nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【登山】R5.9/16-18_南アルプス・甲斐駒ヶ岳&仙丈ケ岳②_甲斐駒ヶ岳アタック(仙水峠~直登ルートで登頂)

レポ②、9/17(日)朝。

甲斐駒ヶ岳を攻めます。まあ楽勝でしょう。(※後で死相がでます

 

レポ①バスに乗って北沢峠に来るまで。

hyperneko-daily.hatenablog.jp

 

地図を確認しましょう。何度もみよう昭文社「山と高原地図」。

なおこちらは2010年版なので情報の正誤に係る保証はありません。だいたいはあってる。


今日は青い線をやります。往路は「長衛小屋」から下回りのルート、「仙水小屋」→「仙水峠」を回って「駒津峰」まで登り、そこから真っすぐ○印の登頂を頑張ります。

復路は頂上から迂回して「摩利支天」まで足を延ばし、「駒津峰」まで来たら上側のルート・双児山を回って「長衛小屋」に帰還。

往路4時間超、復路3時間、往復7時間の行程です。長いな。まじか。まあいいや。なんとかなる。

 

 

■9/17(日)7:15 登山開始 ~ 7:47「仙水小屋」

あれだけの登山客がバスに乗って、テント大量に張ってるというのに、人がいません。なんでや。裏側は人気がないのか? 時間帯の差とかあるんだろうけども。

 

しばらくは川沿いのだらだら道。

これは無関係の橋。渡らなくていいです。

おっ鎖場!!!序盤からこんなんあるんや嬉しいな。前回の聖岳がひどすぎた(むちゃくちゃな距離の車道&遊歩道&森の中を歩かされた刑)から、アスレチックは歓迎です。

 

7:47「仙水小屋」着。

ロープはってる。設備を使えるのは小屋宿泊者のみ。緊急時のトイレ利用は可。

ここも水がジャーて流れっぱなしになってた。すごいぞ。

 

レイヤー調整します。9月中旬てまあまあ涼しいけど基本的には動くと暑い。風よけでレインウェア上を羽織っていたが、シャツ1枚に。早々これ以上脱ぐものがない状態に。

 

■7:57 岩塊斜面 ~ 8:25「仙水峠」(摩利支天の眺望)

7:57、森林帯が急に終わり、黒く巨大な岩の壁が現れる。

砦か??? 戦国的にいかついのが出てきた。整然と並んでいる。秀吉が一夜で作らせた砦なのではないか。

この岩塊は全てホルンフェルスであるという。

walstone.sub.jp

 

地学やってた人にはアルプス山系は美味しいですからね。ジオです。私は生物でしたが。今からやろうかな。一生やらんやつの発言。

 

登山道としては森林を抜けているが、森林限界はもっと先である。登山道は岩塊帯と森林の狭間をゆく形になっていて、両方の地形を観察できる。無機物と有機物のせめぎ合いだ。湿潤なのか、苔も豊富である。

しばらく進むとルートが岩塊の上にとられる。完全な岩場ではなく岩の隙間、ちゃんと踏み固められた地面の部分を歩くようになっていて、危険個所はないが、赤テープやマル印が少なく、進行方向が分かりづらい。利用者が少ないのか道迷いが少ないのか、印の存在感が薄い。

 

何度か立ち止まって協議する。どっちや。よ~~く見ると木に赤テープが巻いてあったりする。視力がないときつい。

分かりやすいように印を追加してくれているが、白地の木の幹に白い布という最悪の組み合わせなので、見えません。

 

8:20頃、太陽も照ってきてかなり暑い。熱射が岩で照り返す。あち。

ガレ場ではなく平らなところがちゃんとあるので、危なくはない。道を間違えて直登しないように注意。あとこれ真夏だと帽子なかったら熱中症になると思う。

 

8:25「仙水峠」。

頂上方向の「駒津峰」への登りと、逆方向の「栗沢山」への登りの分岐。

登山開始から70分で着っており、コースタイム通り。

2枚目は来た道を振り返ったところ。岩塊斜面エリアに来ても、それまでの登山道とほぼ同じ方向で進むことになり、高低差はあまりない(=斜面を直登するようなことをしてはいけない)。

 

