2015.8.23 【登山】八ヶ岳(3)2015.8.23_赤岳→横岳→硫黄岳
朝が来るのであった。
朝4時に起床して5時出発を計画する。急ぐのは、下山後にちゃんと湯につかることを目指すためである。バスまでに風呂!バスまでに風呂!
毎回のことだが「急ぐ用事もないから山とじっくり語り合おう」とか「きつくない山だったので下山はぬるぬるしよう」という思いとは裏腹に、予定に追われてスピード確保に躍起になる。バスまでに風呂! 下山者に風呂を!
下山のルートをおさらいしよう。
諸君よいか。稜線を北にひたすら歩く。
歩くだけで「横岳」と「硫黄岳」を制覇したことになる。
稜線は鎖やハシゴが豊富だ そそる。
しかも「爆裂火口」なる強烈なものが控えている。
( ゚q ゚ ) 雨じゃね、
5:15 地蔵の頭
雨ではないがややそれに近いガス。やあね
ガスい。
「赤岳」とはいうものの別に赤いわけではない。
霧中に聳える岩柱の数々。ルート見えにくいですよ。
間違えたらたいへんまずい。間違った場合の事例が「岳」の遭難者。
緊張感と不便さの高まりがよい体験を生む。
5:20 「二十三夜峰」のハシゴ ?
垂直系が趨勢を誇るようになる。登りが苦手な子には実際辛い。
おボルダーな子には相当たのしい。
マクロ世界は伝統工芸品のごとく繊細美。
おつゆ
ガス ガス わかりにくくなる (=_=)y
これは全然大丈夫レベル。
大丈夫じゃないレベルは目の前が見えない、AFがきかない。
さてこれは下っているでしょうか登っているでしょうか
ブー。登り。
歩く面積は広いので安心。穂高と違ってゆるめ。
ガス濃いなあ。返事のあいまいな子を延々あいまいに口説いてるのと似ている。
マクロ世界は綺麗さが増します。
色温度がやや高いとおk
もがく人類。5:43
この登りを越えたところで道が二手に分かれる。細い道が下のほうへ伸びていて紛らわしい。更に大きなピークを越える道が正しいと思うがどうか。
あ判断基準がない。
→偵察に出る。
考えてわからんときは実地調査。
はい あったー!
無地www わかんねえだろwww
手がかりがあるけれどない。方位磁石は真北を指しており進行方向は正しい。
これでよいと判断。ドキドキ。責任重大ぞ。
口を開いたモンスター。サガ3のラグナを想った。
蝶の器官のようで気に入った。
すると道は巨大ピークをぐるりと大回りで巻き始めた。
6:02 極めて荒い岩を下らされる。
「こんな巻き道はないはずだ」 焦る。
迂回は地図のどこにも書いていない。
罠ぇ?/(^o^)\? しかし鎖などは相当しっかりしていて罠ではない。
えらく回らされて登り返し、また稜線上にDELL。
6:08 団体さんとすれ違う。
リーダーの親爺さんの顔は、昨日、山荘の五右衛門風呂で見た顔では?
であらば私はいつの間にか山荘に向かって逆走していた???
/(^o^)\
「あのどちらへ」「赤岳です」「山頂へ?」「そうですが」
セーフ ( ゚q ゚ )\ 万事が心臓に悪い。
巨人が地球を両手で挟み込んで、サンドイッチをつぶすようにあれした地形。
ここで「三叉峰」?
いや既に通過したか、 ??
現在地と地図をマッチさせる何かがほしい。
さきの写真の岩、至近距離から。めちゃくちゃ大きい。
岩龍。これは別に登らなくてよい。
6:20 「三叉峰」
地蔵の頭からまっすぐ稜線歩きすれば45分で着くはずの。65分かかった。
何か歪んでるんじゃないのか。
三叉峰を越えると赤い。「ああだから赤岳か」 そうか?
