前回(10/26)に引き続いて鈴鹿山脈。御在所岳より北側にあり、藤原岳のすぐ下の「竜ヶ岳(りゅうがたけ)」(標高1099.6m)に行ったやで。
「今回こそハイキング」と太鼓判を押しつつ舐めて行ったら、風がクソ寒いわ、吹雪いてくるわ、だいぶやられました(´・_・`) 話が違う。
- ◆宇賀渓キャンプ場(7:40)~登山開始(8:00)~遠足尾根分岐(8:22)
- ◆遠足尾根分岐(8:22)~魚止滝(8:32)~金山登山道分岐(8:42)
- ◆金山分岐~五階滝(9:06)~中道コース選択(9:19)
- ◆川沿い~堰堤 × 9基(9:35-10:21)
- ◆稜線への登り(10:21~10:59)
- ◆稜線(10:59)~山頂(11:35)
LINEで「次どこ山いこ?」と打ち合わせしている際、「竜ヶ岳とか知らへんすわー」と言っていた私だが、実は2018年11/12に登っていたことが発覚。うそやん。
当時の写真を見返すも記憶が全くない。自分で撮った写真のことを思い出せないとは、写真学校に行っていたとは信じられない有様です。記憶障害でないならば「簡単すぎて記憶に全く残っていない」=「ハイキング程度の山」という判断になります。間違いない。今回はハイキング
※あとで痛い目にあいます
ピンクが往路:中道ルート。青が復路:遠足尾根ルート。
出発点は「宇賀渓キャンプ場駐車場」
※昭文社の地図に「遠足尾根ルート」が未掲載のため近くの裏道登山道を青で塗ってます。なんで一番メジャーな道が書いてないのか、、
ルート分岐が沢山あるわりに書いてないとか意味不明で、何を参考にしたらいいのか分からない。いなべ市の出している「宇賀渓登山道」MAPが唯一正確な図と言えるだろう。ただ細かすぎて逆にわからない笑
コースタイムとして、
・登り:25+15+35+45+70=190分 ≒3時間10分
・下り:15+15+30+15+40+20=135分 ≒ 2時間15分
撮影・昼飯入れるとトータル6時間は見ておく必要があった。
結果、8時スタートの14:40下山なので、所要6時間40分。まあまあ…?
14時台という異例の早さで下りてきたのは、稜線上が無茶苦茶寒いわ、軽い吹雪に襲われるわ、冷たくて長居できなかったためである。つらい。samui。ハイキングいうたん誰や。
◆宇賀渓キャンプ場(7:40)~登山開始(8:00)~遠足尾根分岐(8:22)
今回の山行は番狂わせが相次ぐ。
某社のレンタカーは「半分以上残っていれば返却可」のため、半分しか入っていない状態での出発を強いられた。現地に着くやすぐさまガソリン補給が必要で。菰野って巨大なイオン以外何があるんすか(困惑)
そしてメンバー4人中、師匠オタケ氏の離脱。寝違えで首に激痛が走るため、登山は見送り、我々が登っている間は車で待機という事態に。うへえこいつぁすいまへん。
これ以上こわいことが起きませんように。誰に祈ってんかわからんけど出発。
なんか駐車場周りの施設が新しくなっている!少なくとも2018年は廃墟村だったのが、こじゃれた観光案内所やグランピング施設になっている。案内所は今日は閉まっています。いみねえ。
こぢゃれてますね。
8時前で駐車場はほぼ満車。2時間まで無料、超えると1日500円。
「中道ルートは初心者向けではない、遭難も起きている」と張り紙に書いているし、駐車場にいた係員さんも同じことを言っていた。そうなのか?
