惨ですよ。
もう景色とか写真どころちゃいます。うごけん。
おかしい ( >_<)
おかしい。異常事態ぞ。全身が空回りしていて、脳の命令が行ってない。体が勝手にエネルギーを使い切って、空焚きみたいになったる。神様、テストステロンを増やす素になるサプリなどを用いて体と気力を満たそうとズルをしたバチが当たったのですか。おのれ。神よ殺す。くそが。おいニーチェまさかり持ってこい。チェーンソーでもいい。おいニーチェ。聞いてるか。まさかりで真空を叩き割って、ハツカネズミを月に投げ込んで、神を地球の外側から食い破らせるんだ。おい。
もうだめです。滝も見ずに手斧だチェーンソーだとブツブツ言ってます。ちくしょう。
雨も強まり、濡れる一方だし、首からブラブラする一眼レフに重心を邪魔されるのが苦しく、カメラバッグにしまい込みます。異例尽くしの事態です。ありえん。写真がない。
そして本格的な登り道が始まりました。ここからが本番。
喜ばしいことに、全く階段状になっていません。おい接待を、接待をせえ。白山の接待の3割ぐらいこっち持ってこい。くああ山の斜面そのまま登らすんかい。無茶や。
(参考)最初から最後まで階段接待の嵐だった白山。
( >_<) きつい。
何度も立ち止まって、誇張無しで大きな音でゼーゼー、ハアーハアー息をします。こんな漫画みたいな呼吸を・・・ 脳がバグってて気力は出ないし、命令が足から先に伝わらないのでむりでう。
( >_<) 詰んだのでは?
「全体で3時間、頂上までこの先まだ90分歩かないといけない」「むりちゃう」「体が動かん」「ここで引き返すべきでは」「でもあの道を下っていけるのか?」 詰んでる気がしました。ああっ。だめ。
追い込まれた結果、「何とか登頂して、ゆるい別コースから下山するしかない」と、最大限に後ろ向きなのに結果的に前向きな発想に至ります。結果的に正解である。あほなのか賢いのか分かりません。あほではある。Yeah.
30分近く、カメラも出さず、歩いては立ち止まってゼーゼーし、また歩いては立ち止まってゼーゼーするという、生き地獄状態にありました。想起したのは、TVの取材で日頃運動全くしてない撮影クルーが、山や森の達人のロケで死にそうになりながらついていく、よくある光景。だがこれは気合いや根性の話とちゃうぞ。根本的におかしい。脳は覚醒してて意識が明瞭なのに、身体への接続・命令がぼんやりしていて、手足が宙に浮いている。あーあーもう。
あぶないあぶない。踏んでまうからどいて。
この山、上から下までヒキガエルの巣窟で、登山道の斜面を普通にウロウロしてます。毒持ってて捕食者いないからって余裕こきすぎ。
だがカエル氏の登場により「自分で自分を追い込むのはよくない、力が一切出なくても、最後まで自分らしく登ろう」と、カメラを再び首から掛けることを決意。トードの啓発です。これはわりとガチで、閉じた発想を切り替えるには他者の真横からの「割り込み」が必要なのかなと思いました。スピってきたスピってきた笑。修験道っぽくていいですね。なお体力枯渇問題は一切解決してません。
これが「五銚子の滝」以降の登り道。ごらんください。どこが道やねん。道あるっちゃあるけど、山の急斜面を素で這い上がっているだけ。
通常の健康体だと二本足でさくさく歩いていくところ、斜面に体重維持しておれず、足もズルズル滑るので、そこいらの木や岩を掴んで、餓鬼が這うような変な恰好をしています。人権がない。師匠は二本足でサクサク歩いていて、人権があります。私にも昔、あったんや。歩いてたんや。なぜこうなった。テストステロンを増やせば長年の不健康なブランクを埋め合わせるのでないかと思って策を弄したんや。浅はかな私が悪い。自業自得の罰を受けるのであった。
滝と頂上との間は、段差も掴むものも乏しく、粘土質の地面、さいあくです。
