【廃村】2010.12/29_滋賀県廃村ツアー(2)男鬼集落
前回の「落合集落」、落合神社から更に細いぐねり道が山の奥へと伸びている。幸いにも舗装道路で、車一台分は通れる。
大粒の雪がぼたぼたと降り続ける中、いざ、比婆神社の核心部「男鬼(おおり)集落」へ。
滋賀県の山村部はかつて、木々を切って炭を焼き、町へ売りに行くという産業が営まれていました。
それもエネルギー転換が図られて時代が移り変わっていく中で廃れ、集落が町から切り離され、遂には廃村と化したそうです。
しかし道、普段使われていないだろうのに、それにしては轍がある。
あまりに山際の緑と雪が見事なので、急遽、車を止めてもらう。
ただ苔むした山際に雪が積もり始めただけだというのに、なぜか美しかったです。
あれ・・・なんか惚れた( p_・)~゜
低速ながら、わりと車で走りました。
(※時期によっては積雪で道が埋まり、車では侵入できない場合もあります。)
そして「男鬼」(おおり)集落に入りました。
これだけ見たら廃村(冬期閉村)とは思わないだろう。
しっかりした家並みが残っている。
畑、空き地を見ているとさすがに「ここは人が住まう場所ではないらしい…」と気付く。
だが退廃の色彩美が楽しめる。
手入れしない畑や空き地はすぐ荒れていく。納屋もぐずぐずだ。
しんしん。
落合集落の奥が坂になっていて、少し階段的だったのに比べ、男鬼はべたっと平地に広がっている。ごく普通の村といった印象だ。
地面と雪のコントラスト
おや簡易便所が。
個人の家のものだが、屋外にあるのが特徴的。
同型の小便器をあちこちに見かけた。
あー何もかも美しい。
( >_;)いいなあ。日本の美や ←まちがい
日本昔ばなしに出てくる山村、寒村の典型例を見た気がする。
時折、飛行機が飛んでいるのか、ゴーッという音が響くが、他になんの気配もない。
おや。日枝神社ですって。
(読み方:ひえじんじゃ)
大山咋神(おおやまくいのかみ、おほやまくひのかみ)を祀っている。
比叡山延暦寺で天台宗が出来てからはその守護神とされたそうだ。
大きな山の主たる神のこと。
よくわからんが、全国の日枝大社、松尾大社、日枝神社、松尾神社にて、この大山昨神は祀られているという。
誰もいない神社で番をする狛犬。まあ私たちのようなヨソ者がちょいちょい訪れるからな…。
もっと奥には「比婆神社」があるが、時間がないため、パスとなった。
むき出しになった、とある家屋。
だれもいません・・・。
そういえばブラックジャックはすごい確率でこういう寒村に来ては急患に出くわしますよね。
日本全国に複数名いると考えるのが妥当では。
家屋の上部には「水」みたいな紋章が刻まれていて、それが統一ルールになっていた。
中の水は凍ってます。
湧水?を通している蛇口は凍結防止のため開きっぱなしだった。
そんな男鬼(おおり)でした。
静かで、美しかった。そしてちょっとさびしかった。
寂寞の美…これはある程度の歳にならないと分からないか。
と思いきや私自身は幼稚園の頃から、こういう秘境めいた、一般社会から忘れ去られたような世界が好きでたまらなかった。
☆おまけ
や・・・山本モナ!!
( ・_ メ) おい本当に廃村かよここ!
なにがモナだ!! 乳 いやなんでもない。
( ー_ー)では、ひるめしを食いに行きましょう。
たっぷりと、もうイヤですと言いたくなるような、ひるめしを…
【つづく】
鬼のようなひるめし