結論を言えば、登り下りのフィジカル面においては「中道ルートに危険個所はなく、初心者でもいける」。ただ、どの分岐が中道ルートなのか、次に進むべき道はどこにあるかを見つけるのが難しい場所が多い。道迷いを考慮すると、初心者だけでは行くべきではございませんな。
廃物件にしか見えないレトロ「大衆食堂 涼風軒」、褪せ褪せの写真だし、絶対終わってしまった店だわと思ったのだが、下山すると店が開いていて、営業していた。焼き団子は健在だったのだ。(ひるめしを食べすぎて食う気になれなかった残念
このアーチの記憶はある! 数少ない「竜ヶ岳」の記憶が!
アーチ、曲線は記憶に残るということが分かった。レトロな「いらっしゃいませ」看板とセットになることで、脳に刺さったようだ。
「御祈祷します」の納屋みたいな小屋、中には仏像、地蔵が。お寺の供養スペースですかね。
さて微妙な気候の時期になってきました。止まってると寒いが、歩くとそれなりに暑い。装備はこれ。
下半身:オールシーズン用のズボン(タイツはやめた)
上半身:長袖シャツ+ジオライン厚手(上着はいらん)
⇒案の定歩くと暑くなってきて、中で汗ばんでいた
立ち入りできない吊り橋。謎である。なお下山時には吊り橋の存在を忘れていた(記憶障害なのではないか) これは下の河原がキャンプ場になっていて、お金を出した人だけ立ち入れるようにしているため。利権
人工的なスギ林が両脇にそびえたつ、理知的な美しさのある歩道。下山時に「こんなとこあったっけ?」と完全に忘れていて草。もうだめだいつか遭難する。
目を引くのが地下トンネルみたいな外観の「名古屋大学理学部 宇賀渓 地殻活動観測点」。定常地震観測点はどれも小さな小屋なので、中のスペースはほとんどなさそう。
火事くん。かわいいね。
かなり曇りが強くてたまに気まぐれで太陽が顔を出す。もっと出てきなさいよ。太陽光が来てくれないと良い写真にならない。気持ちが動かないからね。じゃあ写真というのは気持ちを撮っているのか?いやいや気持ちの動きは写真の初動、眼のきっかけにすぎません。ではその(割愛
2024年4月から「竜ヶ岳・竜の道再生プロジェクト」開始。登山道の整備、ササ原を復元するなどの植生の保護に取り組んでいて、「登山道整備で使う資材歩荷ボランティアを募集しています」と。山頂、尾根あたりに行くとロープを張って笹を踏まないようにしていたり、木製歩道があったりして実感できる。
20分もすれば「遠足尾根コース」分岐がある。下山で使ったが、スギ林をがっつり通り、延々とつづら折りを歩かされるので、登りで使うのはイヤだなあと思いました。
1時間登るとカレンフェルト地帯(石灰岩の岩群)、その先更に行けば視界の開けた尾根に出て素晴らし光景が広がるのだが、まあ修行みたいな登りなのでイヤかな。
◆遠足尾根分岐(8:22)~魚止滝(8:32)~金山登山道分岐(8:42)
平らな道を歩いているので平和です。なんど昭文社の地図を見てもちゃんとルートが載ってないから意味が分からん。感覚で時間管理します。あと晴れた瞬間だけやる気が出て撮ってるから、写真を見返すとこの日は晴れていたように錯覚するであろう。この日はすげえ曇っていたんだと真実をお伝えします。
滝がいくつか出てくるのだが、まず一発目の「白滝丸太橋」の吊り橋が流されている。足場が作られているので問題なし。白滝はやや遠いのでスルー。
川から「魚止滝」に向かう道がやや分かりにくい。看板の矢印がどこを指しているのか分かりにくいのだ。川沿いを行きましょう。すぐ青い「魚止橋」が見えるので。
「魚止滝」を見に行きたい人はどうぞ。うちらはめんどくさいからスルー。天気があんまりよくないのが気になってるんや。はやく山頂いこ。
道はごく普通の登山道で、まあ普通。
