中央アルプス・南木曽岳(なぎそだけ)、登山レポ後編。
頂上から避難小屋で昼飯タイムして下山だよ。
前編:登りのようす。雨です。
ルートおさらいしましょうね。
右回り方式で、登りと下山でルートが変わります。
◆コースタイム全体
・4:00 地元発(大阪)
・7:45 蘭登山口着
・8:00 登山スタート
・10:35 山頂
・10:50 避難小屋、ひるめし
・11:40 下山開始
・12:05 摩利支天⇒下山
・13:45 駐車場(下山完了)
・14:40? 昼神温泉
・15:45 一番清水で湧き水汲み
・19:30? 帰宅
5時間45分の山行。昼飯抜いたら5時間コースですね。かなりショートな道のりでした。木の丸太を組んだ階段がやたら多く、雨でヌルッて滑って危ない。いつかは転ぶ確率論的凶器か。晴れてたらハイキングぽい登山になったのではないかと思うぐらい難易度に差がある。
はい後編。
5.【登頂】山頂、見晴台
(´・_・`) あれ? これが頂上???
頂上にしては平らすぎる頂上で。登り切った森の中に「頂上」があり、全然ピークの実感がない。森の中ですからね。アルプスの山頂イメージと違った。
登りで「山頂で雨風をしのげそうなら煮炊きして飯を食おう、だめなら行動食で休憩して下山後に飯を」と言っていたが、それは武奈ヶ岳や他のアプルスの山頂のように、山の「線」上に出て、空に接するところに山頂がある前提での話であった。なんかえらく違うぞ。森やね。ええと。
山頂がこんな森の中で濡れた土しかないなら、歩いて20分の所にある「南木曽岳避難小屋」、そこで雨をしのぎながら煮炊きして飯りましょうという戦法に。濡れてますからね全部が。
全般的にコースは迷いようがない。喫茶店でもあるのかというぐらい親切だ。結局、入山時の遊歩道が一番難しかった。
案の定、何か祀ってある。絶対何かあると思った。先人もこんな平らな頂上を見たら絶好の祭祀場として石の一つでも積み上げてやろうと考えるだろう。で「南木曽嶽山大神」と書いてあるように読める。山が神です。古来の山岳信仰の名残のようだ。
ここから脇道に行くと崖に面したつやつやの大岩がある。巨石なら仕方ない。巨石には神が乗って降りてきたり神そのものが宿ったりする。つや~。
( ´ - ` )白くて何も見えません。ない。景色がない。霧というか雨雲というか。
岩も濡れているので、岩に登ったり座ったりといった堪能をしていません。臆病というか長らく山に行ってなくて斜面に腰掛ける筋力も無いんすよ。今回はリハビリですからね。
地蔵もおられる。
地蔵の周囲はキノコゾーン。山頂の大岩の近所でキノコだらけとは、これは一体どういうことか。雨量が豊富で驚かされる。
ぜんぶ美味しそうなのだが多分食べたらだめなやつです。いいのかな。わからん。ここで真剣に撮影会。濡れキノコはえろい。しかしキノコの毒成分が特定できているなら、毒センサー&判定アプリとか開発できそうにも思うが、誰かこう。
進むと森が終わり、空が広がる。ああ山の頂上はこうでなくては。
6.南木曽岳避難小屋(昼飯)
10:50、避難小屋に到着。いつもの稜線上の光景だ。空に開かれて、笹が足元を覆っている、この地形こそ頂上にふさわしい。気持ちが満たされましたありがとうありがとう。雨も止んできた。ありがとうありがとう。
ちゃんとした避難小屋ですやんか。これはすごい。天井と壁があればいいです。
更にこの隣には男女別のトイレがあります。すごい。ちゃんとしたバイオトイレ的なやつ。アルプスだから金がついているのか、客が多いから付けたのか。
飯だ飯だ。
中はまさにバラック小屋的な、木材剥き出しの床と壁にブルーシートを敷いて、床下に雑多な資材を積み込んである。そこに紐を渡しかけて掛け布団を吊るしている。ただそれだけ。
「小屋」という形があるだけの簡易な空間だが、雨風がしのげるので、登山としては満点。冬季に最も効果を発揮するだろう。だが縦走ルートにもならないこんな山で、わざわざ避難小屋を設けているのは何故なのか。紅葉や春に登山客が多いのだろうか。
