nekoSLASH_記録編(日常・登山)

『nekoSLASH』分家。日常、登山、廃墟、珍スポットの記録集。

【diary_新型コロナ】R2.4/27(月)~5/1(金)_GWに向けて自粛の呼び掛け改

 【diary_新型コロナ】R2.4/27(月)~5/1(金)_GWに向けて自粛の呼び掛け改

「休業要請」の上位版として「パチンコ店名を晒す」、「自粛の呼びかけ」の上位版として「県境を越えた移動の自粛」(抑止)が身に染みる。

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GWに既に入ってる社もあるようだが、凡夫は謎に通勤を続けます。 

<4/27(月)>

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さいあくな話。大阪の写真展示の拠点だったニコンプラザ大阪」を10月に移転リニューアルするとともに、「大阪ニコンサロン」は閉館するとの発表。

すぐ隣に併設されていた「THE GALLERY」の方は、プラザと共に移転するらしい。同じく東京でも、「ニコンプラザ銀座」を閉めて「ニコンプラザ新宿」を「東京」へ改称。銀座にあったニコンサロンも「東京」へ移転する。

 

言葉がややこしいのでまとめます。

  • ニコンプラザ:サービスセンター、ショールームを備えた情報拠点のこと。現在、大阪、銀座、新新宿の3か所がある。今年2月末で名古屋が閉館。
  • ニコンサロン:公募制展示スペースのこと。外部の写真家や評論家、キュレーターから成る審査員によって審査され、写真文化の活動支援として、プロ・アマを問わず応募可能。ニコンと直接関係のない作家でも応募でき、現代の実力ある写真家ら、若手も多く登場。事実上の写真文化の砦。ここが無くなると関西マジで死ぬ。マジで。
  • THE GALLERY:同じく展示スペースだが、ニッコールクラブ顧問が審査。基本的にニッコールクラブ会員のための展示場所?

つまり「ニコンサロン」は性格上も制度上も、他のメーカー系ギャラリーとは全く別物というわけです。

www.nikon-image.com

www.nikon-image.com

 

 

コロナより前から閉館が決まっていたのかどうかは分からないが、コロナ禍であらゆる事業が停滞し、社内全体の採算性を聖域なく洗い出した際に、ニコンプラザの賃料が無視できなかったのかもしれない。(※大阪は、ハービスと並び立つ「ヒルトンプラザ」13Fに入居しており、賃料が無視できなかったのでは。)(※ヒルトンには、高級ブランド店ばっか入ってます。買い物したことがない。セレヴー。)

 

(  >_<) 関西写真圏へのダメージが大きい。

イムリーに、実力ある写真作家の活動を送り出してきたのが「ニコンサロン」だった。「THE GALLERY」の方はもっと穏やかで、写真愛好家の目にもやさしい展示が多い。「ニコンサロン」は違う。入り込んだカメラ愛好家を無言にさせ、おっちゃんらを「全然わからん」「若い人の感性はわからん」と、何かへし折るぐらいの力があった。

 

私の道場でもあった。 

数多くの力ある展示と対峙し、体感・解釈・作文を何度も繰り返してきた。そうやって「写真の言語化」を我流で体得してきた。大阪ニコンサロンは道場。ええ。

 

( ´ ¬`) 道場なくなったらマジでピヨるんすけど。

 

 

( ´ ¬`) 登る山がなくなった登山家。

 

 

もちろん他にもギャラリーあるんですけどね。

2週間交代で、常時、日本写真界のメジャーラインにこれから乗っていこうとする・あるいは乗っている作家らの、本気の展示が見られなくなるのはマジできつい。会場の規模も大きいわけです。すると展示もガチになる。いいんですなあそれが。

そして地域格差の問題。

力のある写真展の定期的な開催が、東京でしか観られないとなると、文化としての縮小、東京だけ盛り上がって、関西は「独自の」――いちローカルな傍流的存在として片付けられるのか、どうか。「渋谷でブームが終わる頃、地方都市でルーズソックスが流行る」、例のトラウマが、写真界隈で繰り返されると思うと寒気がする。

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休業に覆われた梅田の片隅、新梅田食道街では、復活を誓う気合いの寄せ書き。全ての負担は、民間、民衆がそれぞれに負っている。そして民同士が、相互に監視し暴言を浴びせて、傷付けあっている。

 

国や政府は何処にあるのか?