たまに岩を掴んでよじ登らせる所がある。本質的には御在所岳と同じく、石灰岩の山のようで、御在所を5倍希釈したカフェオレ。
わあたのしいね。薄味
拡大すると亡者のうめきに見え。「シュガーカット」のパッケージを想起し。
関節を暖める程度の運動です。カフェオレ登山。
8:42、「金山登山道入口」。しかし昭文社の地図にはそんなルートがない。なんやねんな仕事してくれ。
おかげで時間管理ができねえ。こいつを進むと80分ぐらいで尾根に出て「遠足尾根」に合流するようだ。中には道が不明瞭で立ち入り禁止のルートもあるらしい。怖いわ。
たまに晴れて、すごくいい感じになるんすよ。3名揃ってテンション↑↑↑。これ行程全て晴れてたらどうなってたんやろう。それはそれで気持ちが緩んでまた記憶に残らないのだろうか。むずい。
細い道もあるけど普通に生きてる人間ならまっすぐ歩けます。
地面にどんぐりが多数落ちていて、「そういえば、どんぐりころころの童謡って、悲しい終わり方するんですよ」「えっそうなの」「あれ二番までしかなくて、一番は池にはまってドジョウが出て来て、二番は”やっぱりおやまが恋しいと 泣いてはドジョウを困らせた~♪” て」「ほう、」「山に帰れないまま終わるんですよ」「え。」都合のよい逆転を与えない物語。自然主義なのだった。物語にあまりに支配されすぎて民主主義選挙制度すら破壊しつつあるSNS現代人ポピュリズムとは真逆の精神性に感銘を受けた。
地味な道をゴーゴー。ハイキングとまでは言わんけど地味な登山道ですわ。まあ初心者でも全然いけます。どんぐりを数えながら歩きましょうね。しません。
◆金山分岐~五階滝(9:06)~中道コース選択(9:19)
かなり道は地味だが、遠足尾根ルートのスギ林つづら折りを登るよりも明らかに楽しい。岩、植物はそれなりにあり、マクロレンズがあればそれなりに楽しいと思われる。
石垣が気になる。炭のための薪を切り出していたのだろうか。
仮留めみたいな橋があるのはさすがにハイキングじゃないなと思う、けど難しくはないよ。
コントラストつけたらまた顔みたいになった。『BLAME!』(弐瓶勉)のセーフガード的な球体人形感がありますね。きもちわる。
9:06「五階滝」。かなりの目印になるはずなのに昭文社の地図に載っていない。地図のせいで難易度が上がっているのだ(困惑)。
なにが五階だかわからんがこの滝は癒し&撮影ポイントで、太陽が差し込む時を見計らって水だの滝だの葉っぱだのを撮りましょう。水の透明度が半端なくて、飲めそうなぐらい。飲んだらあかんよ。
この一帯は撮影スポット。高低差がほとんどなく、ハイキングである。ほらやっぱりハイキングだ。稜線に出るまではほんと平和です。
たまに思い出したように巨石が置いてあって、「磐船だ!」「神の乗り物!」諸星大二郎を読んでいると登山が数倍楽しくなります。「スピリチュアルは自分救済のために神や神話を用いる、文化人類学は自分を切り離したところでそれらと向き合う」はい。ワタシの願望を手軽に叶えるために神話があるのではございません。ワタシなどいなかったんや!星はワタシ抜きでも回っている!真実に目覚め、登山が快調に進み
また石垣。
村でもあったんかと
巨石が気持ちを昂らせます。この時点では「撮影楽しい」「マクロ持ってきたらよかった」等と幸せだった。※後でえらいめにあいます
また川沿いを歩くよ。
◆川沿い~堰堤 × 9基(9:35-10:21)
川沿いは堰堤を乗っ越していくが、数えただけで9基を越していった。うち最初の2基はコンクリ壁に打ち込まれた鉄のハシゴが凶悪な印象をもたらし、一度でも竜をやった人たちの記憶に残っている。私もそれは覚えている。
堰堤1基目。ボスラッシュを感じます。