レインウェア上を脱ぐとシャツはビショビショ、絞ると水滴が出てくる。汗と雨水が混ざっている。乾かして着ようと思ったが、あまりに濡れているし、乾かないので、新しいシャツを使うことにした。贅沢だが後が下るだけなのでまあいいや。
あんまり腹減ってないけど、ものすごく濡れているので(下半身だけではない。全身のことを言うておる)、レトルト食品を煮炊きして暖と水分をとります。
木の板で床を作っているだけの小屋。積み込んである資材も不用品なのでは。中世の武家の家のやうだ。よろしい飯だ。
レトルトご飯はお湯を入れて15分も待たねばならない。水が沸騰するまでの時間を合わせると20分かかる。全濡れのシャツで作業していたら死んでしまう。乾かして上半身裸にて飯を炊く、裸でいられたのはまだ夏の暑さが残っていたのと、1600m級という中途半端な標高ゆえだ。真のアルプスなら死んでいますか。
早朝の多賀SAで買ったまま持て余していたカツサンドもここで食う。あんまりおいしくねえな。時間が経ちすぎていたか。もう満腹です。
避難小屋は注意書き以外にも様々な張り紙がしてあって、情報提供の場になっている。同人誌みたいで面白い。南木曽岳の情報もあるね。
我々が来たのと逆側:北のJR南木曽駅方面から辿ってくる上野原登山道コースについて紹介している。へえ~。ただただ長いだけの退屈そうなルートだったので敬遠しました。
落書き帳の中身をチェックするの忘れた。
JRやバスの時刻表もあるよ。定期的にアプデされている。蘭登山口の場合、バス停まで下りようと思うと駐車場からキャンプ場を越えて太平街道まで1時間かけて出ないといけない。つらい。
それで出発する頃になるとまた雨がちゃんと降ってきた。あかん。今日はだめです。全然止まない。まあレインウェアを解除しようか悩む必要がなくなったのは良いことです。迷いは人の心を暗くする。嗚呼。
7.【下山】山頂~摩利支天
展望と山の名前を記す看板。建具がしっかりしている。アルプス予算なのか? そしてご覧ください、眼下は真っ白です。風景は白い!白いが風景! 現代絵画じゃねえんだからさ。「背景を書き込むのをやめよう」「抽象表現すらやめよう」「カンバスの白をそのまま出して絵画をメタに言及」やめろやめろ。
おりるわ。
あっかわいいね君。撮らせてもらえませんか。数秒口説いてポトレを敢行。名前をきくと「ゴイシシジミ」という子らしい。日本では全国に分布。数的にはなんも珍しくないのだが、生態が非常に珍しいことで知られる。なんと幼虫期が完全肉食性で、ササにつくアブラムシしか食べないというのだ。
普通、チョウやガの幼虫は植物の葉を食べるのだが、この子は全く違う。また成虫も花の蜜ではなく、アブラムシの分泌する体液を主食としている。アブラムシは草の汁、いわばごく薄い樹液を吸っており、それが濃縮された甘露が分泌液となるから、ゴイシシジミは間接的に植物の蜜を吸っていることになる。機械のような労働者らに仕事の処理をさせて、その上澄みをはねるホワイトカラー、いや「嬢」みたいな存在である。恐れ入りました。
嬢だ嬢だ接待だクソオスの楽園だと浮かれていたら、左側が崩落していた。うわあ。みなさんこの世で最も暴力的な存在が地球ですよ。星は破壊と変化に明け暮れており、凡庸で無力な人類のみが安定と安寧を要求し、貪り、安住する! 星に還(略)
地面の切れ落ちた裂け目がずっと下まで続いていた。こういうのを見るとあらゆる「山」はあと何千年かすれば全て削り落ちて、ただの土砂に還ってしまうのではないかと不安になる。だがまた新たなプレートの造山運動が起き、大規模な隆起が起きて、山が生まれる… 星を感じろ。
( ◜◡゜)っ キノコおいしそうです。なぜこれを食えんのだ人類は。
なぜ下山なのに登らされるのか(困惑)
※登らされました
下山道との分かれ道があり「摩利支天大神 見晴台」への分岐。地図にも摩利支天と書いてある。
甲斐駒ヶ岳にも摩利支天があったのだが、そもそも何のことなのか分からない。地形に特徴を見出して神仏になぞらえているのか?高僧の得た霊験?
