2012.7.14-15 【登山】西穂高岳(3)西穂山荘で停滞~翌朝・独標
ここは西穂高・・・
縦走への挑戦は雨天で失われ、私達はテント場へ引き返し、酒を食らってだらだらと過ごした。
しかしまったりするのは性に合わない。何か無いのか?
何か無い?
(´〜`)
酔っぱらったまま私は出歩いた。
西穂山荘からは、西穂高岳、ロープウェイ西穂高口駅、そして南の焼岳・上高地へ向かう道がある。
南下してみよう。。
力を秘めた一粒。
濡れて光る。
そこにあるもの全てが一気に「美しさ」へ昇華する瞬間がある。何気ない、名もないもの全てが。
そのラインを越える瞬間を、どうすれば迎えることができるのかとずっと考えていた。
答えは誰が知るのだろうか。
山か。天候か。
つまり偶然か。否・・・ とか問答せり。
花の名前は知らないが、静かにポーズをとった彼女は、
とても綺麗でした。
酔っぱらうと世界が美しく感じられる
のですがそれは良いことでしょうか。
肝臓泣いとる。
自然が豊富だ。花もたくさん咲いている。
( p_・)~゜ このハエの豊富さは一体。
わーん
わーーん
わーーーーん
↑
ハエの飛び回る音
けっこう豊富にいます。
それでもなお、この森は判然としない美しさに包まれていた。
ひどく美味い番茶を飲むようにして霧の中を歩く。
ネット上でも同類の投稿が散見されました。実に珍しい体色。
その名を「タカネアオハバチ」といい、信州などアルプスの高地でよく見られるようです。
16:39
もう高山市内ではすっかり晴れていることでしょう。
しかし山の中はいつまで経っても青空には程遠く、モイスチャーなガス封じなのでございます。
普通の天気情報が通用しねえ・・・。
真夏なのでそれなりに気温はあるが、汗、雨や霧で衣類がすっかり濡れてしまって、日光が遮られるとかなり寒いです。
そこに酒を入れる、すっかり酔うなどすると、体温がばんばん放散されて、いい感じに冷えます。
「お前の言う"美"とは何だ?このしょうもない花も木も"美"なのか?」
「違う、それは俺のバイアスによって取捨選択が効かされるべきレベルだ、何も全てというわけではない」
「では"美"とは何だ?」
「わからん、そんなことは言葉にすべきではない」
「なぜ言葉にできない?」
「意味がないからだ」
「なぜ意味がない?」
「そんな問答そのものが無意味だからだ」
「それではお前にとって美しいものとは、無意味だということか?」
「違う、美しいものは美しいのだ、しかし言語がたやすく及ぶものではないから美しいのだ」
( >_<)どこの昭和の大学生やねん。
隣席の人すいませんでした。。
師匠に煽られて大声あげてました。
「たまにはこういうのもいいものだ」
「良くない・・・不必要だ、こんな馬鹿みたいな醜いことは」
「なぜそんなに否定する?思いや考えを掘り下げて言語化することがなぜ醜い?」
「それは下界の居酒屋でやればいい、ここは山だ、おれのエゴを持ち出す世界ではない」
「それはなぜだ?なぜ醜い?」
「醜いからだ。個人の私的なものは秘められているべきで、もし表出するならば、他人が不快にならない程度の加工の技術と儀礼によって為されるべきだ」
「それはなぜだ?」
(以下エンドレス)
(∂。∂) パプ−
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2012.7.16(月)
さあ朝ですよ!帰還の準備を!
・・・と思ったら4時半。早すぎた。
昨日と同じく、周囲は騒がしい。出発の準備を整えている。
皆が西穂高岳山頂を目指して、高揚している。
( ー_ー)。。。
5時半、サブバッグにカメラだけ突っ込んで、独標までチョイ登。
うひょう!がまんできねえぜ!!
プールに入りたくて疼いてる子供のような心境。
5:59
天気は前日よりはるかに良い。
丸山付近まで来ると、下に川と建物が見えた。
方角は南、おそらく梓川と上高地。
まだガスはしぶとく健在だが、西穂高の稜線がしっかり見えた。
おれは昨日、こんな山を登っていたのか―今になって初めて自分の歩いたものの姿を見て、改めて、何だか別の道を歩いてきたような気がした。
荷の大部分を置いてきたので、身がとても軽く、小走りで登れそうに思えた。
ひょいひょいちゃん。
( ^-^)イ ヒョイ
山岳とは○×ゲームである。
記号ゲーである。
鋼鉄のように銀色に光る岩に、鮮やかな黄緑色の苔が生えていて、メタリックさにうっとりした。
独標から先は相変わらず地獄へと続く道のようになっていました。
天気が安定傾向とはいえ、標高が上がるとガスは変わらず。
高所の切れ落ちた稜線では、強い風の吹き上げてくる。いやな気配がする。
人がゴミのように、岩の頭に張り付いてひらひらと動いていた。
しかしそのおぼろげな向こう側に立ってみたい。
誘惑はほんのり香る。
いかん、いかん。
師匠をテントに置いて、朝の散歩でここまで来たので、引き返します。
風に吹かれて、霧をまとって、あの世の浅瀬に立っているようだ。
高低差の派手なルートだ。晴れて視界が突き抜けていたら、さぞ痛快だったろう。
駆けるように下山する。
ここは死の国じゃ。(/_-)さいなら。
なんで山登りなんてしんどいことやってんのか?
知らん。わからん。
ただ面白い。異界に次々に踏み込むことになる。
その中を自由に歩ける。
昨日は雨の中を逃げるように下山したが、同じ道がまるで別物で、違うものが次々に姿を現す。
アッチガ出口ダ!
コノ霊界ヲ抜ケ出スンダ!
駆ケロ!電光石火ノ雷鳥ノヨウニ!
ラスト、ロープウェイへ向けて撤収の章へ
つづく(+_+)ノ