442億円かけて全世帯2枚ずつ配布すると意気込んでいた「アベノマスク」は、4/21に厚労省「受注業者3社(興和伊藤忠、マツオカコーポレーション)が計90.9億円で契約」していたと明らかにした。

そしてこの日、注目の4社目「ユースビオ」社の名が会見で明かされたが、所在地である福島市西中央5丁目のGoogle Map現地画像では、平屋の小さなプレハブ事業所が並んでいるだけで、しかも見たところ6店舗しかないのに、12社ほどが所在していることになっていた。これで一気に「ユースビオ」は真っ黒案件として話題に。

  

◆4/27(月)国内感染者数:13,614人

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<4/28(火)>

午前3時に世界の新型コロナ感染者数が300万人に達した。マドンナやガガのワールドツアー敢行経過報告を聞いているような錯覚をおぼえる。歌、映画、そして感染症は国境を超えてゆく。「自己」の内・外を分かつものが免疫であるなら、歌唱のビブラート、刺激的な展開による感動の震えは、内外の間仕切りにある隙間を増幅させ、浸透圧を狂わせて、感動という震えを伝染させる。ウイルスの増殖機序とは異なるが、伝播のし易さは似ている。だが所詮は比喩だ。医療制度及び従事者が危機に晒されているという現実はエンタメとは全く違う。疫病はエンタメ、表現をも殺す。 

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有休をぶんどったので家にいる。

 

有休。

 

( ´ ¬`) 全く意味無い有休。

 

本来はこんなところで、こんな使い方をするつもりはなかったのだが、職場で周りの職員が育児などのために休みまくっており、1人毎日出勤し続けることの虚無感、なんていうか相対的な馬鹿っぽさがすごくて、休みでもハメないと私の尊厳がやばい。 

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お前のソウルジェムはまだ澄んでいますか! まあな。魔法使ってないからな。

使う相手もないっていうか、そもそも私は少女じゃない。

写真は魔法ではない。誰も倒さないし事態を解決もしない。写真はただ淡々と目の前のものを、写す。

 

だんだん新規感染者数が減ってきている気がする。東京は112人で、3桁台に戻った。大阪は32人。2桁台前半で抑え込んでいるのは凄い。GW後の5/6以降も緊急事態宣言を継続させるべき、との声が上がる。一方でパチンコ屋及びパチンカーへの民の怒りと義憤が強まる。パチンコとは何だ。パ+チンコか。パチ+ンコか。パチン+コか。知らん。
 

◆4/28(火)国内感染者数:13,895人

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<4/29(水)>

何の日か知らないが休日。イエ派を続行。

おうち野郎だ。セクシーだろう? 酒も我慢しる。

 

昼下がり、健康歩きをする。歩くついでに地元の再開発エリアを観察にいく。予想以上に規模が大きい。大規模開発やないか。ブルやシャベルが入ってけっこう平らにしている。ああーー水田が。ああーーあぜ道が。平らになっていくなあー。ああー。

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思い出の場所だからというよりも、「みんなの」土地が、誰かのもの――私の入れない場所へと変質してゆくことが、見ていてきつい。

田畑は基本的にあぜ道を自由に歩くことができるし、風景としても所有先がない。みんなの「風景」だ。商業施設、物流センター、あるいは新興住宅街への開発は、特定の「誰か」の敷地となる。歩行の自由度は大きく下がる、もしくは立ち入り出来なくなる。たたずむ、うろつくことも出来なくなる。

かつては歩けたところが、大きな制限がかかって歩けなくなる。ゲームやWebがオープンワールド化するのと反比例して現実の土地はかくも不自由だ。やだな。

 

全国の感染者の報告数が明らかに減ってきた。東京は47人、大阪で44人。うち大阪は院内集団感染(第二大阪警察病院)が15人。

これが休日だからなのか、玉川徹が言うように保健所のPCR検査が止まっているからか。※朝の「モーニングショー」で一応謝罪しはりました。

 

◆4/29(水)国内感染者数:14,119人

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 <4/30(木)>

自治体で、GW以降の保育所受入方針が出される。

結果、5月はもう4月と同じく、引き続き「子供は基本的に家でみましょう」扱い。子持ち職員はほぼ自宅待機と化し、何の家庭環境も持たない私は出勤ゾンビのように、「出勤」という制度を維持するためだけに職場に通い続けることになる。わあい。

電車内で、鼻に指を突っ込んで何かをほじくり出す不潔行為を、臆面もなくやれるおっさんを続けて2人も見た。うわあああ。ファイガで焼き払いたい。「世界を救うために、私を魔法少女にしてください!」 少女じゃないからだめです。はい。暗澹たる気持ちになりけり。他府県から来た車や子連れの公園利用者を監視・通報するよりも、この通勤に潜む衛生上の不潔さを何とかしてほしい。通勤環境がクラスター化していないのは本当に驚かされる。通勤行為には免疫を高める作用があるというのか?