摩利支天それ自体は、陽炎(かげろう)を神格化した存在で、元は女神、日本では天台宗によって男神の姿でも描かれたという。祈願成就の神で武士の必勝祈願で信仰されたと。猪が仕えていてその上に跨って弓矢を構えたりしている。だいぶ強そうな、いかにも武士が好きそう神。
摩利支天・・・。
はい・・・。これです。
弓矢で猪に跨って女神で仏の守護神で… へえ、、
( ´ - ` ) だいぶまろやかなお姿でおらっしゃいますな。蛹形態かもしれないので油断してはいけない、千年後に還るかもしれまへん。
誰かここで焚火したやろ。気持ちはわかるけどなんかモヤる、もうちょっと隠れてやってや。しっかり木を燃やしてるあたりの露骨さがイヤや。
これの上に乗って、また眼下に広がる飯田市や中津川市を見渡し・・・ 白い。作画担当が背景を手抜きしたので白いです。
視界を切り替えてアブストラクトをやるといいですよ。眺望なんか要らんかったんや。物体と物体が織りなす交雑、混線する視界こそ、人類の都市的な原体験なのでは。眼の手前から奥まで不純物が夥しく干渉する光景に古来から私達は慣れ親しんできた、それを無意識に都市空間でも繰り返している・・・
8.【下山】下りの鎖場、階段
下るよ。
12:05,「登山口まで20㎞70分」。まあまあ長いな。いや20㎞て長すぎませんか。なにこれ。なお我々は13:45に到着したので登山口まで100分かかっている。計算が合わない。
少し下ると森が空を塞いだ。帰路ルートは針葉樹林とササが主体だ。
これといった特徴がないが、岩と木の根、そして丸太の階段が延々と続く。甲斐駒ヶ岳の下山時の終盤部分だけが続いているようなコースだ。標高の低さゆえにアルプスの醍醐味である岩稜帯、稜線歩きが全カットされている。
普段ならただの体力勝負だが、雨で濡れているとテクニカルな対応を求められる。こわいですよこれは。いつどの方向に滑るか分からないので丁寧な足さばきが必要。
見なせい。丸太が続いているのだ。写真で見たらなんと楽な山道かと思うが、こいつの凶悪さは・・・。「見た目も声も受け答えも全てが可愛くて気の利く女子だと思ったら実は性格超荒くていつ何時殴られるか分からないDV気質だった」というのが実感。こいつやばい。受け答えを間違っても間違わなくても気分で殴ってくる(滑る)。
手すりも地面に近い所に這っていて、これ登りで屈んでるときに使ってたんじゃないか?との疑念を抱く。それでも使いにくいと思いますけど。
階段・ハシゴとしてはしっかり組み上げられており、木も古くないので踏み抜く心配はないが、滑る。そして欲しい位置に鎖がない。
正直、何も持たずに下りるのは危なく、ツルッていったら下まで落ちてしまう。
打開策として編み出したのが、左右に生えているササを気持ちだけ掴むことだ。これが人体の謎なのだが、がっしり掴んでいなくて、手で摘んでいる程度なだけでも、全身のバランスがとれて歩行がすごく安定する。なんで?? わからん。体に聞いてみるが、「わからんけど、安定する」との回答。わからんのかよ。しかし何も持たない時とダンチで安定感が違う。事故防止に良い。
このコース、晴れた日だったとしても、登りでは使いたくないな。階段だらけじゃねえか。しんどいわ。
転調も特になく、登りルートとの分岐点までずっとこのノリ。下りで機械的に歩くのには良いが、登りでこれはきつい。快楽がないでしょう。山の快楽とは何か。トランス状態で自動運転するのも勿論気持ちいいが、できれば未知の光景や造形に出会いながら、反応したいですよね。巨木とか巨石とか。
12:20、巨石。
(´・_・`)(´・_・`)(´・_・`)キタアアアアアア
アアアアァァァァlaaaaaaaaaaaaaaaaaaaahhhhh
巨だ。
巨石なくして何が山か。いやこれはでかいし意味がわからん。垂直に切り立っておられるし切り裂いたようなスリットがあるしその上にまた岩が乗っかっている。誰ですかこんな工作をしたのは。これはでかすぎて意味不明。