ここからの眺めがめちゃくちゃ壮大で吃驚させられた。巨大な岩の塊が空に迫り出している。

「摩利支天」である。

驚嘆と感動で2枚撮ってた。なぜこんな変わり映えのしない2枚をわざわざ撮ったのか分からないが、分からないことをしたというのは、心の動揺が大きかったことの証左である。そうした、理屈やシステムから外れた部分は注視していきたい。

しかし写真にするとただの山の景色になってしまい、これただの風景やん、今書いていてハラ立つのだが、ちがうねんこれ質量と物性の塊が人外の規模で空間を占めていて、最高級の力を感じたんです、感じたと言っている(ごりおし)。

 

在るということ、それが硬くて重いということ、それがすなわち「力」であると。まさに人外の筋骨格を漲らせて姿勢低く構える屈強な鬼、オーガであった、なにいっとんねんこいつと奇異に思った人はぜひ見に行ってみてください何ならこれは登れますからね(後に登った)(意外と平易)。こういうのを早口で一気に発語するのがオタクと呼ばれています。ブヒュウ。フヒヒ。

 

 

■駒津峰への登り ~ 9:55「駒津峰」

平和だったのはここまでで、以降はしっかりと登り道が続く。1時間半登ります。

今回は「甲斐駒はメジャーな山だから」等となめくさっており、ルート下調べなども全くしていない上に、テンションが変に上がっており、登りが全くめんどくさくない。空回りが怖い。むしろド晴天、岩石、摩利支天と、いにしえの造山運動を過分に孕んだアルプスのパワーに突き動かされており、等高線が詰まっているのも「しらんしらん」「登ったら着くねん」と強気である。おかしい。

前回の聖岳のトラウマ(森林帯がめちゃくちゃ長く、全体像が見えなくて鬱になる)を誘う場面もあるが、基本的には樹の生えた岩場を登るため、雰囲気が全く異なる。森ではない。「山」だ。しかも、アルプスの。

 

道は若干のつづら折りになっていて、度々切り返しの地点から眼下に広がる広大な森や、向こうに続く山々を見渡すことができる。

 

そこには地球が続いている。

人間の普段のモノラルな視点とは全く異なる、山そのものの視座をもたらす。どこまでも続く山々の景色は、風景であることを超えて、地球の形の一端が自身の身体感覚に合わさることになる。天とも地とも呼び難い狭間の感覚で歩くのは、愉しい。空と自分が直結している。これぞアルプス。この地球規模の感覚こそアルプスならではのものだ。脳内が笑っている。

既に高度は雲を追い越している。濃いガスが流れてきて、腕のように向かいの山を掴む。こちらにも迫ってくるだろう。ガスに巻かれるのが先か、登頂が先か。

 

9:10。途中。視界が良い。脳内麻薬ガチ。いやそういう小さい話ではない。世界の話をしている。グローバルの話ではない。私の話でもない。いやそういう小さな話では略

 

「駒津峰」までの登りは1時間半を要し、10時頃の到着見込みである。あと1時間弱はこの繰り返し。徐々に他の登山者も上がってきたのと、先行して登っている人に追い付きつつある。

 

頭が定まらない。何というのか、効き目が粗くて強い市販薬を飲み過ぎたように地に足が着いていない。一体何が起きているのか分からなかったが、テンションが変に高い。いや、上滑りしている。先月の聖岳のような慎重さがなく、後先を考えずに足が勝手に出続けていて、不自然な元気さが自分でも気になっていた。

 

対照的にオタケ氏は辛そうで、歩が進んでいない。かなり荷物をテントに置いてきたのに足の運びが止まる。辛そうだ。「全然寝てないのと、標高をバスで一気に2000mまで上げてるから、高山病になってると思う」 そういうことか。まあ自分は今のところ症状が有利な方に働いているから、今日一日この感じで乗り切れたらいいなと思っていた。後に借金のようにツケを払わされる羽目になった。

 

9:20、「あれが明日登る仙丈ケ岳な」えっ。遠い。

 

(  ╹◡╹) 遠い。

 

遠いですよ?

でかいし。ボリューム感とかスケール感がおかしい。あんなもんどうやって登るんすか。 ※道を歩いていたら着きます。

 

9:42、「あれが今から登る甲斐駒ヶ岳の山頂な」えっ遠い。

 

(  ╹◡╹) 遠いですよ??? 