大量に垂らされたロープが救いです。昔なら「いらんわ」「足が二本もあるんじゃ」「これ以上体重散らす意味ある?」と冷笑していたところ、今の私、引き返すわけにもいかないので、救済を伝って歩いていきます。山の会がアクティブな組織で良かったですよ。過疎ってたら誰もメンテしてくれておらず、頑丈なロープも無かっただろうので、這って転倒してたと思う。
しかしクソ弱り状態の私、ロープがあるから登れるというわけではない。足に力が入らず、体重移動とホールドがクソなので、滑るものは滑り、ロープを掴んだまま回転したり、後ろへ倒れかけたり、もうわけがわからない。足がもつれる。
「今ならまだ引き返した方が現実的なのでは」「下山の体力はゼロでは」「頂上で詰むのでは」と判断を考え続けていた。
良い面を挙げるなら、ロープが大量にあるから道に迷う要素は一切なく、ルートファインディングが不要な点。これはストレスフリーで気力体力の温存につながるところ、まあ、私には何の救いにもなってません。歩いては止まってゼーゼーするだけの生き物。やはり人権がない。
しかしこのへんで、天狗のようにぴゃんぴゃんカッ飛ばして進む師匠を意識から切り離し、自分が歩ける本当の速度で歩くことを決意。
本当の速度。
何を今更と思うかもしれませんが、カラオケしてる最中にメロディ放置して自分だけ歌唱を遅らせるなんてありえないわけで、無意識でメロディに引っ張られて声量や音階を犠牲にしている、それを、演奏を切って、自分の声だけでやるということ。特に疲れてくると脳がバカになってるので、無意識で「あるべきペース」で無理矢理歩こうとしている。
超ゆっくり歩く。止まる寸前の歩きで。
息が切れない速度で・・・
( ´ ¬`) あれ?
∴ 歩行で減る体力と、自動回復する体力が拮抗するペースを発見。
/(^o^)\ うおおおお。
勝ち確です。
これで終了しました。お疲れ様でした。
何を言ってるか分からないと思いますが、要は「敵から毎ターン受けるダメージを上回る自動回復を得たので、原理的に絶対に負けない」状態に入ったわけです。そのぐらい歩く速度を下げたので、見た目はもうリハビリ中の人です。だが、これなら頂上まで行ける。
思えば、1か月前の白山登山も、息切れを起こさないスピードを維持し続けたから無事に登れただけだったのか。
ヒキガエル氏が多い。遭難してもカエルを食料にすれば大丈夫では、というわけにはいきません。毒があり、サバイバル番組では焼いて食った人が盛大に嘔吐してえらいことになってました。
いくら勝ち確状態になっても、悪路は悪路、自分の分際を超えた疲労を喰らうと容易に動けなくなるので、慎重にやります。あまり記憶がない。意識が状況と噛み合い、主観と外界と身体の動きとが合致したトランス状態に入っていました。気持ちよくはないランナーズハイというか。機械的なトランス。近代だ。
標高が1,131mしかないので、全く森が終わらず、視界はずっとこんな感じ。目の前の道っぽいところを歩き続けるのみ。
ただの泥急坂だけでなく、泥 × 岩乗り越えを仕掛けてくるのが実にいやらしい。
足の置き場が狭かったり、ハイピッチで登らされたり、そこいらじゅうを掴んでの体重移動を強いられたり、体力へります。まあホールドのいい岩が多いんで苦戦するほうがどうかしてるんですけどね。たまに鋭利な岩があるので雑に掴んで体重移動トチると手を切るかも知れません。そんな奴こんなとこ来んな。はい。はい。
昔なら喜んでたんだけどなあ。体質がすっかり変わってしまった。今やただのジャンキー。サプリを混ぜる容器にすぎぬ。くああ。機能に還元される私。近代だ。
◆11:40_あと300m ~ 11:54_あと100m ~ 12:07_登頂
11:40、「頂上まで300m」の看板。うおおおお。300mって結局何分かかるねん怒。わからへんうぇ。
仮に1m歩くのに1秒かかるとしたら300秒=5分。
結果的に登頂まで25分+α かかったんで、25分で300m=1分12m=1秒0.2m、
( ´ - ` ) 1秒20㎝歩行???