スリットも側面も平らで、誰かが綺麗に割ったように見える。昔はもっと大きな塊だったのではないか。自然さん凄すぎます。そして私は信仰に目覚めていくのであった。巨だ。巨大な・・・星・・・。スサノオ・・・(諸星大二郎へ接続される
休憩の図。求刑ではない。
休憩はほとんど立ったまま給水する程度で、かなり短時間で済ませている。宿泊無し、ペース配分も考えなくていいスピード戦だし、高低差が少ないのもあり、あまり疲れていない。
意外にもこの日の自分は元気で、前日に地元のクリニックへチャリで20分×2の往復をしただけで疲れ果てて死んだのとはどえらい違いである。チャリすら疲弊するとはもう私の人生は終わりかと思ったが、杞憂だったらしい。コロナも2回やってるしリポドリン系のサプリも隙を見ては利用しているし、いや依存、あと更年期、あとカフェイン、あと・・・要因が特定できなくてなぜ体力が激減したのかが分からない。医療従事者が読んだらキレそう。読むな。
かなり下の方まで降りてきたのか、道の段差が穏やかになり、丸木の階段が減ってきた。安全になるのはいいことだが、より単調になることを意味している。もう下山中に何を考えていたか覚えていない。オートで体が動いている。オートの精度を高めるように意識は自然と体の動きに沿って働いている。会話らしい会話もなくなった、めいめいが単体の原子のように動いている。
言うてもまだまだ出てくる階段&鎖。それだけ万人が登り下りできるよう、難所を潰すように手を入れられた山だということだが、そんなに人気の山なのだろうか。結局この日は誰とも会わなかった。9月の3連休だというのに無人なのだから、いつ来ても誰もいないのではないか。
13:00、腰を下ろして休憩。
人が誰も来ない。
階段階段いつまでも一緒だょ階段階段ワショーイ階段階段
(´・_・`) 階段たのしいなうれしいな階段階段(バグ
9.【下山】分岐点、遊歩道、駐車場に着
13:10、登り・下りの分岐点。
もう終わりが見えてきましたね。あと40分ぐらいで駐車場に着です。
ここからは全部、遊歩道の延長みたいなもので、アップダウンがなく、川沿いに緑が茂っていて、森の中で、温暖湿潤気候の豊かさを煮詰めたようなゾーン。南アルプスと見まがうような楽天地。万葉集で誰か称えていないのか。しらん。あいつら奈良でしっとりしやがって。嗚呼。
朴の葉が目立って存在感を発揮。デカい、様々な模様がある、濡れていて艶めかしい、デカい。師匠が朴葉撮りをし始めた。ぬらぬらテカテカしていてエロいから仕方がないのだ。私があまり撮っていないのは、朴葉に興味がなかったというより、地味に疲れていたからに他ならない。疲労は思考を単調化し、選択肢を切り落とす。しかし森が豊かなので目にするもの全て面白い。蛇はいないだろうか。蛇は。
生き物生き物。どんどん来ますよ。やはり蛇に出てきてほしかった。アカガエルは素早い。ヒキガエル、どう見ても食べようと思えるヴィジュアルではない。このイボの圧を見てよく「剥いで洗えばよかろう」とばかりに食うよなと感心する。
13:30、砂防ダム。
大量の流木を集めて積んでいるのが見えた。やはり水害でこの一帯が押し流されたか何かあったのだろう。たいへんや。呪いを集めて固めたバケモノに見える。人間の感情や思念とは別のところから生まれた、しかしよく似た形の、自然界から生まれた生命の澱。生命になれず死の消滅にも組み込まれずに残ったもの。心を惹かれる。絡まり合った根の渦の中に眼が引き込まれて逃げ出せなくなる。
13:45、蘭登山口・駐車場に帰還。
これにて登山完了です。あー。8時スタートと考えると5時間45分の山行。まあまあ時間はかかったが、朝が遅かった割に13時台に帰ってこれたのは優秀とすべきか。
終盤は雨が止んでいたからよかったが、全体を通じてカメラがとにかく濡れた。RX100M5Aの防塵防滴力に期待するしかない。
レインウェアをやっと脱げる。ヒー。
暑いし蒸れるし、
(´・_・`) うわあズボンがドボドボに濡れてる。
山頂で着替えたシャツもドボドボ。なんでなんこれ。そんなに胸元・首元開けて雨水入れるようなことしたか?