でかいし。

 

右下の丸い部分が、ちょっと前に見上げていた「摩利支天」。高所から甲斐駒本体の頂上と共に見ると、全く別物に見える。下から見上げた時には筋肉の塊として独立した存在だったのが、相対的に真横から捉えると瘤の一つになってしまう。取り付くところもなさそうな独立した岩場に思えていたのに、これなら何てことはなく、ひと続きのルートとして歩けそうだ。体力があれば。

 

あかん。頭の中がフワフワしていて判断力がない。

今目の前にある道の凹凸や斜度をこなすことに過度に集中していて、それ以外の発想が乏しい。スタミナの計算が飛んでいることには薄っすら不安も覚えていたが、妙にハイで、立ち止まって考えることが出来ずにいる。まるで山々の隅々に滑り込んでくる雲海のようにそれは自動的である。高山病なのかこれ。日頃サプリの飲み過ぎでは説も、いや略

 

9:55「駒津峰」。

お疲れ様でした。拠点についたで。

私はすこぶるハイで、オタケ氏は酸欠ガス欠気味。下山時にはその関係が逆転してしまうことをこの時の私は知らない。

 

ここで休憩をとる登山者が10人以上おり、賑わいを見せている。平和だ。晴天すぎてみんな幸せになっている。無論私も観察者ではなく幸せの一部と化している。平和とはこういうことを言う。全国の会社もこうあってほしい。成長?発展?しらへんよ。

しかしここは登頂ではないので、あたかも登頂したかのごとき幸せもふりほどいて、残り1時間半の登りをやらなければならない。やろう。

 

 

■10:10「駒津峰」出発 ~ 10:40 直登との分岐点

目の前には頂上までの姿が剥き出しになった甲斐駒ヶ岳がいる。岩の塊である。巨人と喩えるのも馬鹿らしくなるほど大きく膨らんだ岩が目の前に居る。単個の山ではあるが、個を遥かに超えたものである。これ登らなあかん筆者の心境を10文字で答えよ。うげえ。

「全容を現わしたらもう登山は終わりが見えたも同然」、前回の聖岳ではそう大きくほざいたものの、改めて鎮座されるとポテンシャルを計りかね、畏怖する。なんせこっちは市販薬を飲み過ぎたキッズのようにフワフワしていて、自分自身の限界が計れない。

 

ちなみに左手前の緑の盛り上がり(森みたいなとこ)は「六万石」というミニピークで、余分な上り下りがプラスオンされていて後で泣きます。泣いたよ。

 

直登ルートと迂回~摩利支天ルートの分岐点があるはずだが、まだ出てこない。おかしいぞ遠いな。徐々に全身が疲れてきていることにまだ気づいていない。

「駒津峰」以降の稜線は岩場で、歪な組み合わせの背をよじ登ったり下りたりする。非常にアクロバティックな道だ。とはいえ岩は完全に地面と一体化していて安定感がしっかりしている。

向かって左手には「鋸岳」が見えている。脆そうな沢筋と表面を見せている。ルートが全て破線という恐ろしい山で難易度が分からない。

 

こちらも他人事ではない。脆くはないが二本足で歩くだけでは済まず、全身を動かして三点支持で体重移動しないといけない場面が増えてきた。危険個所はゼロで、体さえ動かせば必ず通れる。鎖も安全に下るための補助具で、無くても問題ない。ただ登山者が多く、グループ登山も多い上に、追い越しやすれ違いが多発していて、交通整理の安全対策が必要なのだと実感した。

「六万石」下りの鎖場。鎖が無くてもホールドがしっかりしているが、登山者が多いため鎖が2本垂れている。この時間帯がピークで、上から下から10名弱の登山者が溜まっていた。

ここで交通整理を促す、聞き覚えのある、ありすぎる声がし、あれっおかしいなと思ったら、別パーティーで来ていた写真仲間(みっこはん)と出くわす。

「いやなんでおるん」「いや来てもうてんや」「いや来るなら来てるって言ってや」「いやいやLINEの履歴ぜんぶ消えて人の予定とか分からんねんて」「いやいや私3連休で行くっていうてたやん」「いやいや」「いやいや」