さすがのズタボロクソザコの私でもそこまで遅くないわ。なんかおかしいぞ。
今、メジャーを横に置いてペース再現して歩いてみたが、1秒=1歩=60㎝はある。
この「あと300m」は道のり距離ではなく高度のことではないか。
地図の等高線を辿ると、標高800mラインと残り距離、そして所要時間25分とはかなり整合性がある。
疲れていると「あと300mなら5分もあれば着く」と脳汁ブシャーし、されど全く着かず逆に脳が枯渇し絶望、疲労倍増というコンボが決まるのだが、この時点でかなり正気を取り戻していた私、その手に乗らず、ペースを堅持。もう歩く機械と化している。近代だ。
これのどこが道やねん。岩の上に生えた樹はかっこいいですね。スクウェア作品の美麗なグラフィック世界を思わせます。
これです。この山のヤバいのは、これ。
足がヌルッて滑って転ばされそうになり危なかったのを記録したもの。めちゃくちゃ滑る。アキレス腱やられんぞ。
滝からの登り道は基本的に足ヌルです。晴れてたら+インソールあればもっと物見遊山プレイで気軽に登れたのだろうが、雨だと最悪です。雨天決行した方が悪い。いやまあ、その。
と言いつつ、こんなものをわざわざ撮っておこうとするぐらいには元気になっていることが分かる。ペースを変えただけでこんな極端にコンディションが変わるのもおかしい。体力や筋力じゃなく、やはり毎日変なサプリでドーピングしてたのが脳に影響している説は有力か。やめろやという声が聞こえますね。聞こえません。アーアー。
「あと300m」という「もうすぐ」感を醸されたわりにガチ登りさせられてるんですけど? ガチいな。物語が、終わらない。
最後までしぶとい攻めを見せる山です。
「俺は滋賀の片隅に埋もれてるけどよお~、ポテンシャルのヤバさは穂高あたりに全然負けてねぇからよぉ~」「あいつらアルプスっていう権威なんだけどよぉ~、こっちは素の実力だからよお~~」という横山岳のプライド、マイナーの牙を感じます。「滑落死や凍死はさせられねえけど、アキレス腱ぐらい何時でもぶった切ってやるぜ?」というやつです。「一生最強のマイナー」という感じの山が関西には多い。写真家もそうですかね? みなさん応援しています。がんばりましょう。急に愛に目覚めた。うおお。
師匠が早すぎて見えません。たまに遠くの上の方にレインウェアの青いのが見える。鬼滅隊の修行に来たんですかね私。トランスの呼吸を会得。これは自然と一体化し、心に巣食った鬼という名の心理的害悪・澱を消し去る秘術にござる。うおお。などとうそぶいていても目の前の道は消えぬ。登ろう。
11:54、「頂上まであと100m」看板。
いよいよ来ました。一時はどうなるかと思ったが、もう気を抜いても大丈夫ぽい。山もこれ以上変な罠は仕掛けて来れまい。誰と戦っとんねんと思いますが、登山中はわけのわからぬせめぎあいが飛び交っているのでございます。内面に備わった「山」という観念との戦い。仏教に通じるところがある。仕事もこれぐらい真剣に取り組んでいたらもっと世の中は良くなっていたかもしれぬ。しらんしらん。
ヒキ氏、どこまでも居る。無敵である。
いやらしい道はなくなり、素直な登りに。こりゃあ「頂上」と言っても森の中かも。
あー。空がガスガスで視界がない。どうやら山頂に来たっぽい。この広さならテント張れるね。
12:07、登頂。お疲れ様でした。
( ´ ¬`) 勝ちました。何に。
途中でモードチェンジできて本当に良かった。危なかった。今回はこれまでで一番危なかった。比喩ではなく本当に動けなくなり、前に歩けなかった。唯一、歩き続けられる「正解のペース」が自分の中にあって良かった。なんでそんなもんがあったのか意味不明。自己啓発みたいで嫌なんだが事実なんで仕方がない。
結果的には2.5時間で登頂と、標準コースタイム180~200分を割る結果。やはり前半相当飛ばしていたのでは…。
◆12:07~12:20_避難小屋で昼食
なんと避難小屋がある。すごいな横山岳。といってもイナバ物置だが、この際なんでもいい。全身がずぶ濡れで、雨と風をしのがないと煮炊きなどしていられない。
しかし物置・・・。
いや。雨風がしのげれば、それは立派なライフシェルターである。
煮炊きやああアアあ"あ"ア"
脚立やら草刈り機突っ込んであるけど二人で煮炊きするには十分やあああ。火と水さえあれば飯が食えるのです。
そして温かいものを食うと明らかに心身の疲労回復がすごい。菓子の立ち食いとはわけがちがう。風雨でビシャビシャになった身にはヌク飯と白湯! ぶちこめ!