雨で濡れるのを防いでも、汗で内側からずぶ濡れになっていたら世話がない。もっとイヤなのは防水力が失われていて雨が浸透している可能性だが、昨年買い換えたところだ。勘弁してくれ。
9.昼神温泉(湯ったりーな昼神)、水場
ドボドボすぎてこのまま車に乗るのもイヤなのだが、乗らねば移動できず、着替えるにも体自体が濡れてるし汚いので、色々イヤなのだ。パニックになる。
しかし調べたところ、最寄りに外湯をやっている店がない。ああん??
「あららぎ温泉」とか妻籠あたりに温泉宿があったりするが、どれも宿泊客向けのサービスしかやっていない。ちくしょうみんな手堅く商売しやがって。私はどうやって身を清めたらいいんだ。キャンプ場の宿泊客のニーズもどうやって満たしてるんだ。
かつて外湯をやっていた店も今はやっていなかったりする。コロナ禍が悪いんだ。あいつらが人間を保守的にさせた。保守だ。コロナは右翼。くそっ。
そんなわけで唯一まともにすぐ行けそうな場所として「昼神温泉」エリアの「湯ったりーな昼神」を見つけた。これは飯田市方面、車で20数分の距離にあり、高速にもアクセスが容易なため帰阪ルートに組み込める。いきます。
なんで外湯の確保に苦労しなければならないのか・・・。
妻籠の宿場町を観光して帰るつもりが、まったく逆方向に出てくる羽目になってしまった。まあいいや風呂入ってダラッとしてたらどうせ帰る時間になる・・・それにもう歩き回るのがだるい。しんどくはないがめんどくさいのだ。昼神でいいです◎
湯は快適。
ドロドロの体を洗って、濡れた服を取り換えられるのは精神的にたいへん良いです。やはり人間、社会的動物なので、汗と雨と泥の臭いをぬじゃらぬじゃらさせたまま高速道路を走ってSAをうろつくなんて、ストレスフルすぎてやりたくないわけです。都市生活者の身体を得なければならない。山野・自然から都市への切り替え場、それが地方における外湯である。全く生理的な事情から行っているが、形式を整えるとまさに儀式になるであろう。等々
ああ、、道の駅も遠いのか。湯上りにGoogle Mapを探っていて頭を抱えた。現地の特産品を手に入れたいのだが、最寄りの土産物売り場というと温泉街にも店はなく、一度、飯田市の街中に出たところで普通のスーパーしかなく、道の駅はさらに周辺の山側にまで足を延ばさないといけない。だめだ。めんどくさすぎる。
よって施設内の土産物コーナーで用を足すことにした。無駄な時間を使うより早く帰宅したい。
女子が多い。
「温泉むすめ」なるキャラがフィーチャーされている。これが、めちゃくちゃいる。信じられないほど多い。なんか日本全国の温泉に設定されているようだ。そういうキャラだったのか。フェミニスト(と名乗るインターネットテロリスト活動家?)による炎上騒動で標的にされていたことしか知らなかった。
炎上も既に昔の話に思える。みんな言いがかりにはスルースキルを学んだ。
個体数が多い。すご。ゆるキャラグランプリとかもう古く感じる。有象無象の無名のアカウントがアクセスしてきてノミネートしていく時代から、ある一つの世界観の中でキャラクターが分配・配置され網羅される時代へ。
なお、昼神温泉には「昼神夜空」というキャラがあてられている。
ちなみに「昼神」の名の由来は日本書紀、ヤマトタケルの説話に遡る。「ヒル」とはニンニクのことで、道に立ちふさがった白い鹿の神に噛んだニンニクを投げつけたら目に当たって退いたという、by 養命酒
むすめからツイフェミからキャラクター分配の話からヤマトタケルからニンニクから、情報量が多すぎてやばい。水を汲んで退散します。
湧き水が汲み放題なのだ。これはおいしいやつ。無料で汲める。わたし。うれしい。(言語野
水2リットル汲んで満足しました。水がいちばんうまいんや。
そして大阪に帰りました。
天皇制度と血の系譜と、太平洋戦争と米国の関係、右翼と左翼の矛盾についてワーワー論じていたら、養老で下りてしまい、意味不明でした。なぜ右翼がこの国を滅ぼした米国に対して反米を唱えず、左翼の方が反米を訴え続けてきたのか? なぜ天皇は血の外から来てはならないのか? 私もよくわかりませんが明治と昭和に色々あったんですね。次はどの山に行こうか。
完。