増水してたら歩きにくそうなゾーン。大雨の後は避けた方が良いかも。
噂の鉄ハシゴ。1基目のは段が切ってあって登りやすい。
ハシゴに気をとられがちだが、このあたりから切り立った岩の壁が見事でハードコアなので、そっち系の方々はしっかり撮るとよいですよ。
河原というか川の跡が広く、砕けた岩が大量に広がっていて、賽の河原、あの世を思わせる。広い・・・ 夏は太陽が反射しまくってさぞ熱いだろう。
ここは確かに初心者では厳しいかも。どこが次の「道」かが非常に分かりにくい。
目を凝らせば木に巻きつけられたテープが点々と続いていて、向かって右側の川岸からほぼ真っ直ぐに進むだけなのだが、変に我流でアレンジして川を横断、反対側の岸から山の方へ入ろうとしたらもうアウトだ。「なんとなく歩けそう」な筋がそこいらじゅうにある。多くは水や岩が流れてきた跡で、道ではないが、まるで道のような「筋」が見いだせてしまう。
謙虚がいちばん。クリエイティブになってはいけない。
山やりはじめて2~3年の、めきめき自信がついてくる頃ってやりがちなんですよね。地図に頼らず自分で道みつけたる!みたいな。あかんで。詐欺師と同じぐらい山は怖いから。すぐ嘘を言う。いや嘘を言ってるという自覚がないだけにより怖い。
あと水がめちゃくちゃ綺麗です。
透明すぎる水。水ならなんでも透明だと思ったら大間違いで、野外でこんな透明なのを見る機会は滅多にございません。ほんと雪解け水のように清冽。
堰堤2登場。
電波系の詩を感じる。「EBA」「フジパン」「TEAM ONARA」
ううむ、、チームおなら
さて堰堤グループの中で最も厄介なのがこいつです。鉄ハシゴ連。
ちょっとこわいよ。
まあ普通に掴んで登るだけだが、マジ冷たい。鉄がキンキンです。手袋持ってこなかったのは致命的なミスだった。※この後更にめちゃくちゃ後悔します。
下り道でこの鉄ハシゴはかなり怖いかも。
そして更に岩の壁が多彩な表情を見せる。
ほどなくして堰堤3体目。全て、向かって右側から乗っ越していくことになる。2基目の鉄ハシゴだけがこわいが、後はただの山道ですわ。
岩の表情が豊かで、がしがし登り下りするのが楽しい。もっと岩をください。
下らされております。ややマジな道?ではあるが安全に下れます、翌日筋肉痛になる系の下り。
そして堰堤4。堰堤四天王と呼ぼう。
こいつは特徴がない。普通に歩いてたらさばける。
堰堤5体目!まだいたんか!堰堤5英傑と呼ぶか。
どんどん特徴がなくなっていく。しかし数が多いし、山登りというより堰堤越えばっかりしていて標高をぜんぜん稼いでない。大丈夫すか。
奥に堰堤6号がいます。まだおるんか。
足元に紅葉を感じるひととき。あんまり木々が色づいている感じはしないが(あるっちゃあるが、山が全面色づいているのではなく、部分的です)、足元は秋の色~。歌ってしまうわ。浮かれてますねん。
堰堤6号の登りは特徴的で、岩壁にヒモ。天然の首吊り場みたいで怖い。
見た目は奇抜だが凹凸を掴めば普通に登れるので問題はないよ。
紅葉もあるよ。
まだ標高も浅く、南側に面しているためか、鬱陶しい雲を押しのけて太陽が照ってくれる。その合間を突いて突いて撮影するわけです。まだ余裕がある。
山の上から岩が流れ落ちてきた、川のような跡がある。岩の川である。自然の規模はむちゃくちゃです。道にも見えなくもないから誤って行かないように。
どこまで行っても基礎ルールはあって、テープ、テープを必ず見つけましょう。
堰堤7号が出現。七英雄と命名。
七英雄というのが昔は流行っていましてな、さいきんロマサガ2リメイク(リベンジオブセブン)が出ましたな、フル3Dは凄いけど全ての大きさや造形が空間に対して相対的に収まってしまうからボスのお迫力が減るよね。お迫力がほしいね。
堰堤8號機! まだおる!!!