下界では好んで食うこともないレトルト麺だのアルファ米だのを、山では拝むようにして食べます。うまいうまい。味としては別においしくないけど生命エネルギー源として胃腸や血管が大歓迎しているのが分かる。
多めに沸かして余った湯を飲む、内臓あたため術、気力がかなり上がってきた。ちょっと塩とか振ったらなお良いかも。
野口健とか栗城史多について語った。山を登ることと、自己実現と、自己を外部へ発信する行為との前後的な関連性について。我々はヤマが自己実現や自己表現と結び付いていない。どちらかというと心身のデフラグ作業というのか、特有な構造をした外世界とのコミュニケーション・格闘を通じた総合的体験を経ることで「自己」を良い感じに取り戻す・拡張することが主眼にある。
◆12:22_下山開始
飯を終えて外に出ると、ちょうど、途中で追い抜かした高齢男性が登頂。うまいこと倉庫をバトンタッチできた。3人以上はきつい。あれ? お連れさんは・・・?
雨風が増強し、ガスも濃くなっていた。台風が来とる。雨びちゃびちゃする。でもレインウェアのフード被ると足元しか見えないし声も聞こえないからイヤなんで、頭部ノーガード戦法でさっさと下ります。
あっ足元にヒキガエル。山頂まで支配してるのはすごい。
西周りの「三高尾根コース」から下山します。
師匠が謎ターボをかけ、クッソ速い。えっなんで。山の神にでも追われているのか、ほぼ小走りのスピードで下りてゆく。えっ、えっ。やっぱりこれ鬼滅隊の修行やったんや。登山装備でトレイルランをするとかジャンキーすぎる。脳裏にいい塩基が生まれたんだろう。
普通の山の稜線ぽいところをしばらく歩くと、また森の中へ。標高低いですからね。
そして森の中は足場が粘土質。うわああまたラン&スリップの罠だらけですがな。痛い痛いソールが無いから下りの登山靴が痛い(※自業自得です)。
傾斜はさっきの「白谷本流コース」よりずいぶんマシ。通常の下山の足さばきができれば難所はない。ただやたらめったら速いので足がついていかない。毎月1回登山していれば、特に走り込みやジム通いなどしなくても、身体が良い感じに仕上がるらしい。カッ飛ばして私が追い付くまでの間にそこいらの植物やカエルをのびのび撮影する師匠の図。
とはいえ途中からロープだらけになる。そして泥の悪路。滑る滑る。持つものがロープしかない。何度も転びかける。あぶない。あかん滑った。あぶない。段差がなく泥の傾斜なので「ロープを掴んで足を滑らせるように下りる」のが一番早い。それも足のホールドが効けばの話。私の足は今やあやしい遠縁の親戚ぐらい信用ならず頼りにできないため、困った。
一転して、滑りもしない平らな、癒しのロードが多い。う回路のほうが楽なのは間違いない。
クリの実とか、なんかクルミっぽい大きさだけど違う実とかが落ちている。
うわああああ。脳がおる。
キノコが多い道です。キノコファンには良い道。
私はその気になれば「OLYMPUS TG-4 Tough」のマクロ機能でかなり迫力のあるキノコ撮影ができたはず、ですが、もう装備のことを忘れてただひたすら「痛みを増す足の裏・土踏まず周辺の骨」「ブレーキの度に登山靴の先端に衝突して圧迫される爪の先」「重心がブレて持っていかれそうになる腰」のバランス調整に忙しい。やることぎょうさんあるんや。あるんやて。
気持ち悪いなあ。そういう足に見えてきた。きもちがわるい。
おっ 起伏も粘土もない、癒し街道。さくさくいけます。
師匠が鬼のように速い。ほぼ常に師匠が見えない。