 

「自粛警察」は特定の誰かではない、私たちの心にインプットされた権力システムが、ムラ社会(人)の風土(感性)に落とし込まれただけのものだ。 

休業要請に従わず営業していたパチンコ屋の店名公表が、大阪から東京、兵庫、愛知、神奈川、埼玉へ広がっていく。一昔前までパチンコ屋はどこか聖域のようなところがあったが、今ではスケープゴート感が漂う。まあ、パン屋や居酒屋を個別に押さえに掛かるわけにもいかないのだろう。だが「通報した者勝ち」という、民のメンヘラ的正義の理念に太鼓判を押した格好にはなった。つくづく、この国はメンタル国家だ。民の神経・気分が「正義」を決める。神のいない国の憂鬱な短所だ。

 

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 現金10万円の一律給付を盛り込んだ補正予算参院本会議で承認された。

 

夜。KOBE 819 GALLERY・野元オーナーと、写真家(写真家と呼んで良いのか?)・東地雄一郎氏のinstagramライブ対談を鑑賞。

今後の企画展などに向けて、「五輪」というキーワード / テーマを共有したところで今夜はお開きとなった。国民の誰にとっても共通語である「五輪」を、どういう前提・切り口・どの目線で考えていくのかを今後整理していくようだ。

制作、思考、議論もオンラインの時代なのだなと実感した一時だった。このオンライン可視化の傾向は、「作品」の形成過程をもその一部へとさらに化していくだろうか。ブツ・空間としての最終成果物を直接体験できない以上、「観客」や「購買」はその「過程」に関わることになる。作品は何によって作られるのか、というメタな問いが作品化されてゆく、それがポストコロナ時代の傾向の一つとなっていくだろうか。

 

◆4/30(木)国内感染者数:14,300人

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<5/1(金)>

GWなんですって。へえー。まじすか。

1年前は「令和元年」への「改元」だったらしい。へえー。まじすか。

 

( ´  ー` )へえー。

パンデミックにより、あるべき世界線が横道に逸れた、というより変性して、大きく捻じれ曲がった。この世界を、本来あるべき姿かたちにおいて論じることが不可能となっている。 「国」の中身も外形も活動も、新型コロナ対応にとって代わられた。すなわち、「政治」と「民力」の実力だけが問われている。

だが相次ぐのは「自粛警察」の暴力的な所業と、同じポイントに位置しながら真逆の観点:パチンコ屋や郊外・地方の景勝地への流入・密集・無断立ち入りに関する話題ばかりだ。

 

GWだけあって交通機関の通勤者も減った。それでも同じ境遇の者達が、黙って電車に揺られているのを見ると、何とも言えない虚無感が漂う。コロナ禍では「働き方」を根本的に問われることとなり、従前の制度(定時出勤や稟議、会議セッティング等)に従えば従うほど、虚無感が返ってくる。

もちろん自宅でリモワーしていても話は同じだっただろう。通勤によって健康管理が効いているだけ遥かに幸せなのかも知れない。 

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夕方、安倍首相が、全国を対象とした緊急事態宣言を、1か月程度延長することを5/4に決定する方針を表明。

 

これまで「GWが終わるまでは緊急事態宣言がどうなるか、わからん」と職場や取引先とさんざん言い合いつつも、「どうせここで緩めたら、GWの反動でみんな一斉に遊び始めて感染再燃するから、自粛延長に決まってる」と誰もが思ってきた。その通りになった。

首相が勝手に決めたということにはしたくないせいか、「専門家の意見を伺いながら」「各地域の感染状況を踏まえて」という、配慮の姿勢が見られた。

つまり一律で全国に同じ力をかけての自粛・休業要請ではなく、感染の緩い地域と、医療崩壊が危ぶまれている地域とで、柔軟に差を付けて対応するという方針である。吉村大阪府知事もそのような訴えを行った。経済活動の段階的回復である。

この場合、感染の収まった地方が、感染者の継続的発生中の他府県から、移動者・観光客を受け入れるのかどうかという、また悩ましくも基本的な問題――「感染と移動・交流」のジレンマに直面する。首長の判断がどうであれ、住民感情として、他府県ナンバ-の車を見たらTwitter晒しや排斥行為に出るという動きは、避けられないのではないか。

 

私はコロナの感染は怖くない。コロナに突き動かされた人々の心の方が怖い。

 

アメリカやドイツでは段階的に規制を緩和させ、地域によって経済活動を再開するように動き出そうとしている。イギリスも感染のピークは過ぎたとの表明だ。長らく、海外の医療崩壊めいた悲劇の報道途絶えていたが、NY、仏・伊・スペインはもう落ち着いているのだろうか。分からない。

私は英語でWeb記事を漁らないせいもあって、他国の状況が全く分からない。その意味で私の見ている「世界」はひどく偏っている。痩せていて、歪だ。言わば安倍政権寄りの「世界」像に仕上がっているのだろう。 

中国では今日から5日間の連休に入り、約1億人の国民が国内を移動するという。長期陽性者は退院させ、患者としてのカウントからは外しているとの記事もあった。

 

東京の感染者は165人、大阪は14人。

 

◆5/1(金)国内感染者数:14,571人