ガチガチの陣容です。それだけ山の上から岩が際限なく降ってくるということか。堰堤ファミリーがいなかったら土砂災害ですわ。
ナンバー後期になるほど高低差は無くなり、適当に右の山側を乗っ越していくだけのお仕事です。
これが最後か。堰堤9体目。九栄神です。いやもう多い。
9號機は紅葉を備えていて、雅でしたね。和の心を解する茶人だったようだ。
◆稜線への登り(10:21~10:59)
あほなこと言うてますが、堰堤ファミリーとの付き合いが終わってからは、頂上まで70分かけて急登です。やっと登山らしい登りをやれてうれしいです。等高線がぎゅっとしてるよ。ああっくそっ。
いうほど急登じゃないな。根気よく前進し続けるゲーです。なんしか地図が使い物にならなくて何分間登ればいいかわからんのだけが厄介。
曇りまくってて風がひんやりするが、動いていると暑くて汗がじわる。快晴だったらかなり暑かったはず。衣服レイヤー調整むずい。汗かかずに登るの不可能。
急登というほどでもないか。樹々が多いが、御在所岳ほどの奇怪な木の根でもなく、奇景には恵まれません。あらゆる面において標準的な山です。癒しのような道も多々あるなあ。上を見上げると緑が途切れて、空が見え、稜線が近くにあるのは分かる。ただなかなかスッとはいかない。
石器と生き物の間ぐらいの感じがよくて好き。
陽が射すと紅葉パワーが得られます。真っ赤とかではないが地味に紅葉している。
イワカガミさんは太陽が照らないとテラテラしてくれなくて。要は太陽の働き次第で山行の充実度がめちゃくちゃ変わる。があんばれ
堰堤のあった谷、大ガレ地帯となっている。岩石剥き出しになると崩落だらけで手に負えない模様。
登山道も、木の根で固定された岩石群という感じ。岩山ですね~。道迷いの余地はないので気楽ではある。
堰堤までは誰一人としてすれ違うことがなかったが、堰堤後の登りに入ったら続々と下山者に出くわすようになった。みんな「遠足尾根」ルートから登って下りてきているようだ。朝5~6時から登山開始した人は下りる時間なのだろう。はや。
貴重な鎖場。かみしめて堪能しましょう。
ちょっとした補助でしかないので旨味はなかった。
あ稜線きたかも。
◆稜線(10:59)~山頂(11:35)
山の斜面を登り切って、稜線に到達。あ???
あ???
( >_<) 風が冷たい。
明らかにシリアスさがおかしくなった。これまで太陽が出たり隠れたりしつつ、全体的に曇りで空気は冷え気味ではあったけれど、「何となく寒い」程度でごまかしがきいていたのだが、しっかりと風が吹きつけてくることで事態が変わった。寒い。全然ごまかしてくれない。
「あかんこれ全然あかん」大ダメージ。
3人とも慌ててレインウェア上などを装着。風の防御をしないと死にます。どうりで下りてくる人がどれもこれもダウンとか厚着してたわけだ。
風がびゅんびゅん通り抜ける道になっており、半端な植物はなくて木の根と幹が主になっている。
人気の山で、ルート外の個所も道のように見えて道迷いを催させるもんだから、ロープが張ってある。人気者はたいへんや。
ロープがなかったら行ってしまうわね。なんとなくのっぺりした山は、ガスってたり夕方暗い時間で不明瞭だと実に危ない。
開けた平和な土地です。えらく広い尾根で、集団客がたむろしても楽しく登れそう。誰ものんびり座って飯とか食べてませんね。寒いですからね。頂上はまだ遠いし。
寒すぎて立ち止まっていられないが。手袋を持ってこなかったのは誤算だった、、先月末の御在所岳が非常に暑かったので、まあ絶対暑いはずだと、汗だくになるに違いないと踏んでいたのだが、天気予報を見るの忘れてました。11月下旬は寒さを心配すべきだったね。
竜ヶ岳のボディ、谷の全容が見えます。波打つ山のドレープが美しい。風に吹かれて手がめちゃくちゃかじかんでる中、風景に見とれるタイム。実際これは綺麗で素晴らしい。
伊勢湾の方に向かって見下ろす位置にいる。平野が広がっていて高低差が美しい。車で菰野ICを下りたあたりは平地がぺたんと広がっていて、鈴鹿山脈の連なりとのコントラストが見事だ。地球の造山運動を理解します。地学が好きな子、登山しましょう!
