2015.7/25(土) 西穂高岳→奥穂高岳縦走(4)ロバの耳→馬の背→奥穂山頂→穂高岳山荘
ジャンダルムの黒天使。彼女に嫌われるとたぶん死ぬので
両手を合わせて愛を誓います。またきますーまたきますー。
<行程抜粋>
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・5:25~6:00 垂直のクサリ&天狗のコル(避難小屋跡)
・6:05~7:40 コブノ頭
・7:55~8:00 ジャンダルム登頂
・8:20~9:05 ロバの耳
・9:05~9:20 馬の背
・9:20~9:45 馬の背通過~奥穂高岳山頂
・9:55~10:45 穂高岳山荘(~昼食)
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この手の営為(登山とかクライミングとか)って対価も支払われていないのに人生とか命とかを懸けて(賭けて)取り組みますよね。それは何故? 何を得ているのですか?? そこが理解に苦しみます。当事者が一番わかりません。わからへんねん。はい。
道というかでっぱり。
テーマは報酬系の大脳生理学か、賭博心理学か、それとも恋愛論か、遺伝子に理由を求めるか、幼少期のトラウマか、はたまた地球意志の介在か。めんどくせえな。めんどくさいのが学問。めんどくさいのきらい。
逆サイド・ジャンダルム。穂高側から来るとこのフェースにパッと飛びつける。
「×」打ってあるように非推奨。コアな熟練プレイヤーはサラサラとお茶漬けをすするように直登。いいなーすすりたい。
これまでのルートより切れ味が増してきた。左右の切れ落ち方、容赦なし。
最初は遊びで打ってた錦織が番組途中から無茶なサーブを石橋にきめてくる図。あれですよ。
あの横に広くてややファットなジャンダルムが、奥穂側からはスカーフ巻いた兵隊の頭部のよう。
垂直のクサリ。クサリも盆踊りも慣れれば同じ。ソーレソレソレ。
将来の有事の際にこのブログ見られて「おまえら無駄に体力あるから御国のために戦地いけよ」と言われる気がしなくもない。仮病の準備しよう。ゲホッうばッ
登った当人が言うのもおかしいんだが、これ何?
どこが??何、( ゚q ゚ )
てっぺんは奥穂高岳山頂ぽいね。
おにいちゃんよぉ~~分かってねえようだから言っておいてやるがよぉ~~~
ここじゃあ「登った分だけ降ろされる」ってのがルールなんだぜェェエエ
せやな。
悪の要塞に潜入。ズガー。
凄すぎて凄さが伝えられないというジャンキーみたいな言い訳をします。
こういうのは上り下りしやすい。でこぼこ豊富でしょ。
ジャンダルムー奥穂間の難易度(危険度)はそれまでより明らかに高い。
標語は「ワンミス・即死!」 はい、ご一緒に。
ワンミス\(^o^)/即死!
ワンミス\(^o^)/即死!
巨大戦艦が人間を押し潰すの図。
地球って何だろうかね。
9:20 「馬の背」
うっわこれ 恐竜の背骨みたいな
竜ですかね うっはあー\( ゚q ゚ )/惚れる
まあこれ、あれですよ、古代文明の頃の地球上ってこういう意味不明な、力技で捻じ曲げたような地形がもっと無数にあったと思うんです、ゼネコンとか重機メーカーありませんし、エジプトの王がピラミッド作らせると言うてもひどく限定的ですし、そしたら神とか、超常の存在を思い描くのは、ごく自然なことかと思います、これは
え(´ー`) ? これ登るの?
「ルートないやん」「まちがってんのちゃうん」
「いやこれ合ってるわ」「は?」
「ウマノセて書いとる」「は???」
∴切れ落ちた背びれの部分を召し上がっていただきます
扉の立てつけを確認してる日曜大工のお父さんのような安定感でアプローチ。
途中で「〇」「→」マークが無くて非常に焦る。
「こないなもん、間違ってても後戻りでけへんぞ!」「マークがない、マークがない」「うわあああ\(^o^)/」「マーク\(^o^)/どこやマーク」「風が吹くあああああこぇえええ」「足場ちいせええええ」「おちたらしぬうああああ」「ちいせええええ\(^o^)/」「うわあああ\(^o^)/」祭りですよ。
9:33 喚いている間に越えたらしい。喜怒哀楽、色即是空、冠婚葬祭のすべてを超越したひと時だった。パーン
9:43 すべての難所を終えて、眼前には奥穂高岳・山頂が待っている。
感動のエンディングまでもうすぐ。視覚が狂ったのか白いドレスをふくよかにはためかせる女性に見えてきた。酸素くれ
なんか浮かれてんな、
祝祭感が溢れています。
9:50 奥穂高岳・山頂到着
5時半発からほぼ4時間半。
これでもう即死ルート終わり! やったね\(^o^)/
※まだ終わってません
左側の大きなのは穂高4姉妹の一角・前穂高岳(標高3090m)
今回はパス。いつか会話しましょう。
延々と北の先に延びるのは槍ヶ岳。日本じゃない風格がありますな。
山荘まで片道30分。ずこずこ下ります。急に人が増えて調子が狂う。
おしゃれな人が多いやね。いけてない奴がいけてる奴に山道を譲らなければならなくなる日も近い。
振り返ればジャンダルムの丸い頭が見える。あの時おれたちは濃密な時間をあれしたんだよ。別に生まれ変わったりせんのだが、しかし何かが違う。修験道なるものが人格の初期化・転生装置として山を用いた営為だったとするなら実に納得が行く。良く分からないが濃密であり何かが変わるのだ、そしてそれ以前には戻れない。
見上げると荒々しい岩のごろつきは流石です。いかにメジャーな奥穂とは言え、本質的には生まれ育ちはジャンダルムなどと同じ山塊か。
事故ですかね。明日は我が身。
登山はロシアンルーレット。確率を大きく変動させられるので、弾を半永久的に先送りにすることも可能だが、しかし・・・。
穂高山荘まぎわ、地図「クサリ・ハシゴ」個所。
総務課主催の防火訓練だと思えばするするといく。これまでのクサリとは意味が違う。
10:45 穂高岳山荘に到着。ぱちぱちぱち。
五体満足で来れました。と同時にあの超濃密な、ありえないような熱狂の対話のひとときが全て終わってしまったことが切なくなる。おお。まるで恋い焦がれた人との時間を惜しむかのようである。酸素吸おうぜ。シュー
いよいよ下山。ここからが地獄。つづく。