6:35 奥ノ院(横岳山頂標)
「横岳」は単独の山ではなくピークが連続していて地図にも「南北に連なる岩峰群の総称」とコメントが付されている。そういうわけで地図上にも横岳としてのピークや標高は書いていない。
奥ノ院はすごく山頂的な扱いを受けていて標高2,829mの山頂標がまぶしいが、この数値は数あるピークのうちの最高点のもので、奥ノ院自体の数値ではない。そして晴れてきた。日本の天気はどうなっとるんや。
この先の硫黄岳へ続く道。既視感あるなあ。
あ、天空のなんとかめいた雲海の竹田城に似てる。
すぐにクサリ、ハシゴで下ろされます。まあ安全なものです。
ハシゴが手前と奥の2つ出てくるが、手前のを素直に降りましょう。
奥は冬季専用だったのだ。
ハシゴ、クサリ、ハシゴ、ハシゴ
活きのよい部活の飲み会のようで好ましいがパンチには欠く。
そんな中で地図に異彩を放つ記載「カニのヨコバイ」
なんやと??
ああ/(^o^)\ あかん あかんよこんなん
こんなんとちがうんどす。もっと苛烈な蟹させてえや。
なぜか急に晴れて日光もよろしくなりブロッケン祭。
古代の世はこれで神降臨とか叫んで盛り上がったであろうと察する。
ピーク間の起伏、岩岩しさが落ち着いてきた。
「台座の頭」2,795m かな
6:55 台座の頭
ニホンジカがやりすぎたせいで網だらけ。
全部シカ対策。電気柵である。
必死に守っているのはいわゆる高山植物で、
こまくさ。
この群落がある。シカに食わすような代物ではない。
シカ食害のひどさの記事は色々出ます。こちらもどうぞ。
<★Link> 信濃毎日新聞
下りきると「硫黄岳山荘」、奥のでかい丘が「硫黄岳」。
小一時間がんばろう。
硫黄岳山荘。
赤岳鉱泉から硫黄岳経由で登ってくる場合はここで泊る。
地図の「駒草神社」。コマクサを祀っている。
硫黄岳山荘主催で「駒草祭」を行い、神事もあるのです。
動画見つけたので参考までに
JRの駅名表示盤に似てる。
っ小屋内がチベット
カフェか( ゚q ゚ ) おれの知ってる山小屋じゃない( ゚q ゚ )
八ヶ岳どうなってんの(おしゃれ
異国雑貨屋の趣(おしゃれ
山小屋レベルを超えた掲示板(おしゃれ
この注意事項はいけてる。守れば大体なんとかなる。
これ何教のあれかな
「トイレめちゃ綺麗でした」とメンバーがひきつった顔で述べていました。色々と山小屋を超えた存在です。いつか泊まりたい。
硫黄岳。丘じゃん。噴火で吹き飛んだか。
130万年前が八ヶ岳の噴火時期、最後が硫黄岳で20~25万年前。
「7つのケルンに導かれて進む」とあるが7つ以上ある。自然増殖中
15~20分しずかに登ると山頂。丘じゃん。
見よ、これが爆裂火口だ
あかん。
ガス(つд`)おまえなぜガスおまえちょっとおまえ
全く見えなかったが北側の山体は大きく吹き飛ばされていて、直径1㎞、深さ550mにも及ぶ大火口が広がっているはずです。この先が断崖絶壁。懇切丁寧なロープは常人なら越えていかないはず。2003年に滑落事故死が起きています。
私は火山フェチであるためこのように全く見られないのは胸がせつない。
ケルンだらけなのだよ。小さいのが発育してたり。
この異様に狭い小屋は恐らく地図上「ロボット雨量計跡」。
避難小屋にさえならないスケールに萌えた。
柱が立っているね。「赤岩の頭」。中央の崩れた砂地を越えたところで、赤岳鉱泉への下り道と分岐する。ピークに向かうと「峰の松目」だが展望ないらしい。いみあんのか。
あとは全部下り。もう全部ですわ。
ついに退屈な時間が来る。そうこの先には希望はない。快楽もない。作業だ。
つづく