今回はルートが明瞭な道、かつ、稜線上の滑落の恐れがない道なので良かったが、万が一どっちかがどっかに落ちたら助けようもないんで、本来は歩調は常に合わせるべきです。
インソールがあれば速度が出せるのだが、ないので、全身の落下と靴の滑りをなぜか足の裏の骨だけが責任持って処理しないといけなくなり、足裏めっちゃ気の毒で困る。本来は靴全体との分担やし、なんなら靴が負担の半分以上を持っていってくれるんやで(怒)。仕事せえ仕事。
台風パワーが増していて風がえらい強いが、支障になるほどではない。
EOS 5D 手持ち動画、ブレが半端ない。酔うわ。あと音が全然入っていないけど、もっとビュービューうるさかったすわ。
しかし靴の中がビチャビチャです。仕事せえ仕事を。
川の渡渉で川にはまった際にも浸水完全シャットアウトしてくれてたのに、雨にずっと濡れすぎたせいか、レインウェア首元とかから雨水が入り続けていたせいか、中ビチャビチャ。ぬちゃぬちゃ音がします。うわあw きもいw
スービエの触手。
また下りロープ連続地帯。一見、なんてことない光景だが、足元ズルズルで普通に下りるのが非常に面倒。ひでえよ全般的に。もう素直にロープ併用でスルスルしましょう。
昔の若かりし私なら「我はロープになど頼らん!己の二本足に全てを懸ける!!」などとナチュラル対決(誰と、)していたところだが、邪眼移植手術をしたかのようにひどい弱体化をしたので、あかん老人のようにずっとロープ握って足をズルズルしながら下ります。邪眼くれ邪眼。
だがこの老人ロープ滑り作戦が逆に功を奏し、自分の足で一歩ずつ下りるよりダメージをかなり軽減できた。階段接待だったら逆に死んでいた。足の裏に衝撃が蓄積しまくっててやばいんすよ。ぐああ。インソール無しプレイきつい。あかんって。自業自得。異常きたす。足の爪やばい。ブレーキの度に剥がれそう。切っといてよかった。
樹を伝った雨水が集まって落ちてくるところに泡ができていて、これが自然発生的なものなのか、何かの卵なのか、不明。
おっ地形が落ち着いてきた。ズルズル急坂のロープ地帯終わったかな。
13:32、林道への合流地点。
わーすごい。ちゃんと下ってきた。私の弱った足のノロノロ歩きでは標準コースタイム+30分要るかと思ったけど、逆にずっと速く下りてきた模様。そら、ロープで滑降しまくる登山者のタイムは想定してないわな。
◆13:33_林道 ~ 13:52_往路の道へ合流 ~ 14:12_下山完了
これ下りてきたところ。
車が走れる立派な林道やが、手入れがなくて荒れ放題。
「コエチ谷登山口」にはこっちから下りていくが、我々は往路と同じ「白谷登山口」へアプローチするため、林道をしばらく歩いて、往路で脚立を登りガードレールを乗り越えたポイントまで移動。ぐぬう。足がきつい(涙をこらへる
下界はガスは薄い。しかし雨が強すぎず弱すぎないペースで降り続けていて、着実に濡れる。登山用ハンカチを絞って首に巻いておくと、すぐ雨を吸ってビタビタ。何度も絞って、もうハンカチ洗ってるようなもの。この雨量さすがにまずいと思ってカメラを守るために被せておいた。
逆にいえばそれまで雨の中でカメラをノーガードでぶら下げていたのに、何ら支障なく使えた「EOS 5D Mark Ⅳ」の防滴能力はすごいものがある。なんという万能選手だろうか。ますます惚れましたわ。
サワガニがいたよ。
すごく綺麗に解体されたような獣の死骸が横たわっていた。骨と皮ですやん。タヌキだと思う。
