nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【見どころ】2016.1/17_「まれ」の舞台・間垣の里@能登半島 大沢町

 H28.1月某日_「まれ」の舞台・間垣の里@能登半島 大沢町

 

その町は、囲われていた。

 

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\(^o^)/ 要塞村

町まるごと竹ぼうき?

 

 

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場所は、石川県輪島市大沢町。

能登半島の中央に線を引くとまず輪島にぶちあたるが、そこから少し西に大沢町はある。

半島をサモトラケのニケと見立てれば輪島の市街地は首の後ろ付け根で、大沢町は首のど真ん中である。食道が通る位置になろうか。能登町珠洲市はまるまる翼の部分にあたる。

 

GoogleMapを張り付けられなかったので無理矢理たとえた。 

 

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大沢町は「間垣の里」(まがきのさと)と呼ばれる。この奇特な町の様相は一体なぜであろうか。

 

①秘密主義と風流を折衷した

②コンクリートが手に入らないので

③三度の飯より竹ぼうきが好き

④呪術だから

 

 

どれもブー。

なんせ日本海の外浦に面していますさかいに、

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そう防風防寒です。冬の日本海の寒風から暮らしを守っている。そのため海岸や川に沿って、とくに密にバリケードが張り巡らされている。

 

 

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 歩き回ってみると面白いのが、必ずしも竹を使っているわけではなく、木材、トタン板など防御に適していそうなものなら何でも活用されていた点。車道に面した、いわゆる町の「顔」にあたるところは「ニガ竹」という線の細い優美な素材を用いて、綺麗に整えている。これが「間垣の里」というキャラクター(ブランド)となっている。

 

 

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しかしニガ竹を用いた間垣はメンテナンスの手間が大変で、毎年秋に古い竹を新しいものに交換している。住民が皆そのように念の入った作業を行えるわけではない(維持管理は個人負担)。トタン板の盾は素人目にも強力そうに見えた。高齢化が進みきった場合、表側も総トタンになるのだろうか。盾の里になってしまう。これもこれで重いから補修の際は竹より面倒だが。

 

このような地域の現状と課題に関しては新聞社の取材が頼りになる。

重要な個所を引用したい。

「市の調査によると、2010年度時点で、ニガタケを用いた「伝統型」の間垣は、上大沢町では約8割を維持しているが、大沢町は約3割にとどまり、板張りが目立つ。連続テレビ小説の風景となったニガタケの間垣は、収録用に市職員らによって急きょ整備されたものだ。」

 

/(^o^)\ やや詰んでいる模様

 

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裏側は木々がしっかりと組まれている。毎日が体育祭や文化祭のようなものではないか。庭の大半をこの装置のために費やしている気がする。弓矢から家屋を守っているような構造だがそこまで冬の日本海の風は厳しいのか。一生わたし住めないわ。

 

 

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線が入り乱れています。ある種の構造美というか。

 

 

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勝手口かと思ったがこれもバリケードの素材のようだ。吸収生命体のごとく「間垣」はあらゆるものを防風のために取り込んでゆくのかもしれない。

 

 

この間垣の里は、H27年のNHK朝の連続ドラマ「まれ」能登編の舞台になった。そのことによって観光地として脚光を浴びたとのこと。

 

「まれ」ロケ地と大沢町の相関MAPを入手した。

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( / ・o ・) 先生、「まれ」って何ですか?

   → これ

 

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www.youtube.com

 

父親が相当アレな人だということがわかった。

 

 

コーヒーの過剰摂取でトイレが近いため、西保公民館にトイレを借りに行く。

ごめんください、

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ピーク時には1日千人近い観光客が来ていたとか、NHK恐ろしいですな。

この日は気候も厳しい(雪が全く無く、その割に小雨のせいでやたらめったら寒い)、車2~3台といったところ。 放送も終わったしなあ。

 

 公民館は展示スペースとなっている。

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出た /(^o^)\ ゆるきゃらwww

間垣(まがき)の「まーくん」「がっくん」「きーぼう」

 

 

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 超かわいいのであった。

 

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 既に相当な年季が。(※まだ1年経ってない)

 

 

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 公民館は「まれ」館だった。

 

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 ( ・_ ;) 怖ぇよ!!  ちぢれた黒髪はやばい

 

 奥にも色々と展示があるが見ている暇がなく、パス。

 

再び散策していると、古風な家屋の「外浦村役場」が登場。

 

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これを本物の行政機関と勘違いしたのだが、空き家を作中で役場として使用した後、「まれ」関連の観光拠点として継続利用しているとのこと。

/(^o^)\ 事前情報を調べずに現地回るの好きで…。

 

 

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主題歌はすごい覚えてる。

建物内で流れてるんですよ。妙にせつない。 

 

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作中で主人公は外浦村の公務員にならはったらしい。なんか横浜から引き揚げてきたあと旅館の女将継がされそうになってなかったか。波乱万丈どすなあ。

 

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 ウエー。いろいろあるなあ。

グッズも売ってた。原作を知らないのでニコニコするのみ。えへ。

 

 

 

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原作ファンにとってはこのバス停と背後のやぐらも重要なものだと思うのだが、シーンが…シーンがわからない。たぶんやぐらの上に登って日本海の夕日を眺める場面があるのだと推測する。

 

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雪がしんしんと積もった姿も、ぜひ拝みたいものです。 

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<追記>

大沢町から南下してゆくとものの5分(車)で「上大沢町」にさしかかる。こちらもまた「間垣」の町並みが美しく、私は欲情して車をとめた。とめたよ。

 

上大沢は間垣の竹率が高い。「まれ」の舞台ではないが、ソリッドな美しさがある。

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上大沢にも立ち寄ってねということか、駐車スペースがしっかりと設けられている。

【いしかわ風景街道】能登地域

 

 実際硬派で美しい。

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 間垣尽くしの旅であった。能登半島の旅の際は、輪島の朝市、千里浜の砂浜ドライブと合わせ技で楽しむとよいと思います。

 

おまけ:多段式の滝もあるよ。

 

「男女滝」(なめたき)

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(*'-')ノ 乃乃乃