見事なイヤイヤ期(成人)である。渋滞のため会話もままならないまま「あとでテン場で落ち合いましょう」と言い残して互いに立ち去った。遭難した宇宙船同士の壊れかけた通信のような清いものを感じた。ウは宇宙船のウ。

 

登り道なのにかなり急に下らされる。後で下山時に全部登らされるのだ。借金である。山とは経済なのか。細い登山道に割としっかりした人糞が落ちていて、こんな往来の激しい場所で産み落とした輩は凄いなと思った。経済を脱している。糞も脱している。凄いな。迷惑だ。

下がったと思ったらまた登らされる。地図では見えない起伏が豊富にある。岩の隙間に足が嵌まって転倒しそうになった。地味に危ない。それ以外は安全。切れ落ちた崖もごく少ない。

10:40、直登 or 迂回ルートの分岐点に到着。

だが直登ルートの難易度のヒントが何もない。地図上では破線ルート:本来は迂回すべきとなっているが、注意の看板等がない。視界もきかずルートが見えないため、判断のしようがない。

 

「直登どうする」「巻いた方が良いのでは」「巻くとその分歩かされるから直登でええんちゃうか」「じゃぁ先行者の様子見て、いけそうなら直登、あかんぽかったら迂回で」 ミーティング終了。こういうとき保守派と攻め派がいると「守りつつ攻める」方針が執れるのでありがたい。私はだいたい逃げ保守でオタケ氏が攻め派。いくぞ。

 

 

■10:40 直登ルートで頂上へ

結論から言うと直登ルートで正解でした。全く危険ではない。ただし巨大な岩の塊と鎖、金具の足場が続くので、ポールをついてゆるゆる歩くのを前提としている「一般的な登山者」にとっては避けるべき道となるかもしれない。あと安全だけどめっちゃ疲れる。

三点支持での全身運動が続く。カメラを首から下げていると岩にごちごち当たる。なのである程度堅牢なカメラを買っていきましょう。EOS 5D Mark Ⅳはいいぞ。

 

めっちゃ楽しかった。生きてて良かったと思った。

ごはんとか麺類を全力でかき込んで咀嚼している時の幸福感に似ている。うまいうまい。もちろんそんな筋肉、普段一切使ってないので、後で疲労が一気に来てしにそうになります。炭水化物を食べた後にぶっ倒れるのと似ている。登ることと食うことは似ている。

 

そんな悠長なことを言うていられるのも、ホールドがすごくしっかりしていて、危険個所がゼロのためです。破線ルートの中でも最高に歩きやすい類。岩登りだけでなく道歩きとのミックスになっている。

最後の1枚、ここでどう行けば良いか分からなかった。岩に赤ペンキで書かれた指示が掠れて読めない。

「直登ルートなんだから真っすぐ上に向かう道があるはずでは??」と、他の登山者と立ち止まって「?」となっていたが、迫り出した岩の右側を抜けて、その奥の迂回路へ入っていくので正解だったようだ。直登ルートと言いながら途中からは巻いている。

 

以降は地形が変わり、砂地、砂岩のザラザラした斜面歩きになる。危険箇所ではないけれど、神経を使う。下りは特に滑りそう。

 

鳥さん。

 

道こっちで合ってたみたい。「直登」と言いながら頂上の下を巻いてるから、不安になったよ。本当に直登したらどうなったか知りたい。

 

エヴァ2号機と命名。ネルフが封印しておる。

 

砂地やらしいな。ズルッてする。そういえば下山者と出会わなかった。みんな登りを直登ルートにし、下りはもう一つの巻き道の方で、「摩利支天」立ち寄りコースにしているのかもしれない。

 

地形の奇妙さにターボがかかり、巨大な岩々の隆起と褶曲が生クリームやパン生地のように繰り広げられる。燕岳で見た「イルカ岩」の原型、大群版といった趣で、イルカの形態の群れが佇んでいる。生命は海から生まれ、イメージは山から生まれる。

 

完全にあの世。黄泉比良坂を歩く者たち。

あれがエスケープ巻き道からの登頂者。いや死の世界だろうこれは。ああっ(たまらん) 異世界に来たんや。甲斐駒たまらん。特典が多すぎる。

 

頂上はこの真上にあるの間違いないが(そら、そうや)、まだまだ巻いていく感じ。たぶん直登でも体力さえあれば強引に攻略できるが、後続者が間違えて引き込まれるとよくないので治安の良い歩き方をしましょう。

 

重労働を強いられてる人達に見える。なんで労働でもなく対価も発生していないのに人間は苦行を頑張れるのか。そら、苦労・苦行が積み上がると脳内麻薬の受容体が増加し、少しの刺激で快楽・喜びを感じられるようになるからなのだ。これは・・・脳だ。わたしたちは脳の代謝をやっている。いや山はそんな狭い世界ではない、これは・・・脳なのか?