骨。ここにあることがあまりに正しいように思えたので、そのまま安置しておきました。
合流地点が意外と遠い・・・。道が荒れ放題・・・。これは救急車を呼んでも来てくれそうにない。
13:50、白谷本流コース合流地点。
20分弱平らな道を歩くとそれもそれで足が痛い。下ってもきついし歩いてもきつい。ままならんなあ。
またありえない速度で師匠が駆け下りていったので、追いきれません。なんちゅう身体能力や。。。いつからあんなスピードアタッカーになったんだろうか。荷物少ないせいかな。あるいはコロナ禍が何かを狂わせたのか・・・。塩基・・・。
あとは往路と同じ道を下るだけ。が、川の側が切り立っていて、油断すると落ちてザパーンするから少し怖い。
ここのロープは崩れ落ちた崖の細い縁を渡るためのもので、足元がめっちゃ細くて怖い。しかも泥。歩くにつれて足場が削れて無くなっていく。後続者はたいへんですよ。
あっ最序盤の鉄板の橋! ここまで戻ってきたか。感慨深いものがあります。同時に、なんと早い1日であったかという、「あんな死にかけるぐらいしんどい思いをしたのに、一瞬で終わって過ぎて行った」ことの儚さに、打ちひしがれそうにもなります。
時の流れ。それは一体何なのか。おしえてハイデガー。「死へ臨み行動せよ」、うるせえこっちは死にかけとんじゃ。一人でけんかをしました。勝っても負けてもいない。
14:12、「白谷登山口」帰還。
山頂から1時間50分。登山開始から4時間20分。
標準コースタイム5時間半~6時間としたらかなり速い。これ結局ただのスパルタ教育だったんじゃ・・・。
しかし全身ずぶ濡れ。山小屋で装備解除と車移動のための整えをします。屋根がありがたい。
うわっ 内側のズボンびっちゃびちゃ。絞ってボタボタしたたるような濡れ方。つまりレインウェアが一切仕事をしていない。着て損したレベル。何のためにクソ暑い思いをして上下レインウェアで固めたのか意味が分からない。なんでこれ??? ヌレテルノナンデ??? 思わずカタコトになった。蒸れて汗かいてこんなに絞れるぐらい濡れるわけがない。雨水が袖や首から入ったのか、雨が全身から透過して濡れたのか。いずれにせよ完全に買い替えが必要なレベル。困った。
あーあー登山靴の中も絞りたいぐらい水たまり状態。靴下もすごい。
だが私、駐車場の看板に、日帰り外湯の店:「清泉閣」の宣伝があるのを見を付けていたのだ。ここまで濡れたら仕方ない、湯につかりましょう。
◆下山後:木之本駅を通って銭湯「北近江リゾート」へ
だがしかし、宣伝されていたお湯スポット「清泉閣」は、コロナの影響を鑑みて、外湯利用客を受け容れていなかったのであった。完。
ぬう。このままでは。しぬぞこれ。
/(^o^)\ おしえてグーグル先生
あっもう1軒ある。大きいスーパー銭湯ある。いきましょう。
「北近江リゾート」、理想的な施設だ。
めちゃくちゃ狭い道を抜けて、木之本町の駅前に出ました。
地酒、でっち羊羹、エクササイズジム。ありがとうございました。何もない町だが体は鍛え放題・・・と。
この道の向こう側が、地蔵院の面する国道303号の通りで、地蔵院の門前町、宿場町として栄えた過去を伝える古い町並みが残っている。しかし観光地の店構えでもなく、地元民の生活の場という感じ。
死にかけてるんで車を降りて散策っていう気分にはなりません、また次回に。
はやくふろを。ふろの清めを。
機関車が豪壮である。