はい登るよ。
あとどのぐらい頂上まであるのか地図では分からん(※30分かかった)
しかし正面に続いている山道を真っ直ぐ登りきっても、その左隣に山頂にしか見えない凸があるんや。あれっ。まさか登りきってもまだ登らないとだめ? くそっ心を折りにきやがった。
眼前の道が岩と樹々のミックスでかっこいいからまあいいです。かっこいいは正義。ただし風が冷たい。寒い。両手がいかれる。いかれてきた。
何一つ難しい箇所はなく、ただただ登るだけだが、とにかく風が冷たいのと、この先地形がどうなるかがよくわからんのでイヤ。
ああ、、、目の前の山道を登り切っても、それは山頂ではないと。悲しみ。
手が冷たすぎる。風が強い。はよ山頂はよ。
すっごいのどかで幸せそうな風景ですよね。大草原と丘って感じで。青空も出ていて。
クソ寒い。
風がびゅわびゅうわ吹き付けて、守ってくれるものが一切なく、両手がまじやば。ポケットに手を入れて不良歩きですわ。
手袋がないのはミスった。まじミスった。ちくしょう理不尽に辛い。
山頂まで遠いんやけど(怒
理不尽にすら感じる冷たさだが、前回ハイキングにしか感じなかったのは、晴天かつ無風だったためだろう。山は気象でアホほど状況が変わる。手が。手がもう。だめなんや。
そして11:35、山頂。やっとや。11時には着くと想定していたが大きな読みミスだった。
のどかでしょう。のどかに見えるんだよ。うそですからね。
アホほど風が強くて理不尽に寒い。ahoですよ。めちゃくちゃ寒い。
風のクリスタルがぼうそうしているのです。FF5厨なのでな。ふざけているけどまじで寒い。
座ってゆっくり飯食ってるっぽい人もいる、うそかと思った、だが飯を食っている。まじですか。全くそういう状況ではないのだ。
理不尽に風が吹きまくっている。どうしてこんな冷たい風の中で座って飯を食えるというのか。いや食えない(反語)
すごい急いで記念撮影などをします。めっちゃすばやいよ。1分と長く居たくないのだ。手の感覚がないんや。グーパーを繰り返すがちゃんと閉まらない。標高1000mで凍傷に陥ったら栗城史多のことを嗤えないぞ。ああっ。
カメラの形をした木のおもちゃが。小粋な仕掛けである。
どこに何の山があるやら、色々分かるのだが、寒いので全スルー。間近にある高くて大きな山が「藤原岳」であることは分かった。十分です。おりる。もうおります。おろして。
逃げ出すように山頂を後にしようとする私、ひきとめられ、3人の記念撮影を。女子はぬかりがねえな。それが限界であった。2018年に登ったとき確か山頂で昼飯を食べたはずなんだよ。なんなんすかこの夜逃げみたいな登山は。はやく飯を食わせてくれ。3人とも腹が減っているが、3人とも「こんなところでメシ食えるか」と気持ちをひとつにし、手練の闇バイトチームのように素早く、「遠足尾根」コースへ向かって下山を開始した。
つづく。(寒い