 

頂上直下で異様に大きな岩が出現する。魚だ。魚の形をしている。甲斐駒は海の記憶を転写されているのか?またいっそう異世界に意識が引き込まれるのであった。甲斐駒の地形は想像を超えてくる。凄い。魚。

 

11:35、登頂。お疲れ様でした。

ほぼ1時間半、コースタイム通り。途中休憩もあまりなく歩き続けてきた。まだ元気があるような、あやしいような・・・。

 

 

■11:35~12:25 頂上で休憩、昼飯

頂上が広いのが特徴で、岩が多いが隙間も多く、かなり分散して休憩できる。野良の個室と言えよう。ウェイウェイが苦手なので陰に引き篭もります。静かに飯食うんや。

 

話題の日清カップヌードル「特上」を試す。このために初日の晩からコンビニで買って持ってきたのだ。カップ麺は登山で汗をかいてから食うとマジ脳汁が出るぐらい美味いのだ。これは期待。

rocketnews24.com

「チリトマト味は普通版から劇的に味が変わった」というので期待。なおオリジナル版を食べたことがないため比較ができない。

 

ズルー

 ゾッゾッ  ゾッ

 

ゲホッ(辛

 

( ´ ¬`) ・・・ うん、、、

 

なんか登山と合わへんな、、、

心が一切動かない・・・ 辛みと酸味って登山にそない要らへんのやね、

 

汗をかいたのだからシーフードの塩気で一択だったのかもしれない。

教訓:登山に変化球はいらない

 

 

結局一番うまかったのは、白湯。

 

コッヘルで温めた水、すなわち湯がいちばんうまい。

 

「アアーーーッ」「ア”ーーー^-ッ」湯をすするたびに全身から変な声が出ます。たまらん。湯がいちばんうまい。脳が汁まみれになります。カーッ”。

 

体力回復に努める。傍で虫がヴィーーンて高速羽ばたきで飛ぶような不快な音がする。ヴィイイイイインヴィイイイイイン。うっせえな。ドローンである。上空から山頂の様子を録画している。YouTuberが流す動画は静音もしくはムードあるBGMで浄化されているが、実際の撮影はめちゃくちゃ鬱陶しい。羽虫である。「ドローン叩き落すドローンを作ろうぜ」「自動追尾投石機をやな」性格が悪い。

 

なおこの方向に進むと「鋸岳」に行けますが、道がおかしい。

 

 

甲斐駒頂上から鋸岳へ縦走をキメた人の記録を読みましたが、長いわ、アップダウン激しいわ、岩ガレガレだわ、足場悪いわ少ないわ、もう鬼畜すぎて泣いちゃった。甲斐駒登頂でぜえぜえ言うてる人間には一生無理。

www.yamareco.com

 

山頂に小さな石柱と祠が背を向けて立っていて、脊柱には「大己貴命」、賽銭箱には「駒ヶ岳神社」と書いてある。パワースポットの予感。小銭を投入して拝みます。我にちきゅうパワーをあたえよ。副腎疲労をなおしてくれ。ちきゅう。パワー。オオ。

 

そういえば「日本三大急登」で名高い「黒戸尾根」ルート、まさにこの甲斐駒でしたね。麓の「甲斐駒ヶ岳神社」から登ってくるのだが、このわらじを下げた祠が本殿に当たるらしい。標高差2,400m、登りコースタイム9時間というバケモノなのでやりたいとは思わないが、駒ケ岳信仰の気持ちが強まればいつかは・・・。

www.omiyasan.com

kai-komagatake.com

 

( ´ ¬`) 下山は「摩利支天」経由で、「駒津峰」から「双児山」を通って帰ります。

しんどいぞ。くるぞ。つづく。

 

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