さて、スーパー銭湯は人入りもよく、980円で利用でき、完全にさっぱりしました。清まった。しかし登山靴自体はズックズクに汗と雨水でヒタヒタなので、これ気持ち悪いわあ。いややわ~。
なんでサブ靴を持って来なかったのかと激しい後悔。
実は入店時、歩いた足跡がそのまま水溜まりみたいになって、妖怪ヒタヒタ水になってしまい、すいません。これはサブ靴の導入を真剣に検討したいと思っております。以上です。
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★今回の反省・課題と、次回の改善ポイント★
ひどかったですね。今までで一番ひどい。これアルプスなら死んでましたよ。
しなないために振り返りをしておきます。
①登山靴のインソールは絶対必須
しにます。端的にしぬ。
登山靴は中がとても硬い。クッションがないので下山時の衝撃が骨に直に蓄積して、純粋に痛い。階段は地獄。
しかも登山靴と足とがバラバラに動くので、ふんばりがきかない。登りもアウト。川の渡渉などで岩から岩へ飛びつく時に「足で岩を掴む」ことが出来ない。岩稜帯だったらしんでた。
⇒家で靴を洗浄・乾燥させたら、さっさとインソールを入れておく習慣をつける
②レインウェア買い替え
しにます。比喩でなくしぬ。
レインウェア上下着込んでて、上のシャツも下のズボンが色変わるぐらいズブ濡れというのは、意味が分からない。これで2~3千m級の稜線の風に吹かれたら低体温症でマジ死ぬ。
10年前から使ってきたとはいえ、タフが取り柄の登山用品、年1~2回出番があるかないかで摩耗して全く機能を失うというのも考えにくいが、おいなんでなんや(怒)。 以前にも思った以上に中が濡れたことがあり、使い方云々のレベルではない気がする。あれだ、もうダメだから捨てよう。
⇒早急に上下買い替え。ゴアテックス品をあたる。
③ペース配分
死に過ぎ。やばい。
どこまでペース上げたら体力削れて死ぬのかまだよく分からない。
しかし、一定速度以上出すと即・体力ゼロになってしぬが、ペースを超落とせば体力が続く、というメカニズムがよくわからない。昔はスピードアタックが好きだったのに何でこうも体質が変わったのか?? 日頃のドーピングの積み重ねで体質が異常になったのだろうか。
⇒脂肪燃焼系サプリは登山5日前、もっとマイルドなサプリも3日前から断つ。
④下山後の替えの靴
普通に持っていこうや。
衣服はフル交換できるように替えを持って行ってるが、いつも面倒くさくて、靴は一足のみで通していた。
しかしここまでズブ濡れになると、服を替えても、銭湯で身を清めても、足がまた汗と泥水でドロッドロになり、塹壕足みたいになり、皮めくれや爪の傷みが悪化する気がする。運転中も気持ち悪いし、帰宅後に家が汚れます。ぴえん。しかも、そもそも道中に立ち寄る場所でもえらい迷惑をかける。ぴえん。
⇒登山用サンダルを購入、今度から持参
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なんで趣味でPDCAを回そうとするのか。なんでこのやる気を仕事に活かそうとしないのか。これは裏社会の組織とのつながりが疑われるところで、つまり私が裏社会=山、地球、星、といった団体の構成員・活動家であるということの証左かもしれません。まあ実際そうです。でもド左翼は苦手であり、もっと底の浅い宇宙教の構成員、宇宙の存在を受け容れたミジンコといった心境であります。なんやなそれ。ではまた。
( ´ - ` ) 完。